1/16 いたい いたい いたい 

2005年11月28日(月) 23時20分
最初はちくちくするような痛みだった。無視してなんとか
やり過ごそうと決めていたし、眠たいし寝れるだろうと
踏んでいた。そのうちどんどん締め付けられるような感覚に
なり、最後にはまるで心臓をしぼられているような激しい痛みが
僕を襲った。わけがわからなくなり転がり、痛みの余り叫んでいた。
由衣が起きてあわてている。「大丈夫?どうしたの?ねぇ?ねぇ?」
全く返事できない。応えようと声を出そうとするとそれは叫び声に
なり、ますます由衣を混乱させ、それが胸を締め付ける。
「いたい、いたい、いたい、いたい。。。」

どうやら意識を失っていたらしく、戻った頃には由衣の膝で寝てた。
僕がゆっくり目を開けると泣いて目が腫れて酷いことになっている
由衣がいた。「大丈夫?生きてる?なにがあったの?」
「わからない。ただめちゃめちゃ胸が痛くなって、苦しかったんだ」
お互いにどうしていいかわからないし、まだ朝には遠い。また起こる
のではないかと思うと全く寝れないまま朝を迎えた。

1/15 冬の雪と叫ぶ 

2005年11月16日(水) 19時41分
今年初めての雪が降った。それも積もるほどの。今日はライブが
あるはず。遠征してくるバンドは来れるのだろうかとコタツで寝て
痛い体を引きずり出した。機材車が出せないとのことで本日は電車で
向かうことになった。中央線で新宿へ向かう。本日の対バンは大阪の
昔の友達のハードコアバンド。ウチだけがメロディックというライブ。
やっぱりジャンルの違うライブにでる時はドキドキする。本当の意味の
実力が試されるからだ。相手は僕らには全く興味がない、むしろ
マイナスイメージからスタートする。その中でどこまで聞かせられるか
がしっかり結果として、反応として見えてくるからだ。しかも対バンは
昔から付き合いの有るバンド、そして前のバンドで一緒にやってた奴が
居る。厳しい目で見てくれるからこそ、全力で出来るという物だ。

ライブ自体はあえて遅くてメロのいい曲を中心にやらせてもらった。
意外と遅い曲の方が受けたし、速い曲より気持ちが入っていけた。
やっぱり初めて会う人だらけの中でのライブは変な力が作用すると思う。

友達のバンドはさらに激しく、そしてメッセージ性の強い音を
鳴らしていた。彼らが伝えるメッセージはとても攻撃的だけど、
優しさがその壁の中に隠れているような言葉で、胸が熱くなる。

ジャンルは違えど鳴らしたい感覚は一緒だと実感していた。

帰り道は昔話に花が咲きすぎて、中野から歩いて帰った。雪が降る中、
今日もらったデモCDRを聞いて、一緒に叫んで、シンガロングした。
小さな叫び声が住宅街に鳴り響いて、それが心に深く染み渡った。

ただライブ中に2度程軽く胸が痛くなった。気にも留めずがむしゃらに
演奏していたから忘れていたが、寝る時に思い出し、ふと怖くなった。
先に寝てる由衣の背中に顔を埋めて、やっと眠れた。あったかかった。
「大丈夫だ。なにもなかったことにしよう」

1/4 年明けライブ 

2005年11月12日(土) 19時36分
今年の始めのライブもQUEのあけましておめでとうライブだった。
対バンはshort circuit。2マンとの事。高校の頃から聞いてた
バンドと対バンなんて誰だって胸躍るこの1日が来た。
盛り上げるセットリストでまぁ無難にテンションで乗り切った。
俺たちのライブらしいライブが出来た気がする。ただ、
盛り上げればそれでいいのかっていう問題点は解決できないけど。
俺等の後のshortcircuitのライブは激しくて切なくて、
心が躍るロックがここにあったと思う。
「silent emotion」すごく好きな言葉だったりする。
静かなる感情。俺はそんな感情を唄いたいと思っている。
聞いてて胸をつかまれるような唄を唄いたいんだ。改めて自分を
見直せてよかった。今年は変われる一年だ。そう言い聞かせていた。

ライブとは不思議なものでその日の自分の感情、体調によって見てる側の
受け取り方はすごく左右されると最近は思う。今日に関しては元気だったし
気持ちの伝わるライブだった。メジャーレーベルの人にも納得してもらえる
ライブだったが、「英語でパンクだけどメロがいい」
みたいなカテゴリーの1バンドとしてくくられている感じが
「ちょっと違うなぁ」と思っていた。
最初に英語詩を選んだのは感情があまりにも
日本詩にしてしまうと伝わりすぎて重たくなるという理由で選んだ。
つまり 「伝えることに対しての逃げ」 だった。
最近では「伝えたい」「動かしたい」気持ちが自分の中で強くなっている。
ただ期待しているのは、「英語でパンクだけどメロがいい」バンドで、
「日本語で伝える主旨で唄中心」のバンドとしてtears in heavenは期待されて
いない。今の足場が崩れることの怖さと唄で伝えたい感情の狭間で僕は
悩まされていた。

1/3 tears in heaven 

2005年11月12日(土) 19時30分
今日から仕事。仕事はレコーディングエンジニア。。。
なんて偉そうに言ってるけど普通の練習スタジオの
小さい録音ブースのエンジニア。
レコーディング予定のない日は普通のスタジオの兄ちゃん。
練習もここでやらしてもらえるからちょっとした節約だったり。
今日はバンド始めたばっかりの子達が思い出に
録音したいってのが一件だけ。
やってるのはコピー。hi-standardの「stay gold」とsnailrampの「B.M.W」
日本のメロディックの王道だ。俺の青春のページにもしっかり刻まれている。
お年玉袋から録音代を出す姿をみて「こんなにもらったことないなぁ」
と家庭環境をちょっとだけ恨んだ。でも由衣はもらったことないんかなぁ。
由衣は物心ついたときから孤児院暮らしらしい。ちょっとだけだけど
帰ったらお年玉袋に入れて渡してみよう。喜ぶ顔がみたかった。

今のバンド名はtears in heaven。もうかれこれで4年目。 
ジャンルはギターロック+パンクロック。
他のメンバーは(G)神谷 姫 (B)高橋 なお (Dr)川崎 卓也。
めずらしく合コン比率バンド。今の状態はそこそこライブは人が入る位。
ホームは下北沢はクラブQUEという小さいライブハウス。CDも出してはいる
けど、やっぱ働くのと半々で生活している状態。ライブも月2〜4日。
現在メジャーと仮契約中というバンドマンとして微妙な立ち居地だったり。
まぁ今からってとこのバンド。固定でついてくれている子もいいやつが多いし、
恵まれた音楽生活ってものを送っている。

1/1 永遠に続くはずの幸せ。 

2005年11月09日(水) 22時55分
わけわからない頭の痛さで目が覚める。やたら吐き気がする。
なんでこうなったんだ。そうだ。
昨日は大晦日で Blanket on cryingのなおくんの実家で忘年会で
飲んでて。。。また意識がなくなったんだろうな。
あいつらは一曲でバカ売れ。俺たちはまだシェルターも埋まらない位だ。
売れてキョリや生活の差が出来たかもしれない。
出会いは4年前に下北で友達の居ない俺たちがライブした時、
ほかのみんなが仲良くなってたのに、うちとブランは地方から出てきて
友達が居なくて寂しかった。楽屋の右端と左端でうずくまってた。お互いに。
偶然で必然的にお互いの音楽に惹かれ、仲良くなれた。
それ以来の付き合い。なおくんやフジくんとは
今でも遊ぶし、フジくんとはお互いの弱みを見せ合う友達だったりする。
お互いの反吐が出る位ぐろいものを共有している。同士といったところか。
そんなやつらと一年の終わり、新しい年の「はじまり」に飲めて、笑えて
幸せだったのはすごく覚えている。しかも今年はロックイズが主催する
大きなカウントダウンイベントに出演できた。
一番小さいステージだけど、色んな人に見てもらえた。
音楽やっててよかったなんて思っていた。無条件にアガる俺がいたんだ。
今年もいい年にしたいと決意した後、布団を出た。
なんかあったかい匂いがリビングからするなぁ。なんだろうな。

「おはようってもう三時だよ。てかそりゃ起きられないよね。
帰ってきた時野球したいってゆーてたよ(笑)」由衣が笑ってる。
覚えてない。そりゃそうか。いつもの3倍くらい飲んだはずだ。
「雑煮作ったからちょっと食べてよね。頑張ったんだし」
由衣ともう三年一緒に居てるんだが、こんなことしてくれたのは
初めてかもしれない。すすったらだしが効いて、ぼやけた頭がちょっと醒める。
「料理うまくなったよねー」
「最初に来たころよりはね」
「あのしゃばしゃばの親子丼が懐かしいなぁ」
「もうそれ以上言うと作らないからなっ」
こたつで向かい合ってしょーもない話をする無性にのが楽しかった。
この温かさが永遠に続けばなんて思っていた。
幸せなんて無理に探すもんじゃないのかなって月並みな言葉を浮かべて。

これが本当に永遠に続くと思っていたんだ。
いつだってこうしていられるはずだったんだ。

プロローグ 

2005年11月07日(月) 0時11分
「I forget your hand but I remind your Temperature」
由衣は口ずさんだ。いつまでもあったかい腕は忘れない。
ギターを弾きすぎて固くなった左手、弦で切ってバンドエイドが貼ってる右手。
手の形は思い出せない。だけど手の感触や温かみはいつでも思い出せる。

いつまでも伝わるような歌が歌えたのでしょう。道行く人が歌っていた。
人に伝わってることが確かだった。生きていた証拠が町に落ちていた。
ちょっと喜んでるけど、照れくさそうな顔がふとしゃぼんだまになって消えた。

彼が生きた最後の一年は私の人生に衝撃と感動をくれたんでしょう。
泣く事を忘れたあたしはどこへいけばいいのかって空に問いかけていく。
また言うのは「答えはこの曲の中にあるよ」ってきかされるんだろうな。
攻撃的だけど懐かしくて切なくて苦しいメロディーの唄を聴かされたいんだよ。

「哲哉 今あなたはそっちで何してますか。私はこっちでギターを始めました。
君に追いつけないだろうけど、あたしはあたしの唄を歌いたいなって思うよ。
てかまだCしか押さえられないよ。早く帰ってきて教えてよ。バカ。」

向こうの部屋でlost in timeの「ヒカリ」が流れる。
久しぶりにこの唄が聞こえて流れてきた。あたしの曲だって言ってた。
もう使う本人が居ないのにずっと着信を待っている携帯が鳴っている。
いつでも取りに帰ってこれるように解りやすく置いてあるおそろいの携帯電話。
「今、僕の本当を探し始めるよ 昨日を思い出にしよう」

あたしの昨日の思い出は君で埋まってるよ。
はやくあしたの唄を唄って塗り替えてよ。あたしの汚くなった壁を。
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