欧州発、電気自動車シフト 「脱石油」世界の潮流に

July 27 [Thu], 2017, 1:29
欧州発、電気自動車シフト 「脱石油」世界の潮流に

2017/7/27 日本経済新聞




 【ロンドン=黄田和宏】欧州発の電気自動車(EV)シフトが加速している。英政府は26日、2040年までにガソリン車やディーゼル車の販売を全面的に禁止すると発表した。世界の石油消費の7割弱は自動車など輸送用が占めるが、環境対策として「脱石油」が世界的な潮流になりつつある。自動車メーカーの戦略や需要が伸びる電力の確保に向けたエネルギー政策は対応を迫られる。



 英国のゴーブ環境相は26日、英BBCで「新車販売の禁止により(10年間で)ディーゼル車とガソリン車を全廃する」と語った。26日発表した措置は、排ガスによる都市部での深刻な大気汚染問題や地球温暖化に対応するのが狙い。EVの普及を促すことで、国内での関連技術の開発を後押しする。

 地方自治体による排ガス抑制策を支援するため、2億5500万ポンド(約370億円)の予算を用意し大気汚染対策に計約30億ポンドを投じる。汚染が深刻な地域では、規定を満たさない車両の乗り入れ禁止や通行に課金するなどの措置も導入する。

 欧州では燃費に優れるディーゼル車の利用が多いが、最近は車から排出される窒素酸化物(NOx)により大気汚染の問題が深刻になっている。独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)による排ガス不正問題の発覚などにより、ディーゼル車の性能に対する不信の高まりも全面禁止の動きを後押ししている。

 環境意識の高い欧州では、オランダやノルウェーで25年以降のディーゼル車やガソリン車の販売禁止を検討する動きもある。自動車大国のドイツでも昨秋に30年までにガソリン車などの販売を禁止する決議が国会で採択された。法制化には至っていないが、「脱燃料車」の機運が高まっている。

 うねりはアジアにも及んでいる。インド政府は今年4月「30年までに販売する車をすべてEVにする」との目標を表明し、中国でも類似の政策が打ち出されている。一気にEVにシフトして自国の有力産業に育成しようとの思惑も働いている。

 日本政府も30年までに新車販売に占めるEVやプラグインハイブリッド(PHV)などの割合を5〜7割にする目標を掲げる。ただ従来型の燃料車向けの部品など多くの関連メーカーがあるだけに、大胆な政策変更をしにくい面もある。

 国際エネルギー機関(IEA)によると、16年のEVなどの新車販売は75万台超。累計では200万台を超えた。20年には最大2千万台、25年には同7千万台と予測する。

 EVの普及はガソリン需要を押し下げる。経済産業省が6月に公表したエネルギー白書によれば、世界の石油消費の内訳は自動車など輸送用が14年時点で65%を占めた。格付け会社フィッチ・レーティングスは欧州の新車販売割合でEVが10年以上5割を保つと、ガソリン需要が4分の1減ると分析する。

 逆に電力需要は伸びる。例えば日本では、すべての乗用車がEVに替わると消費電力量は単純計算で1割増えるとの試算もある。EVシフトを進めるには電力の供給量確保がカギになる。

 英国は環境に配慮して風力などの再生可能エネルギーの比率を2割強に高め、石炭への依存を減らしているが、電力供給は現状でも綱渡りだ。原子力発電所の老朽化により、新規の原発を予定通り建設できなければ、20年代にも電力不足に陥るおそれがある。

 欧州を中心に再生エネルギーは発電コストが低下しているが、原発は福島第1原発事故をきっかけに世界的にも推進が容易ではなくなっている。EVシフトを進めるには、温暖化や大気汚染の対策と両立させながら電力需要拡大に対応するエネルギー政策が求められる。

水道管で発電する「未来の水車」、ダイキンが小水力発電に参入

June 10 [Sat], 2017, 5:37


水道管で発電する「未来の水車」、ダイキンが小水力発電に参入



ダイキン工業は小水力発電事業に参入すると発表した。自社開発の配管に接続できるマイクロ水力発電システムを利用し、自治体と連携して水道施設などを利用した発電事業を展開する。2020年までに一般家庭2万3300件分に相当する8万4000MWhの発電を目指す計画だ。

2017/6/9

[陰山遼将,スマートジャパン]


 空調機器大手のダイキン工業(以下、ダイキン)は、小水力発電事業に参入する。2017年6月7日に事業を行う子会社のDK-Powerを設立。自社開発のマイクロ水力発電システムを利用し、全国の自治体が所有する水道施設などを活用した再生可能エネルギー事業を展開する。

 ダイキンは2020年までの戦略経営計画「FUSION20」の中で、エネルギーソリューション事業を重点戦略テーマの1つとして掲げている。マイクロ水力発電システムは2011年度から環境省の委託事業として開発に着手し、これまでに富山県や福島県の水道施設で実証を重ねてきた。

 開発した発電システムは、水道施設にある既設の水道管に接続し、配管を流れる水の力を利用して発電する仕組みだ。出力が22kW(キロワット)と75kWの2種類を開発している。一般的な水道施設に導入し設備利用率80%で試算した場合、22kWでは年間154MWh(メガワット時)、75kWでは526MWhの発電量が見込めるという。


開発したマイクロ小水力発電システムのイメージ 出典:ダイキン工業

 発電機とコントローラーを一体化し、配管に接続した水車の上に配置する縦型の構造とすることで、設置面積を一般的なマイクロ水力発電システムの約半分に小型化。大型のシステムを導入する必要がなく、小水力発電の課題である導入コストを大幅に削減できるとしている。「既存の水道施設に設置するため、大規模な施設を新たにつくる必要がなく、各地の水道施設に普及する可能性がある、いわば『未来の水車』」(ダイキン工業)

 DK-Powerは自治体が保有する水道施設にマイクロ水力発電システムを設置して発電を行い、メンテナンスも行う。電力消費量の多い上水道施設や、水を多く消費する工場内施設への導入を想定しているという。発電した電力は、FITを利用してDK-Powerが送配電事業者などに売電する。自治体側には売電収益の一部を、設備の設置に伴う施設の賃貸料として支払う仕組みだ。


事業モデルのイメージ 出典:ダイキン工業

 ダイキンは今後、さらに小型で管水路などにも設置できる10kW級の発電システムも開発する方針で、兵庫県神戸市と共同で実証実験を進めている。2020年までにマイクロ水力発電システムで、一般家庭2万3300件分に相当する8万4000MWh(メガワット時)の発電を目指す計画だ。

NTNの新機軸、小さな風と水路を生かせる発電機

March 09 [Thu], 2017, 3:07


NTNの新機軸、小さな風と水路を生かせる発電機



NTNは「WIND EXPO 2017」に出展し、農業・工業用水路などに設置できる小水力発電機や、開発中の小型風力発電機などを参考出展した。小水力発電機は春頃から、小型風力発電機は年内にNK認証を取得する計画だ。


[陰山遼将,スマートジャパン]2017/3/8



 NTNは「スマートエネルギーWeek 2017」(2017年3月1〜3日、東京ビッグサイト)内の「WIND EXPO 2017」に出展し、小水力発電機や開発中の小形風力発電機などを参考出展した。小形発電機器の需要拡大を見込み、新規事業として取り組んでいるエネルギー事業の柱としていく考えだ。

 小水力発電機「NTNマイクロ水車」はプロペラ式で、農業・工業用水路に設置しやすいのが特徴だ。2本を梁(はり)を水路の幅に合わせて取り付け、その上に移動式クレーン車で発電機とプロペラ水車を載せるように設置する。水路に工事を加えること無く、1台当たり約1時間、5〜10万円程度の費用で設置できるという。一時的に水流をせき止める必要もない。


NTNの小水力発電機の設置イメージ

 2016年の夏に発表した試作機から、発電機のデザインにも改良を加えた。出力0.4kW、1kW、1.7kWの3種類のモデルを用意し、2017年4月をめどに本格的に販売していく方針だ。価格は1kWのモデルで1台150万円が目安になるとしている。現在、土地改良区などを中心に提案を進めており、FITを活用して売電収益を得たいといったニーズが多いという。


発電機部分のデザインも改良した

小形の風車も開発中

 小水力発電機の他、開発中の小形の風力発電機のカットモデルも参考出展した。2枚の尾翼を使った垂直軸型の風車で、出力は10kW級。稼働時の静謐性が特徴だという。2017年中にNK認証を取得する予定で「2018年の早いうちに販売を開始したい」(ブース担当者)としている。

 なお、NTNでは小形の風力発電機と太陽光パネルを組み合わせた独立電源型のLED街路灯も販売している。自治体などを中心に引き合いがあるという。



ブースでは尾翼の実物カットモデルを展示した。尾翼全長の約3分の1の大きさだ


既に販売している小形風力と太陽光発電を組み合わせた独立電源タイプの街路灯

電力を地産地消する動きが加速、原子力に依存しない分散型へ移行

January 14 [Sat], 2017, 3:29


電力を地産地消する動きが加速、原子力に依存しない分散型へ移行



日本の電力供給の構造が大きく変わり始めた。特定の地域に集中する大規模な発電所による供給体制から、再生可能エネルギーの電力を地産地消する分散型へ移行する。災害が発生しても停電のリスクが低く、新しい産業の創出にもつながる。特に原子力発電所の周辺地域で取り組みが活発だ。


[石田雅也,スマートジャパン]




 現時点で原子力発電所が稼働している場所は全国で2カ所しかない。鹿児島県の薩摩川内市(さつませんだいし)と愛媛県の伊方町(いかたちょう)である。両県ともに住民の不安は根強く、原子力に依存しない地域社会を目指す動きがにわかに広がってきた。

 愛媛県では2015年に地元で発足した小売電気事業者の坊ちゃん電力に期待が集まる。「えひめを再生可能エネルギーの街にする」ことを目指して、「フリーソーラープロジェクト」を展開中だ。県内の工場で生産した太陽光パネルを住宅の屋根に無償で設置して、発電した電力を安く利用できる(図1)。余った電力は坊ちゃん電力が買い取って他の利用者に供給する。


図1 「フリーソーラープロジェクト」の導入イメージ。出典:坊ちゃん電力

 フリーソーラープロジェクトを通じて太陽光発電の導入量を増やしながら、放射能汚染のリスクがない電力を普及させていく。坊ちゃん電力は2017年度に1000カ所以上の住宅に太陽光パネルを設置する計画だ。すべての発電量を合わせても原子力発電所が供給する電力量と比べれば圧倒的に少ないものの、再生可能エネルギーの地産地消を推進する市民の輪は着実に広がっていく。

 原子力発電所に依存しない地域社会を構築する動きは滋賀県でも活発だ。2016年3月に「しがエネルギービジョン」を策定して、災害に強くて環境負荷の少ない社会に向けて対策を強化した(図2)。再生可能エネルギーの地産地消を通じて地域経済が循環すれば、地方創生にもつながる。


図2 「しがエネルギービジョン」の基本理念。出典:滋賀県県民生活部

 滋賀県の北部は原子力発電所が集中する福井県の若狭地域から10キロメートルほどの至近距離にある。今のところ福井県内の原子力発電所が再稼働する見通しは立っていないが、将来にわたって放射能汚染のリスクから逃れることはできない。再生可能エネルギーの発電設備を県内に拡大しながら、全国の先頭を切って原子力に依存しない社会を構築する意気込みは強い。

 東日本大震災の前に原子力発電所から供給を受けていた電力量に相当する分を、2030年までに消費量の削減と分散型の電源の増加で確保する方針だ(図3)。分散型の電源は再生可能エネルギーに加えて、家庭向けの燃料電池などを拡大していく。たとえ災害が発生して大規模な停電が起こっても、地域内の電源で電力の供給を続けることができる。


図3 滋賀県の電力消費量と電源構成の目標(画像をクリックすると拡大)。出典:滋賀県県民生活部

 滋賀県が積極的に取り組んでいる対策の1つが市民共同発電所の普及だ。市民が出資する方式で、学校や公共施設の屋根を利用して小規模な太陽光発電所を建設する(図4)。2016年3月末の時点で27カ所が稼働している。1カ所あたり10kW(キロワット)程度の発電設備が多く、災害時には避難所になって電力を供給する。


図4 「コナン市民共同発電所参号機」の外観。出典:滋賀県県民生活部

バイオマス発電ができる軽トラ、災害時に電力と温水を供給

December 01 [Thu], 2016, 4:08
バイオマス発電ができる軽トラ、災害時に電力と温水を供給



芝浦工業大学が災害時などに電気とお湯を供給できるハイブリッド電源車を開発した。スターリングエンジンと太陽光パネル、蓄電池を搭載しており、3kgの木質ペレットを1時間燃焼すると電力と45度の温水を200リットル提供できる。軽自動車サイズで、災害時の利用を想定した。




[陰山遼将,スマートジャパン]





 芝浦工業大学気工学科の高見弘教授は2016年11月29日、災害時などに電気とお湯を供給できるハイブリッド電源車を開発したと発表した。軽トラックを改造しスターリングエンジンと太陽光パネル、蓄電池を搭載したもので、災害時などに役立つ移動できる電源としての活用を想定したユニークな車両だ(図1)。



図1 開発した電源車(クリックで拡大)出典:芝浦工業大学



 車両は「災害などで被災しても電気とお湯があれば、必要最低限の生活レベルは確保できる」という開発コンセプトのもと、再生可能エネルギーを活用して電力とお湯を供給できる複数のシステムを組み込んでいる。まず、車両の上部には100W(キロワットの)太陽光パネルを合計6枚設置。夜間や天候不良時、急な大電力消費を想定し、太陽光で発電した電力を貯蔵できる48V(ボルト)110Ah(アンペアアワー)の蓄電池も搭載している。

 大きな特徴となっているがの、スターリングエンジンの搭載だ。これはシリンダー内のガスまたは空気を外部から加熱・冷却し、その体積変化でピストンを動かすことで熱エネルギーを運動エネルギーに変換する外熱機関。今回の車両では、ピストン駆動機構を持たず、パワーピストンを振動させて動力を取り出すフリーピストンタイプのものを採用している。木質チップなどのバイオマス資源を燃焼させて外から熱を加え、取り出した動力で出力1kWの発電機を駆動させる。さらに燃焼時の熱を活用し、同時にお湯も作るという仕組みだ(図2)。



図2 フリーピストンスターリングエンジンの概要 (クリックで拡大)出典:芝浦工業大学



 出力10kW未満のスターリングエンジン発電設備は、一般用電気工作物に区分される。しかし、ピストンスターリングエンジンに一般的な発電制御用コンバーターシステムを接続して発電を行おうとすると、コンバーターが出す高調波によってエンジンが不安定になるという課題があった。

 高見教授はかねてよりスターリングエンジンの研究に取り組んでおり、この問題を解決するコンバータを開発。このほど産学連携で軽自動車の荷台に収まるシステムを完成させた。現在、システムの一部を「フリーピストンスターリングエンジン発電装置」として特許申請を行っているという。



3キロのチップで200リットルの温水と電力

 3kg(キログラム)の木質バイオマスペレットを1時間燃焼することで、1kWh(キロワット時)の電力と、45度の温水を約200リットル作ることができるという。電気と同時にお湯も作ることができるため、非常時には照明や調理、シャワーなども利用できる。ガレキ撤去のための電動ノコや救命機器などの非常用電源としても使用可能だ(図3)。



図3 木質ペレットと太陽光発電で電力をお湯を作ることができる 出典:芝浦工業大学



 今回採用しているスターリングエンジンは、外部から熱を加えるだけで発電できるというメリットがある。現在は熱源として専用木質ペレットを燃焼させるシステムとなっているが、将来はガレキなど、その場で調達できる廃材を燃料として利用できるように改良を続けるという(図4)。

 この他にも操作の自動化や、雨天時にも安定稼働できるよう耐久性の向上などにも取り組む。同時に量産化に向けた連携先を模索していく方針だ。



図4 開発した車両のシステム概要(クリックで拡大)出典:芝浦工業大学

携帯電話70台分を充電可能な、7万5000mAhの大容量モバイルバッテリー

November 20 [Sun], 2016, 5:33
携帯電話70台分を充電可能な、7万5000mAhの大容量モバイルバッテリー

スゴイバッテリーの最大の特徴はバッテリー容量の大きさです。重さ2.5kg(リチウムタイプ)がさらに軽量に感じるほどに持ち運びがラクラクです。リチウムタイプの容量は、一般的なモバイルバッテリーの10倍以上の、75Ah(75000mAh)という巨大さです。これは携帯電話の充電なら70台分にもなり、携帯電話を充電しながらLEDライトを点灯させるなど、残量を気にせず安心して使用できます。(みんなの電気)



「水路で発電」を低コストに、3人で設置できるマイクロ水車 (1/4)

September 09 [Fri], 2016, 4:48
「水路で発電」を低コストに、3人で設置できるマイクロ水車 (1/4)




日本の各地に広がる用水路。規模は小さいものの、その水流を活用して発電する取り組みが広がっている。NTNは農業・工業用水路に設置しやすい、プロペラ式の小水力発電機を開発した。このほど福島県須賀川市の「新安積疎水」での実証を終え、2016年12月から販売を開始する予定だ。



[陰山遼将,スマートジャパン]



 NTNは2016年9月6日、福島県須賀川市で同年6月から実施している小水力発電機の実証試験の様子を公開した。同社では新規事業の一環として、日本の各地に広がる農業・工業用水路に設置しやすい小型の小水力発電機の開発を進めている。須賀川市での実証試験は間もなく終了し、同年12月から販売を開始する予定だ。

 実証試験の場所は、須賀川市にある「新安積疏水(しんあさかそすい)」。日本三大疎水の1つである「安積疏水」から、新たな開拓地に水を引く幹線水路として1951年に開通した水路だ。

 今回の実証試験では普段農業用水路として利用されている部分に、約100m(メートル)にわたって10台小水力発電機を直列に設置した(図1・2)。実施については政府や自治体への申請の他、水路を管理する安積疏水土地改良区、周辺の農業従事者の協力を得た。




図1 実証試験の様子






図2 実証試験エリアの周辺には田んぼが広がる



 NTNが開発を進めている小水力発電機は流水でプロペラを回し、それと連動する発電機で発電するというシンプルな構成だ(図3)。翼径は60/90/120cm(センチメートル)の3種類を用意する。発電出力の参考値は翼径90cmのモデルで流速が2m/s(メートル秒)の場合で1.0kW(キロワット)。販売時は翼径の種類の他、発電機のグレードなどのカスタムも可能としている。


図3 水路から引き揚げた状態の小水力発電機

東芝が“地産地消”で電力小売事業へ、東京電力より5%安く

February 06 [Sat], 2016, 4:43


東芝が“地産地消”で電力小売事業へ、東京電力より5%安く



東芝は2016年4月からの小売全面自由化に伴い、神奈川県で「電力の地産地消」を取り入れた電力小売事業を行っていく。グループ会社の東芝プラントシステムが県内で運用する太陽光発電設備から電力を調達し、神奈川県内の需要家に対して現在の東京電力の料金より安い価格で電力を販売するという。


[陰山遼将,スマートジャパン]




 東芝が取り組む、電力の地産地消と小売電力事業を組み合わせたモデル事業が2016年1月30日から始まった。神奈川県平塚市にある東海大学柔道部寮3棟の屋根に、東芝プラントシステムが合計出力47.5kW(キロワット)の太陽光発電設備を設置した(図1)。東芝プラントシステムは発電した電力を東芝に売電する。東芝は2016年4月からこの電力を、県内の需要家に現在の東京電力の料金より5%程度安い価格で供給していくという。


図1 東海大学柔道部寮に設置した太陽光パネル 出典:神奈川県

 このモデル事業は神奈川県が公募した「平成27年度 地域電力供給システム整備事業」に東芝と芙蓉総合リースが採択されたものだ。芙蓉総合リースは、今回の事業において資金調達などの役割を担当している。

 屋根を貸し出す東海大学は、東芝から毎年賃料を受け取ると同時に、2016年4月からは現在の東京電力より安い電気料金を購入できる(図2)。いわゆる「屋根貸し太陽光発電」のモデルを活用し、電力の地産地消と安価な電力供給を同時に実現していくという仕組みだ。


図2 今回のモデル事業の概要 出典:東芝

 東芝は2016年1月から柔道部寮の屋根で発電した電力を、まずは工場、事務所ビルなどの高圧需要家向けに供給していく。小売全面自由化が始まる同年4月から、この柔道部寮をはじめ一般家庭向けにも供給を行う計画だ。設備の発電量が不足する場合には、電力卸売市場などを活用して不足分を補っていく。

 発電コストなどを考えると電力販売だけで大きな収益は見込めないだろう。そこで東芝では同時に同社のエネルギー関連製品の拡販も図っていく。学校や病院、住宅などさまざまな施設を対象に、東芝製の太陽光発電システムや照明、空調システムと、安価な電力供給をセットで提案していく方針だ。この事業では「今後3〜4年で、売上高200億円を目指す方針」(同社広報)としている。

民間の力で…事業者やNPO、支援基金設立へ

January 10 [Sun], 2016, 4:01
民間の力で…事業者やNPO、支援基金設立へ





毎日新聞2016年1月8日 20時49分(最終更新 1月8日 20時49分)





 東京電力福島第1原発事故を受け、福島県などで再生可能エネルギーに取り組む企業や団体の代表らが8日、福島での再生エネ事業を支援する「ふくしま自然エネルギー基金」を設立すると発表した。2月末にも基金を運営する財団法人を発足させ、3月初旬から寄付を受け付ける。原発事故の記憶や教訓を語り継ぐ記念館の建設も計画している。


 発起人代表は福島県会津地方で太陽光発電を進める「会津電力」の佐藤弥右衛門社長。NPO法人「環境エネルギー政策研究所」(東京都)の飯田哲也所長や、脱原発を訴えてきた城南信用金庫(同)の吉原毅相談役とともに福島市で記者会見した。発起人に音楽家の坂本龍一さんも名を連ねる。

 佐藤社長がドイツの市民電力会社から約300万円の寄付を受けたことをきっかけに、基金を発案。再生エネ事業者に資金を提供するだけではなく、事業計画作成や他企業との連携の橋渡しにもかかわる。基金の規模は数十億円を目指し、県内の土地の寄付も呼びかける。

 福島県は原発事故後、2040年までに県内全てのエネルギーを再生エネでまかなう計画を掲げる。佐藤社長は「福島から脱原発を実現することが大切。行政に頼らず、民間の力で自然エネルギーによる復興を成し遂げたい」と語った。

 3月9日に小泉純一郎元首相を招き、福島市で設立記念シンポジウムを開く。問い合わせは環境エネルギー政策研究所(03・5942・8937)。【喜浦遊】

電力小売り参入の東京ガス 電気料金メニュー発表

December 26 [Sat], 2015, 5:57
電力小売り参入の東京ガス 電気料金メニュー発表

12月24日 18時46分 NHKニュース







都市ガス最大手の東京ガスは来年4月から自由化される家庭向けの電力小売り事業に参入するため、24日、初めてとなる電気料金メニューを発表しました。都市ガスとのセットで契約した場合、現在の東京電力の料金より年間で5000円程度安くなるということです。

これまで家庭向けの電力小売りは全国に10ある大手の電力会社が独占してきましたが、法律改正によって来年4月からは全面的に自由化されます。

この分野に参入する東京ガスは24日、都内で記者会見を開き、初めてとなる電気料金メニューを発表しました。

それによりますと、都市ガスと電気をセットで契約した場合、一戸建ての住宅に3人で暮らす家庭の平均的な使用量で試算すると、現在の東京電力の料金より年間で5000円程度安くなるということです。

電気の使用量が多い家庭はさらに割り引き率が高くなるほか、提携するインターネット接続会社と契約すれば、年間で1万2000円程度家計の支出を減らすことができるケースもあるということです。

東京ガス事業革新プロジェクト部の笹山晋一部長は記者会見で、「ガス事業で培ってきた顧客とのネットワークを生かし、営業を展開していきたい」と述べました。

東京ガスは年明け1月4日から契約の受け付けを始めることにしています。

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電力小売り 89事業者が新たに登録

来年4月から家庭向けの電力小売りが自由化されるのを見据えて、電力事業を新たに手がけようという企業の動きが活発になっています。

経済産業省によりますと、来年4月以降に電力小売りを行う事業者として登録を行った企業や団体は24日時点で、合わせて89に上っており、その多くは家庭向けの事業を検討しているということです。

このうち、家庭向けの電力小売りを予定しているのは、東京ガスや大阪ガス、JX日鉱日石エネルギーや東燃ゼネラル石油などエネルギー関連企業のほかKDDI、東京急行電鉄の子会社、それにミサワホームなど異業種からの参入も相次いでいます。

各事業者は具体的な電気料金のメニュー作りを進めていて、年明け以降、各社による発表の動きが活発になりそうです。
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ドイツドキュメンタリー映画
『シェーナウの想い』

製作:Fuss e.V. (Der Förderverein für umweltfreundliche Stromverteilung und Energieerzeugung Schönau im Schwarzwald e.V.; シェーナウ・環境にやさしい電力供給のための支援団体)
製作年:2008年 上映時間;60分
監督:フランク=ディーチェ / ヴェルナー=キーファー 
日本語翻訳;及川斉志
2017年07月
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