灰色の空 

December 02 [Fri], 2005, 16:21
身長なんて、 高い人。低い人。平均並の人。いろいろ。
自分は  とても小さく生まれた。
それは 可愛がられるほど。馬鹿にされるほど。
気にしたことなんてない――なんてのは 全然 嘘で。
友達と目線が会わない事。手が届かない事。いっぱい。

―その日空は灰色だった。霙が降っていた。
訳の分からない 講演会らしきものが 開かれるところで、
全校生徒が体育館に集まり、人口密度が濃かった。

周りの男子が
「だから エイズはさぁ、」「ぎゃははっ 語ってんじゃねぇー!!」
とか、餓鬼臭い話題で盛り上がっていた。―莫迦臭。
嫌でも聴こえる その大音量の会話の中に
「だから親がそうだと 子もそうなんだって!」「だから小っせぇーんだよっ」
なんて、気になる声が聞えた。
「じゃぁ 親スゲェ小っせぇーし。エイズなんだぁっ」
・・・明らかに自分の事だった。親、小さいし。
―よく本人の目の前で言ってられるな。まぁ。いつもそうか。
嫌がらせなんだしね。とか独り考えてると、
「まぁまぁ その話もう やめねぇ? ははっ エロいしっ。」。
何がエロいのか よく分からなかったが、
自分の隣に居た 輪中の男子が言った。―関係ないけど、初恋相手。今彼女有。

「ははっ なんだよマッキー!お前エロバナ好きじゃんよぉっ」。周りがしつこい。
確かに其奴―マッキーは、それ系の話が好きだった。でも――。
でも「お前、マジで この話やめようとか 思ってる??」。やはり しつこい。
ターゲットは、マッキーに向けられようとしていた。―ねぇ。ヤバイんじゃないの?
「てかさ。俺も小っせぇし?ははは;」。うん。確かに小さい。同じくらいだし。
「お前ぐらいは いーんだって!」    は?いや。同じか、それ以下なんだけどさ。
はぁ。どれだけ 調子いいんだか――。

いつの間にか その話題は消えていた。 講演会らしき会の御陰で、
話さなくなっていたらしい。――ナイス、講演会っ ナイス、佐藤さん。
それでも。彼奴は 確かに かばってくれていた。
別に好きとかそうは思ってない。別に 気にしてないけど 彼女居るしね。
ただ やっぱ優しいなって思った。 
だから。―有り難う。

その日、 そらは やっぱり灰色だった。
ただ、灰色の厚い雲の隙間から 青空がのぞいていた。
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