-1- 

2004年08月28日(土) 22時27分
俺は上原翼。中学2年生だ。
今日は側に青い水が流れる川の河原にある、大きな1本の松の木の下で俺は寝ていた。
「おっはよー!!」コンッ!
「誰だよ…あぁ、空か。」
俺を軽くたたいてきたのは、大空由香。
俺と同じ中学のクラスメートだ。
「何でこんなところで寝てるの?」
空は、珍しそうに聞いてきた。
「いや…別に…」
「じゃ、私の家に来ない?」
「あぁ。いいよ。」
俺は何気なく、空の家に行くことにした。

-2.1- 

2004年08月29日(日) 16時20分
空の家は、俺の家よりはるかに大きかった。
3階建てで、壁がほとんど白い。どこか高級感さえあふれていた。
「おじゃまします。」
俺は誰もいないはずの家に挨拶をした。いつもの癖だ。
「はい。ここでちょっとまってて。」
「あぁ。分かった。」
俺は、空の部屋と思われる所に案内された。それにしては、片付きすぎている。
そう思っていると、空が帰ってきた。
「ごめんね。何もなかったw」
「…なぁ、空。ここはお前の部屋か?」
俺は、それとなく聞いてみた。
「・・・」
空は、黙って頷いた。
「こうしてみると、片付いてるよな。」
「この部屋はね、前、お姉ちゃんが使ってた部屋なんだ。」
空は、しんみりした表情で言った。

-2.2- 

2004年08月29日(日) 16時34分
空はなぜか、黙っていた。
いや、必然的だったのだろう。
俺も、変なことを聞いたな、と思った。
「ごめん。空。なんか気がつかなくて。」
「いや、いいんだよ。私も、翼に来てほしかったし。」
空は、俯いたまま言った。
「ねぇ、翼?」
「なんだ?」
「私、今日、翼の家で泊まって良い?」
急だった。余りにも急だった。
「え・・・なんで・・・?」
俺は困惑していた。
「・・・ダメ?」
俺には断る理由も、誘われる理由もなかった。
だが、このときの俺は違っていた。
「あぁ。いいよ。俺は家に帰ってるから、来たいときに来い。」
「うん。準備していくよ。」
俺は、家を片付けに戻っていった。
今、空は、赤く染まっていた。

-2.3- 

2004年08月29日(日) 21時52分
数十分後、俺の家に、空が来た。
「ピンポーン」
「はーい...あ、空か。」
「うん。来ちゃったw」
「まぁ、上がれよ。」
俺は、何か複雑な気持ちで、空を家に上げた。
俺は、ずっとそれが気になって、空に聞いてみた。
「なぁ、空?なんで俺の家に来る気になったんだ?」
空は、少し考えて答えを返してきた。
「私ね。一人暮らしって言ったじゃん?いつも寂しいし、なんか、することないのからさ…」
俺は、絶句した。
空の両親・姉弟が亡くなってるのは知っていた。
ただ、それでの空の心境は今はじめて聞いたからだ。
「なぁ、空?…あのさ・・・その・・・俺の家でよけりゃ
 ・・・あの・・・いつでも来いや。」
空は、コクリと頷いた。そして、俯いた。
「ど、どしたんだ??」
俺は心配で聞いてみた。
「ううん。なんか、そんな事言ってくれた翼のことが、なんか・・・
カッコ良かったんだ。」
空は、ハッキリと言った。
俺は、空の目が、潤んでいるのに気がついた。
「うん・・・ありがとう。もう何も言うな。」
空は、また、コクリと頷いて、俺に抱きついた。
俺は、しばらくこのままにしていた。

-3.1- 

2004年08月30日(月) 13時34分
何も気にしないでいれる時間。それが、就寝時だ。
いつもといっても良いほど、俺は良く寝る。
ただ、この日は違っていた…
「ピンポーン」
「ったく、誰だよ…こんな夜遅くに…」
時計は12時を回っていた。
「翼・・・ねぇ、翼。」
「なんだよ・・・」
「私と、一緒にいて・・・」
急だった。前もこんな事があったような気がするが、
今回はもっと衝撃を受けた。
「なんでだよ・・・」
「寂しい...ダメかな?」
空の目は、悲しそうで、潤んでいた。
俺は、拒否し切れなかった。
「・・・入れよ」
「うん。。」
空は、暗い部屋に入って行った。
俺が戻ると、こう言った。
「ねぇ、翼・・・今日は、私と寝てくれない?」
「え・・・」
俺はさらに困惑した。
「私が寂しくて、翼は寂しくないなんて、ありえない!」
「そ、そりゃそうだけどよ・・・」
「私は、翼と一緒にいたいの!」
突然だった。今日は、困惑の日だと思った。
だけど、最後の言葉は、俺の胸に突き刺さった。
「わかった。来い・・・」
俺は、なんとなく、乗り切れなかった。

-3.2- 

2004年08月30日(月) 13時42分
俺は、半ば強制的に一緒に寝させられる事になった。
俺の家には、布団は小さく、1人分しかない。
何故か、心臓が破裂しそうだった。
「なぁ、空?」
「何・・・?」
「来週の月曜さ、俺、故郷へ行こうと思ってるんだ・・・
 お前も来るか・・・?」
「・・・うん。行く。」
「そうか・・・」
俺は、何故か誘っていた。
自分でも不思議だった。
でも、空といると、落ち着けるような気がしている。
だから、誘っていた。
最新記事
最新コメント
アイコン画像
» -3.2- (2004年12月20日)
http://yaplog.jp/shiroitsubasa/index1_0.rdf
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:shiroitsubasa
読者になる
Yapme!一覧
読者になる