変身 

January 06 [Sat], 2007, 4:59
高校3年生、劇部の引退公演。
ダニエル・キイス作、アルジャーノンに花束を。

『変身』は、イヤでもアルジャーノンを連想させた。

似てる。なんてもんじゃない。


成瀬純一は人に好かれていたチャーリィ・ゴードン。
京極瞬介は学者として生きたチャーリィ・ゴードン。
葉村恵はアリス・キニアン。かつフェイ・リルマン。

堂元博士はニーマー。
若生はバート。
橘直子はストラウス。時々フェイ。

職場の仲間はパン屋の仲間。


話の内容が違うからキャラクターとか役回りがちょっとずれるところは当然あるけど、符合部分が多くて…色んな意味でのめり込んでしまった。

パクってるとか言うつもりはない。
むしろ、一人の人間の変質と恐怖を描くには最高の配置なのかもしれないと思えるくらいこの作品には感嘆した。

技術的なことを言えば、相当完成された作品だと思う。
理系丸出しの文章運び。
論理性が輝き、感情部分の描写も、主人公の思考も論理的。
冷たい感じはしない。
あたたかな芸術的感性を持っている人物は、かるく触りだけ描いていることで感性を引き立たせている。

東野圭吾は多分、論理意外に訴える感性は苦手なんだと思う。そういう人物を描こうとして失敗してる作家は多い。でも彼は作品の中でそういう感性をうまく描いている。


チャーリィに思い入れがあったからかもしれないけど、私は主人公の描写にゾクゾクする部分がかなりあった。

主人公は自分の変化におびえる。
踏み込みたくない領域に、見えざる手で強制的に連れ去られていく恐怖。
幾度となく、自分を省みる。

−−−−−
『僕に残された時間は少ない。眠りたくない。目が覚めている時間が一秒でも惜しい。…忘れていくのが、怖い』

『久しぶりにドイツ語の本を開いて、目がどうかしたのかと思った。全く読めない。』

『自分の論文を読んでみる。自分が書いたという認識はあるのだが、実感が沸かない。大部分が、理解できない。』

−−−−−アルジャーノンに花束を


でも、強制的に変化していく。
止められない。

自覚しなくても。
思考が追いつかない感情の部分で。

絶望感。

そしてある時彼は気付く。
「昔の自分は死んではいない」ということ。


−−−−−−
『本当のチャーリィが必死に抵抗しているような気がする。今の僕が彼を閉め出そうとしているのかもしれない。今の僕が君を愛して君を抱こうとする時に・・「ボクはどうなるの?」って…。』

−−−−−−アルジャーノンに花束を


人の命ってなんだろうか。
生命活動が停止した後でも、人は思考を止めないで在ることはできるのだろうか。


貴公子が、
死ぬってのは、考えられなくなることだって言ってた。
自分の頭で。思考が停止すること。


植物人間でも、思考は働いている?
生命活動を停止した後、本当に人間は考えられないと言えるのだろうか。

人間は、自分の知能が全てだと思おうとする嫌いがある。
自分に理解できないもの、得体の知れないものは存在を否定しようとする。
死人とは、人間にとって、全く理解できないもの。
でも、興味の対象としてはなれないもの。
なぜなら、死は、誰にでも必ずやってくる宿命だから。
生物は、いつか死ぬ。
私たちに分かってるのは、それだけ。


−−−−−−
このプロジェクトのスタッフ、ことに私のために限りない努力を払ってきた人々の、今や屍と化した研究成果の上に、
私自身の命の貢献をも積み重ねねばならぬは…無念と言わざるを得ない。       −チャーリィ・ゴードン

銀盤の天使。 

December 28 [Thu], 2006, 20:20
フィギュアの全日本選手権見てます。
浅田真央さんは若いだけあってすごく軽々と滑ってらっしゃいますね。

ほんと、かろやかに。
何か風が吹いたら流されてしまいそうな危なげな印象も受けました。
私個人としては、ベテランの方々の力強い演技が心惹かれます。
中野友加里さんは新人にそぐわず、フィニッシュでピシッと決めて来られたのが素敵でした。


番組の構成として、フィギュアに限らずだいたいのスポーツでこのような傾向があります。
色々な思いでみなさんが銀盤に情熱を注いでいるのはよく分かるのですが、バックボーンを映像化しすぎではないかな、と。
そのような手法を使って世間の注目を集めるのは、テレビならではの特質でもあると思うのですが…「がんばたんだから評価してあげたい」という印象も否めないのです。
彼女たちは確かにものすごい努力を積んでいると思います。それに、演技だけでそれを視聴者に伝えるのは限界があるかもしれません。
でも、彼女たちは本当に、努力を評価して欲しいのでしょうか?



氷上の演技で全てを評価に変えてもらいたい…と思ってしまうのです。

初投稿☆ 

August 05 [Sat], 2006, 18:50
誕生日を機に何を思ったかブログを付けてみることにしました^^
大好きなマンガとか偏食気質の映画や小説なんかも観た時感想とか書いてみたいと思います。
よろしければお付き合いください☆
P R
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大学3年生です。
まんがを読んだり映画を観たり、小説を読んだりマンガを読んだり、就活したりマンガ読んだり勉強したりしてます^^;
もし読みたくなるような作品があったらお手に取ってみてください☆
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