四角都留造の場合 シーン 1
2006年09月02日(土) 23時39分
「ようし、こうなったら資格を取って独立だっ!」
ある会社のトイレの個室の中、野太い声で吼えた男がいた。
四角都留造。34歳。結婚生活6年。子供1人。
入社以来、10年間、会社のために身を粉にして働きたおしてきた男である。
すべてが出世のためであった。この10年間というもの、都留造はただただ仕事だけをまっすぐに見つめて人生を突き進んできた。そこには自分のための時間など微塵もなかった。いや、彼はそんな時間など欲しいとも思わなかった。
幸い、これといった趣味があるわけではない彼は、自分の時間など何の生産性もない無駄な時間だと思っていた。そんな無駄な時間を浪費するなど、考えただけでもぞっとした。
それよりも、都留造は仕事に没頭しているときが、一番生きがいを感じた。心が安らいだ。
逆に、仕事の暇な時期など、不安感が次第につのり始め、落ち着かなかった。まるで自分の存在感が薄れていくような、なんとも言えない焦燥感に襲われた。
そういう感覚は、結婚してからも変わらなかった。次第に積もり重なっていく家族の不満もまったく気にかからなかった。妻や子供の欲求を一蹴し、休日でも朝早くから嬉々として会社へ向かった。
それほど今までの都留造は、会社依存型の人生にどっぷりと浸かっていたのであった。
だが──。
その異常とも言える彼の会社への貢献にもかかわらず、先日の人事異動で都留造は、資材課へ配属されたのであった。一応、「資材課・課長」に昇格した形での異動ではあったが、肩書きだけの役職であることは、この会社の社員ならば誰でも知っていた。この会社の資材課は、ほとんど何の仕事もまわってこない、ただ形だけの課である。
前任者が退職したため、都留造がジョーカーを引く形となったのであった。
( 続 く )
ええと。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
今回はスタート、ってなわけで、説明口調になりやがった、もとい、なってしまいましたが、次回からはバンバンと笑いを盛り込んでいきますので、ご期待くださいませ♪
それではごきげんよう。
本日のポイント : 備えあれば憂いなし。資格で武装しましょう。
ある会社のトイレの個室の中、野太い声で吼えた男がいた。
四角都留造。34歳。結婚生活6年。子供1人。
入社以来、10年間、会社のために身を粉にして働きたおしてきた男である。
すべてが出世のためであった。この10年間というもの、都留造はただただ仕事だけをまっすぐに見つめて人生を突き進んできた。そこには自分のための時間など微塵もなかった。いや、彼はそんな時間など欲しいとも思わなかった。
幸い、これといった趣味があるわけではない彼は、自分の時間など何の生産性もない無駄な時間だと思っていた。そんな無駄な時間を浪費するなど、考えただけでもぞっとした。
それよりも、都留造は仕事に没頭しているときが、一番生きがいを感じた。心が安らいだ。
逆に、仕事の暇な時期など、不安感が次第につのり始め、落ち着かなかった。まるで自分の存在感が薄れていくような、なんとも言えない焦燥感に襲われた。
そういう感覚は、結婚してからも変わらなかった。次第に積もり重なっていく家族の不満もまったく気にかからなかった。妻や子供の欲求を一蹴し、休日でも朝早くから嬉々として会社へ向かった。
それほど今までの都留造は、会社依存型の人生にどっぷりと浸かっていたのであった。
だが──。
その異常とも言える彼の会社への貢献にもかかわらず、先日の人事異動で都留造は、資材課へ配属されたのであった。一応、「資材課・課長」に昇格した形での異動ではあったが、肩書きだけの役職であることは、この会社の社員ならば誰でも知っていた。この会社の資材課は、ほとんど何の仕事もまわってこない、ただ形だけの課である。
前任者が退職したため、都留造がジョーカーを引く形となったのであった。
( 続 く )
ええと。ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
今回はスタート、ってなわけで、説明口調になりやがった、もとい、なってしまいましたが、次回からはバンバンと笑いを盛り込んでいきますので、ご期待くださいませ♪
それではごきげんよう。
本日のポイント : 備えあれば憂いなし。資格で武装しましょう。
- 基本問題 1 : 四角都留造の場合 |
- URL |

