青森県むつ市 斗南藩史跡3

December 21 [Wed], 2016, 7:00
斗南藩史跡地」というなんだかよくわからない史跡へ行ってみる。

むつ市街から県道6号線を東へ向かいます。

斗南藩史跡地」。
意味の分からない名称が付けられいますが、「斗南ヶ丘市街地跡」との事。
斗南藩は開拓の拠点としてここを整備し、斗南ヶ丘と名付けた場所で、
一戸建約30棟、二戸建約80棟を建築し、市街地をつくりました。
なんで「斗南藩史跡地」なんて変な名称にしたんでしょうね。


旧斗南藩屋敷土塀跡」。
どこに土塀があるのかわかりませんが、ここに土塀があったのでしょう。
屋敷は一棟100坪位だったらしく、意外と規模の大きな町だったのでしょうね。
一番町から六番町まであったようです。


父宮両殿下御成記念碑」。
松平容保の六男松平恆雄の長女松平節子は、
学習院在学中に、伯爵樺山愛輔の次女正子と生涯の友となり、
その関係から両家が交友するようになります。
樺山愛輔は、貞明皇后の内意を受けて雍仁親王の伴侶を探し、
節子に白羽の矢を立てて婚姻を取り持ちます。
朝敵であった松平容保の孫の皇室入輿は
旧会津藩の士族の希望になると共に、汚名を雪ぐ結果となる。
貞明皇后と同名であったため勢津子に改めた節子は、
雍仁親王と結婚し秩父宮勢津子となります。
昭和11年、秩父宮雍仁親王と勢津子が下北を巡遊した際に、
それを記念して建てられたものです。
旧藩士にとって勢津子は希望そのものであったのでしょう。


そこからさらに県道6号線を東へ向かうと、斗南藩士の墓所があります。

大きな柱には「旧斗南藩墳墓の地」と書かれています。


小高い丘を登ると墓石か並んでおり、説明版が建てられています。
・・・が、新しい墓石ばかりで、当時の墓石が少ない。
そのほとんどが「先祖代々之墓」となっていますので、
子孫により建て替えられているようです。


斗南藩追悼之碑」。
並ぶ墓石の一番端に建てられています。


竹村俊秀祖母之墓(左)」。
新しい墓石が並ぶ中、小さいながらも目立つ古い墓石。
祖母之墓となっていますが、こういう書き方された墓石は珍しいですね。
要は竹村俊秀のお婆ちゃんの墓ということなんでしょうが、
本人の名前はわからなかったんでしょうか?

竹村俊秀は会津(斗南)藩士で、藩校日新館の俊才と称されていました。
会津戦争では狙撃隊の隊長として奮戦しています。
斗南に移住して過酷な状況下で開墾に従事しますが、
廃藩置県によって斗南藩は消滅。
そのまま残って青森県開墾掛頭取となりますが、
県官僚と対立して辞任し上京します。
政府への不満から、旧斗南藩士永岡久茂らと交友。
同じく政府に不満を持っていた旧長州藩士前原一誠とも知り合い、
明治9年に前原が起こした萩の乱に呼応して、
永岡ら同志と共に千葉県庁を襲撃しようとしますが、
事前に発覚して捕えられ斬首されるいわゆる思案橋事件を起こしました。

他にも数基の古い墓石があります。

嶋影弥五七・サヨの墓」。
斗南藩士嶋影弥五七とその妻の墓。
嶋影家の直系はこの地で続いているようで、
隣には立派な墓が建てられています。


こちらも古い墓石ですが、戒名なんで誰の墓かわかりません。


小さな自然石の墓は、誰かが参っているようです。
車のおもちゃまで供えられていたのですが、
子供の墓なのでしょうか?

立派な看板が建てられているのは、大河ドラマ「八重の桜」の影響でしょう。
ただもう少し説明板の文章を工夫してほしい。
今回廻った史跡には、どれも説明板が設置されていましたが、
どれも悲惨さを語るばかりで肝心な事が書いていなかったりする。
はっきりいって稚拙な文書です(←お前が言うな)。
こういうのはちゃんとしかるべき人が吟味して書くべきです。
やっぱり当時の顕彰碑だってそうだったじゃないですか?
ちょこちょこっと市の職員が文書を書いたって、
その職員が歴史を理解してなきゃ観光客に伝わらないんですから。
ま、そういう説明版がどこ行っても多いんですけどね。

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HP「ぬしと朝寝がしてみたい」のオフィシャルブログです。 下関を拠点に史跡をまわったり、幕末・維新に係る記事を書いたりします。
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