兵士は犯罪者となりえないか 

July 07 [Fri], 2006, 23:35
先日、私の文章を参考に批評を書かれた方がいた。
文章にこだわりを持つ者としては大変冥利につきる。後日、コメントを返したい。

さて、この方の批評にたいして
「国家意思に従って戦った軍人を指して、『罪人』と批判してはならない」
というコメントがあった。大変に申し訳ないが私は全くもって納得がいかない。

@罪は罪である
15世紀以降のアメリカ先住民虐殺、日中戦争期の中国人虐殺、
ナチ下でのユダヤ人迫害、ヴェトナム戦争でのヴェトナム人虐殺。
これらは全て軍や政府が命じて起きた事件である。

こういった事件の責任をすべて国家に押し付けるのは間違っている。
命令は司令部によるかもしれないが、具体的にどうするかは個人にかかわるからである。
たとえば南京事件では捕虜・元兵士・ゲリラの皆殺しを命じ、その結果、強姦殺人が多発した。
輪姦・幼児殺害・略奪が発生した。

こういったことをした人間を『命令だからしかたなくやった』とみなすのはおかしい。
面白半分でやった人間もいて、さらには
上の人間が言っているから俺は悪くないという論理がある。

もっといえば、従軍慰安婦。彼女らは『国家意思』として強制的に連行されたが、
彼女らに対して暴行や輪姦を働いた人間を『国家が悪い』の論理で許すことになる。
兵士の責任を国家の責任になすりつける論法によれば。

そういうシステムを作った国家に責任を追及するのは当然であり、そのプラスαが欲しい。

A現実を見てほしい
歴史学を学ぶためか、戦争に関する史料を多く見る。こういった文献を読んだ私としては。
軍人は善悪の判断を国家に委ねる事で、独断による暴走を防ぎ、
また死を最大のリスクとする戦場に赴く覚悟を固めています
。」などという文は、
どの戦争での軍人を指して言っているのかぜひ聞きたい
ファンタジーである。現実の戦争でこの引用文にあるような軍人は少数派である。

なお、「個々の罪を国家の責任とし」とあるが、
現在の国際法には戦争犯罪人として個人を裁く装置がある
以後、続きを読むを参照
P R
■筆者紹介■
■巣鴨 明■
■歴史学科所属■
■専攻アメリカ移民史■
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