ある夢の意味
新年早々に夢を見た。
今まで見たことのない夢だった。
僕たちの住む家に水が押し寄せ、急激に水位を上げ、
水は二階で寝ている早苗のところまできた。
寝ている早苗をあわてて起こして逃げる。
家は流され、ふと見ると早苗がいない。
「早苗、早苗」と必死に叫びつづけながら探していると、
「あそこ、あそこ」と指差す人がいた。
見ると、土手のような所に早苗がしょんぼり座っている。
ほっとしたところで夢から覚めた。
現実に戻って、妻と家を確認するように闇を見る。
「いる、いる。ある、ある」。
夢の中で感じた緊張感が、ふーとゆるんでゆく。
その時、大災害で、家を流され、
家族を失った被災地の人々の恐怖と悲痛な悲しみを思った。
昨年、二度訪れた被災地の姿を思い出し、
「ほんとうに、大変だったなんだろうな」と
しばしベッドの上で茫然としていた。
新年に見たこの夢。
僕に、家を失い、家族を失った人々の気持ちがどれほど悲しく、
辛いものであるのかを、忘れないで歩みなさいと、
神様が示されたように感じ、心が引き締まる思いだった。
現場から離れていると、被災した人々の悲しみを悼む思いが
急速に薄らいでゆくのを僕自身感じている。
そんな僕に、神様が夢を通して語りかけてくださったと思う。
今年、僕に出来ることをもって、被災された人々に少しでも
寄り添わせていただきたいと願っている。

昨年の6月、津波で流された家の後に咲いた紫蘭。
今年はさらに株をふやして、美しく咲いてくれるだろう



















