借金王への道 〜D先輩 その2〜 

November 21 [Mon], 2005, 21:10
D先輩は本当によくしてくれた。

飲み会だけでなく、ごく少数の飲みにも誘ってくれたし、
家へも招待してくれて2つ年上だという彼女さんも紹介してくれた。
遊びに行くときはよく声をかけてくれたし、旅行へ行けば土産もくれた。

自然飲み会でD先輩の近くに座ることになった俺は
サークル内でも中心人物となっていった。
新入生としては破格の扱いだったのではないだろうか。

だが、ひとつだけD先輩を恨んでいることがある。
それが「麻雀」だ。

D先輩は麻雀が大好きで週のうち3日は仲間と打っている。
高田馬場には学生を相手にしている小さな雀荘がいくつもあり
価格も安くてサービスもいい。
その中でもSというカレーのおいしい店がお気に入りだった。

俺は役がなんとかわかる程度しか麻雀を知らなかったが、
ある日、D先輩に「教えてやるから」と誘われてついていくことにした。

これこそが俺の人生で一番の失敗の瞬間だったのだろう。
陳腐な言い回しだが、もしもここにタイムマシーンがあって、
人生の失敗ひとつをやり直せるとしたら、ここでどんなにD先輩に
いやな顔をされたとしてもはっきりと断るだろう。

この頃の俺は、ただD先輩に嫌われることが怖かったのかもしれない。

借金王への道 〜 D先輩その1 〜 

November 10 [Thu], 2005, 19:56
学生生活の滑り出しは至って順調だった。

もともと人付き合いは得意なほうだ。

高校からの友人は同じ大学にいなかったが、
すぐに気の合う友人もできたし、学校は違っても
彼女は毎日のように家に来てくれて楽しくやれていた。

サークルも友人と一緒に中規模飲み系サークルに入り
すぐに溶け込めた。
楽しいキャンパスライフになりそうだと思っていた。

そしてそのサークルで俺は人生の師であり、何度も心の中で
逆恨みをしては反省するということを繰り返す人物、D先輩と会ったのだ。

D先輩は細身で長身、顔は本人曰くジャニーズ系。
(本当は志茂田景樹(しもだかげき)の若い頃のような顔)
家は新宿の地主ですごい金持ちという人物だ。
サークルの中心で、いつも幹事はこの人がやってくれる。
気さくでえらぶらないので人望も厚いのだが、
どういう基準でか、20人に一人くらいはDさんに嫌われる。

D先輩の嫌い方はかなり激しくて、話どころか顔も見たくないと
思うらしく、嫌った人間の近くにさえ寄らない。

無遠慮で露骨に表現するのでもともと味方の多いD先輩の周りは
だんだんと嫌われたやつに近づかなくなっていく。
当然Dさん主催の飲み会も誘われない。
ついには嫌われたやつはサークルも止めざるを得なくなる。

この場合もっとも恐ろしいことは嫌われる原因がわからない
ということだろう。嫌われるやつのほとんどはそれこそ顔を
あわせた瞬間から嫌われるのだから、必然というよりは
出会い頭の事故と呼ぶしかない。

そんなD先輩に最も好かれていたのがなにを隠そう俺だった。

借金王への道 〜序章〜 

November 08 [Tue], 2005, 18:06
高田馬場から少し歩くところにある大学へ通うため俺は家を探し始めた。

学費以外に仕送りとして5万、バイトで8〜10万、あわせて15万。

この中で家賃や食費などの生活費をやりくりすればいい。

一月に10万もの大金を握ったことのない俺は
なんて贅沢な生活だろうと本気でそう思っていた。

学校に近い家がいい、新しくて便利な場所で・・・。

もちろんそんな家が安いわけがない。

学校からは遠くてもいいや・・
そんなに新しくなくてもいいや・・・
近くにコンビニだけあればいいや・・・・
理想と現実のぶつかりあいに削られて結局妥協していく。
今思えば人生なんてそんなことの繰り返しなのかもしれない。

そんなこんなで俺は高田馬場から電車で30分の場所に
8畳のワンルーム、ユニットバス、狭いキッチン付きの部屋を借りた。

家賃は5万1千円。敷金、礼金は両親が払ってくれた。

家具も今まで使っていたもの以外に新しくTVやビデオ、ソファなどを
入れておそらく10万近くかかったと思う。

これらの金も全て合格祝いと称して両親が払ってくれた。

夢にまで見た一人暮らし。
全てが整い、大学生活がついに始まる。
その先にある地獄も知らずに希望しか目に入っていなかった。

借金王の自己紹介2 

November 07 [Mon], 2005, 20:36
正直、俺の人生にはなんの問題もなかった。

高校の頃に出来た初めての彼女ともずっと仲良くやってたし、
大学受験も最初から最後まで判定はAか悪くてもB+だった。

志望大学は実家から通える範囲内だったが、
合格したら念願の一人暮らしをさせてもらえる約束も取り付けていた。

そして念願の、いや、予想通りの合格。

バラ色の人生は更に美しく輝くはずだった。

しかしこの一人暮らしこそが大きな落とし穴だったのだ。

万人には当て嵌まらない罠。
人によっては大きく成長する機会となるだろう。

しかし俺にとっては確実に大きく、そして深い罠だった。

一言伝えておきたい。

『人生うまくいってるやつほどその先の落とし穴も大きく深い』

いや、うまくいってるやつをくさしてるわけではない。
人生うまくいってる時ほど注意が必要なことを伝えたいだけだ。

『おれに限ってそんなことあるわけない』って?




  残念ながら、まさに俺もそう思ってたよ

借金王の自己紹介1 

November 07 [Mon], 2005, 20:13
俺の名前は・・・言えない。

仮に榎本 雅彦 ということにしておく。
身長は175cmで中肉中背、特にこれといった外見的特徴はない。

俺は31年前に東京タワーの近くで生まれた。

実家が港区というと金を持ってそうな感じもするが、
なんていうことのない小さな飲食店で、
両親は60をいくつか超えた今でも朝から晩まで働いてる。

バブルの頃は土地を売ったら5億とか10億とか言われていた
らしいのだが、今では買いたいやつなんて誰もいないだろう。

高校を出るまでは地元の学校に通い続けた。
これでもスポーツも勉強もほとんど人に負けたことがなかった。

大学は名前を言えば誰でも知ってる有名私立に一発で入った。

正直、俺は人生バラ色だと思っていた。

そう、あの転落が始まる前までは・・・

借金返済 

November 06 [Sun], 2005, 23:15
俺には多額の借金がありました。

正確には今もあるんだけど、一度は返し終わってる。

金額を聞いた友人はひとり残らずこう言った

「どうしてそんな額を借りたんだ!」

そして次の言葉も決まってる。

「おまえは馬鹿だ!」

そう、俺は馬鹿だ。金を借りた当時も馬鹿だったし今も変わらず馬鹿だ。

しかし、馬鹿の人生から学ぶこともあるだろうし、
なにより俺は俺と同じ馬鹿にアドバイスをすることができる。

そう思ってこのブログを立ち上げた。

このブログは俺がどうして800万もの借金を作ったか。
多額の借金をいかにして返したか。
返済中にどのようなことを考え、どのような行動を取ったか。

を余さずに伝えるブログです。

借金をしていない人は金を借りると言うことの怖さを、
借金をしている人はどうやって返したらいいのかを、

是非、俺の体験を通して感じてもらいたい。