君は僕を置き去りにして

February 18 [Fri], 2011, 17:32
今日も君は僕を置き去りにして、この扉から出て行った。
「行ってきます」も「なるべく早く帰るね」もなく振り返ることもなく……。
 僕が勝手に描いてた理想の時間は君にとって幸せとは言えないもので、僕個人の幸せを願うものだったのかな?
君の事を愛しているのは明確なのに、考えれば考えるほど不安だけがつのるばかり。
 雨雲がゆっくりと過ぎていく空を見つめ、君が出て行った後の扉を背にしてタバコを吸う。休みだと言うのに今日も君は忙しそうに「行ってきます」を残して僕を置き去りにする。
 しかたのない事と理解あるフリをして笑顔で見送る僕に、いつもと同じ台詞を送る君。
「なるべく早く帰るね」なんて言われても、僕は期待する事もなくなった。
「こらああああああ。悲惨な終わり方にすんなああああ」
 松本がライスの背中に飛び蹴りを喰らわす。ライスは顔面を思い切り、PC画面に打ちつけ、鼻血を垂らす。
「なんちゅう終わらせ方だよ!」
「し、しかし、終わらせ方がよくわかんない……初めての長編だもの」
「しゃあないな。おいライス。喫茶店行って話し合おうぜ」
「う、うん」
 たかが登場人物の分際で生意気なとライスは思ったが、議論は必要だと思ったので、松本と外に出た。
 猫が道の真ん中をふにゃふにゃ歩いて、向こうからトラックが迫ってくる。
「あっ危ない! 猫ちゃん!」
 ライスは道に飛び出して、猫を突き飛ばした。
 松本が叫ぶ。
「ライスうううううう」
 ライスに迫る、時速50キロのトラック。あと、数センチで、ライスのボディ。
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