天に近き場所にて存在するテンペスト ヴェルサスの本拠地〈ヴィヌシュ サーベント〉。
ここに一人、若き青年が居た…
「久方振りの戦いか…。俺の理念をマスター達はどんなカタチで創るか楽しみだな」
「バニッシュ様」
「ん?どした?リゥカ」
この青年こそバニッシュ コーヴァーである。
「どうした?じゃないですよ!!イクシードが動き始めたんですっ!」
「まぁまぁ、リゥカちゃんさ…怒ると可愛さ半減しちゃうぞ」
と言いながらリゥカの胸を揉む。
「あっ…いや…ちょっ…もうっ、真面目にやってください!」
「至って真面目にやってるけどな…俺の事嫌いか?」
「そんなこと無いですけど…」
「けど何だ?」
「私は…バニッシュ様の闘う姿が大好きなんです。だから…」
「分かってるよ、パラメキア居るか?」
「御意、Birth部隊パラメキアここに」
「亂陽の作り上げしシステム【ギガント】を破壊しに行くから力を貸せ」
「仰せのままに。リゥカ殿は?」
「まぁ…お留守番だな」
「私も行かせてください。戦えますっ!なめないで下さい、コレでも“彗龍の牙”と云われたんですから」
「……と言っておられますが」
「ほっとけ。行くぞ!」
パラメキアとバニッシュは、リゥカを置いて行こうとした
「ちょっ、ちょっと私を置いて行くんですか?バニッシュ様、城はどうするんですか?貴方が居なければ機能しないんですよ!?」
「居るじゃない、若くて可愛い娘がココにさ」
バニッシュは、リゥカを指して云うが…リゥカは辺りを見回し、ようやく自分だと理解する。
「ええぇぇええぇえっ!!わ、私ですか!?そんな無理ですぅ〜」
「大丈夫だって。最初は戸惑うかも知んないけどさ♪」
「戸惑うけどさ♪…じゃないですって!」
「まぁ、貴殿なら大丈夫であろう」
「パラメキアさんまで!!」
「ハハハッ、とりあえず…頑張ってみるんだな。」
「バニッシュ様、程々に早く行かれませんと皇子機関の連中が」
「そうだな…んじゃ、行ってくるわ」
バニッシュとパラメキアは魔陣に乗ると、一瞬で亂陽のシステム【ギガント】がある『陽が堕ちる地』に飛ぶ。
「あっ…行っちゃった…もうっ、どうすればいいのよ〜」
リゥカの声が城内に虚しく響くのだった…
「バニッシュ様、今になって何故…破壊しに?」
「亂陽の孫、譁梛が手に入れたら厄介だからな」
亂陽のシステム【ギガント】は17/17のアップデートに必要なモノで、現世にも多大な影響を与えるだけの力を持つ。
「……【ギガント】は、俺達のみならず“総てを飲み込む”システムだから破壊しなくてはならない」
「確かに。ですが、誰がソレを…?」
「それはな…」
とバニッシュが語ろうとした時、空が暗くなる。
――「!?」
バニッシュ達が辺りを見回すと一人の天使が現れる。
「おっと、それ以上は赦しませんよバニッシュ。」
「ミカエルか、久しいな。」
ミカエルは“神に近き宝玉”と呼ばれる聖天使の一人。
「お前が居るという事は…【花嫁】が新たに居るということか―」
「さすがですね…。“元・月使”のクダン、いや…今はバニッシュでしたか」
「その名を口にするな…俺は、辞めたんだ。人を護るために」
「バニッシュ…アナタに良いことを教えよう」
「何だ?」
「今回の【ジェミニ】は…ライとかいう男の彼女で、名はリース カヴァーハートといったな。彼女は素晴らしい!覚醒しつつある。」
「神まで殺す気か?聖天使の3人を地に堕とし、神の理念の守護者…ルジエィアを亡き者へと変え、お前は何を欲している?」
「いい質問だね、バニッシュ…私は、宇宙の創造主として存在し新たな世界の理となるのが私の望むモノさ」
「そうして、殺すのか?生きとし生ける者達を」
「殺す?フッ…」
ミカエルはバニッシュの言葉に鼻で笑うのだった
「何がおかしい!!」
「いや…面白いことを云うなと思ってな」
「何!?」
「月使として下空の護りを任されていたオマエは尖っていて私から見れば素晴らしい牙翼を持った“悪使 ディザヴィ”に近い存在だとね!」
ミカエルはバニッシュにゆっくりと近づき、手にしていた〈破聖翼剣〉を降り下ろす…
――「!」
「くっ…」
「辛そうだな、バニッシュ?それもそのハズだ…我が剣は破壊の名を持つ神具。神さえも殺せるのだからな、我がリベリオン トライ ルシフェルの贄となるがいい!」
「ククククク…」
「何を笑っている?死ぬと知り狂ったか」
「バカだな。ミカエル…俺も持っているのを忘れたか?〈守聖翼剣〉を」
「な…んだと!?貴様も持っているだと!?神は殺されるのを予期していたとでもいうのか?」
「俺の憶測だが神は、予期していたといえるかもな」
「仮にそうだとして、何故分かったのか?」
「神はルシフェルを地獄へと堕とした時に気付いたのだろう…―“神に刃を向けし悪意”を」
「私は、神の掌の上だったというのか?…フフフフフ」
ミカエルは剣を納め、不気味に笑うと何かを呟き去るのだった…
「ミカエル…」
「バニッシュ様、彼の者は一体…?」
「彼は、“粒幟天…総ての根幹となる神の遣いだった者”だ。」
「“粒幟天”とは一体…」
「粒子の形成から破壊までを司る神“ピリオド”が集めし者達で、生き物総ての構築から命の期限を決める役割を持つのさ」
「なっ…命を創造していいのは神だけのハズです!」
「確かにそうかも知れない…しかし、神々はそう思ってなかったみたいだ」
「と言いますと?」
「フム…少し、昔話をするとしよう」
とバニッシュはパラメキアに自分がまだ月使のクダンとして神々と対等に接していた時代を話し始める。
「太陽神と月輝読(つきよみ)が対立していた時、俺は月輝読側に属していた…“蒼窮の羅針”を手にして上天を治めて「神なる不視術」による再生を始めようとしていた太陽神に対して月輝読は「現なる可視術」を持って太陽と月の均衡を保とうとしていたのだ。俺は、その理念に深く共感し月輝読側についたのだ」
「それで、太陽神と月輝読はどうなったのです!?」
「まぁ…慌てるな。順を追って語ろう、話が逃げる事は無いのだからな」
バニッシュはそう言い、神話の物語を続ける―
「太陽神は楽(ことだま)の力を利用して“ザン”という生き物を創造した…」
「バニッシュ様、それはもしかして…?」
パラメキアはある人物が頭を過る―…
「そうだ、イグリスのザングリスだ。神は…新たな国を創造しザングリスに“監視者”として地位を与え…四神獣を造り出し、人に新たな力を植え支配しようとした」
「しかし、ザングリスは自ら神になるべく人を喰らい、人語と知識を得て“異天の神、ハーフヴァリヴル”と契約し、ミカエルと協力。手始めに聖天使のウリエル、カブリエル、アルゴリズムの3人を地に堕とした後…星天戦神のアーサーと神の理念の守護者ルジエィアを殺したんだ」
「バニッシュ様はどうされたのですか?」
「月輝読に下空で起こりし異変を伝え、太陽神側にも伝え共にザングリスとミカエルと異天の神を倒すため力を合わせる事になったのだ」
「結果は!?」
「異天の神を倒すことは出来たのだが、ザングリスとミカエルは再生能力が高く倒せず封印に踏み切ったんだ。」
「何故解かれたのです?」
「太陽神の側近であったカルテットが裏切り、セファーの呪書を使い…四呪の神“シリアル”を喚び解いたのだ。」
そして…バニッシュは、言葉を重く閉ざす。
「どうされたのですか?その後を聞かせて下さい」
「……」
言える筈がない。何故なら、シリアルが施した呪縛のせいで月輝読とバニッシュ自身は操られ、太陽神の軍『ディスペイド』が護りし最凶のハイブリッド“K-GEROH”を起動させ太陽神、月輝読の両軍を壊滅の一歩に追い込み、現世にも影響を与えた…
バニッシュは意を決して重々しい言葉を開く…
「俺もその封印を解くのを加担してしまったんだ…操られていたとはいえ…な」
パラメキアはその事実を呑み込めずにいた―…
「またまた、バニッシュ様ご冗談を」
「いや、事実だ。俺は弱く、心までも支配されてしまったんだ」
「罪の意識からですか?」
パラメキアはバニッシュに問うように云う。
「そうとも云えるな…だが、俺が起こしたなら何度でも変えてみせる。本当の平穏を起こすまで…」
「分かりました。バニッシュ様の意志はこのパラメキアを含め、テンペスト ヴェルサスに属す総てのマスター、サージェントは今ここにその意志を達成するべく戦います」
「すまない、パラメキア。お前やマスター達に重荷を背負わせて…」
バニッシュは涙を流す
「謝らないで下さい。バニッシュ様のお陰で今を生き、闘う意義を貰ったのですから」
「ありがとう」
「さあ、行きましょうバニッシュ様。早く【ギガント】を破壊しに」
「あぁ、そうだな…マスター達の為にも、生きとし生ける者達の為にもな!」
【ギガント】がある“鬼龍楼”へと急ぐバニッシュ達。
その先に黒き欲望が待ち構えているの彼らは知らない…
ここに一人、若き青年が居た…
「久方振りの戦いか…。俺の理念をマスター達はどんなカタチで創るか楽しみだな」
「バニッシュ様」
「ん?どした?リゥカ」
この青年こそバニッシュ コーヴァーである。
「どうした?じゃないですよ!!イクシードが動き始めたんですっ!」
「まぁまぁ、リゥカちゃんさ…怒ると可愛さ半減しちゃうぞ」
と言いながらリゥカの胸を揉む。
「あっ…いや…ちょっ…もうっ、真面目にやってください!」
「至って真面目にやってるけどな…俺の事嫌いか?」
「そんなこと無いですけど…」
「けど何だ?」
「私は…バニッシュ様の闘う姿が大好きなんです。だから…」
「分かってるよ、パラメキア居るか?」
「御意、Birth部隊パラメキアここに」
「亂陽の作り上げしシステム【ギガント】を破壊しに行くから力を貸せ」
「仰せのままに。リゥカ殿は?」
「まぁ…お留守番だな」
「私も行かせてください。戦えますっ!なめないで下さい、コレでも“彗龍の牙”と云われたんですから」
「……と言っておられますが」
「ほっとけ。行くぞ!」
パラメキアとバニッシュは、リゥカを置いて行こうとした
「ちょっ、ちょっと私を置いて行くんですか?バニッシュ様、城はどうするんですか?貴方が居なければ機能しないんですよ!?」
「居るじゃない、若くて可愛い娘がココにさ」
バニッシュは、リゥカを指して云うが…リゥカは辺りを見回し、ようやく自分だと理解する。
「ええぇぇええぇえっ!!わ、私ですか!?そんな無理ですぅ〜」
「大丈夫だって。最初は戸惑うかも知んないけどさ♪」
「戸惑うけどさ♪…じゃないですって!」
「まぁ、貴殿なら大丈夫であろう」
「パラメキアさんまで!!」
「ハハハッ、とりあえず…頑張ってみるんだな。」
「バニッシュ様、程々に早く行かれませんと皇子機関の連中が」
「そうだな…んじゃ、行ってくるわ」
バニッシュとパラメキアは魔陣に乗ると、一瞬で亂陽のシステム【ギガント】がある『陽が堕ちる地』に飛ぶ。
「あっ…行っちゃった…もうっ、どうすればいいのよ〜」
リゥカの声が城内に虚しく響くのだった…
「バニッシュ様、今になって何故…破壊しに?」
「亂陽の孫、譁梛が手に入れたら厄介だからな」
亂陽のシステム【ギガント】は17/17のアップデートに必要なモノで、現世にも多大な影響を与えるだけの力を持つ。
「……【ギガント】は、俺達のみならず“総てを飲み込む”システムだから破壊しなくてはならない」
「確かに。ですが、誰がソレを…?」
「それはな…」
とバニッシュが語ろうとした時、空が暗くなる。
――「!?」
バニッシュ達が辺りを見回すと一人の天使が現れる。
「おっと、それ以上は赦しませんよバニッシュ。」
「ミカエルか、久しいな。」
ミカエルは“神に近き宝玉”と呼ばれる聖天使の一人。
「お前が居るという事は…【花嫁】が新たに居るということか―」
「さすがですね…。“元・月使”のクダン、いや…今はバニッシュでしたか」
「その名を口にするな…俺は、辞めたんだ。人を護るために」
「バニッシュ…アナタに良いことを教えよう」
「何だ?」
「今回の【ジェミニ】は…ライとかいう男の彼女で、名はリース カヴァーハートといったな。彼女は素晴らしい!覚醒しつつある。」
「神まで殺す気か?聖天使の3人を地に堕とし、神の理念の守護者…ルジエィアを亡き者へと変え、お前は何を欲している?」
「いい質問だね、バニッシュ…私は、宇宙の創造主として存在し新たな世界の理となるのが私の望むモノさ」
「そうして、殺すのか?生きとし生ける者達を」
「殺す?フッ…」
ミカエルはバニッシュの言葉に鼻で笑うのだった
「何がおかしい!!」
「いや…面白いことを云うなと思ってな」
「何!?」
「月使として下空の護りを任されていたオマエは尖っていて私から見れば素晴らしい牙翼を持った“悪使 ディザヴィ”に近い存在だとね!」
ミカエルはバニッシュにゆっくりと近づき、手にしていた〈破聖翼剣〉を降り下ろす…
――「!」
「くっ…」
「辛そうだな、バニッシュ?それもそのハズだ…我が剣は破壊の名を持つ神具。神さえも殺せるのだからな、我がリベリオン トライ ルシフェルの贄となるがいい!」
「ククククク…」
「何を笑っている?死ぬと知り狂ったか」
「バカだな。ミカエル…俺も持っているのを忘れたか?〈守聖翼剣〉を」
「な…んだと!?貴様も持っているだと!?神は殺されるのを予期していたとでもいうのか?」
「俺の憶測だが神は、予期していたといえるかもな」
「仮にそうだとして、何故分かったのか?」
「神はルシフェルを地獄へと堕とした時に気付いたのだろう…―“神に刃を向けし悪意”を」
「私は、神の掌の上だったというのか?…フフフフフ」
ミカエルは剣を納め、不気味に笑うと何かを呟き去るのだった…
「ミカエル…」
「バニッシュ様、彼の者は一体…?」
「彼は、“粒幟天…総ての根幹となる神の遣いだった者”だ。」
「“粒幟天”とは一体…」
「粒子の形成から破壊までを司る神“ピリオド”が集めし者達で、生き物総ての構築から命の期限を決める役割を持つのさ」
「なっ…命を創造していいのは神だけのハズです!」
「確かにそうかも知れない…しかし、神々はそう思ってなかったみたいだ」
「と言いますと?」
「フム…少し、昔話をするとしよう」
とバニッシュはパラメキアに自分がまだ月使のクダンとして神々と対等に接していた時代を話し始める。
「太陽神と月輝読(つきよみ)が対立していた時、俺は月輝読側に属していた…“蒼窮の羅針”を手にして上天を治めて「神なる不視術」による再生を始めようとしていた太陽神に対して月輝読は「現なる可視術」を持って太陽と月の均衡を保とうとしていたのだ。俺は、その理念に深く共感し月輝読側についたのだ」
「それで、太陽神と月輝読はどうなったのです!?」
「まぁ…慌てるな。順を追って語ろう、話が逃げる事は無いのだからな」
バニッシュはそう言い、神話の物語を続ける―
「太陽神は楽(ことだま)の力を利用して“ザン”という生き物を創造した…」
「バニッシュ様、それはもしかして…?」
パラメキアはある人物が頭を過る―…
「そうだ、イグリスのザングリスだ。神は…新たな国を創造しザングリスに“監視者”として地位を与え…四神獣を造り出し、人に新たな力を植え支配しようとした」
「しかし、ザングリスは自ら神になるべく人を喰らい、人語と知識を得て“異天の神、ハーフヴァリヴル”と契約し、ミカエルと協力。手始めに聖天使のウリエル、カブリエル、アルゴリズムの3人を地に堕とした後…星天戦神のアーサーと神の理念の守護者ルジエィアを殺したんだ」
「バニッシュ様はどうされたのですか?」
「月輝読に下空で起こりし異変を伝え、太陽神側にも伝え共にザングリスとミカエルと異天の神を倒すため力を合わせる事になったのだ」
「結果は!?」
「異天の神を倒すことは出来たのだが、ザングリスとミカエルは再生能力が高く倒せず封印に踏み切ったんだ。」
「何故解かれたのです?」
「太陽神の側近であったカルテットが裏切り、セファーの呪書を使い…四呪の神“シリアル”を喚び解いたのだ。」
そして…バニッシュは、言葉を重く閉ざす。
「どうされたのですか?その後を聞かせて下さい」
「……」
言える筈がない。何故なら、シリアルが施した呪縛のせいで月輝読とバニッシュ自身は操られ、太陽神の軍『ディスペイド』が護りし最凶のハイブリッド“K-GEROH”を起動させ太陽神、月輝読の両軍を壊滅の一歩に追い込み、現世にも影響を与えた…
バニッシュは意を決して重々しい言葉を開く…
「俺もその封印を解くのを加担してしまったんだ…操られていたとはいえ…な」
パラメキアはその事実を呑み込めずにいた―…
「またまた、バニッシュ様ご冗談を」
「いや、事実だ。俺は弱く、心までも支配されてしまったんだ」
「罪の意識からですか?」
パラメキアはバニッシュに問うように云う。
「そうとも云えるな…だが、俺が起こしたなら何度でも変えてみせる。本当の平穏を起こすまで…」
「分かりました。バニッシュ様の意志はこのパラメキアを含め、テンペスト ヴェルサスに属す総てのマスター、サージェントは今ここにその意志を達成するべく戦います」
「すまない、パラメキア。お前やマスター達に重荷を背負わせて…」
バニッシュは涙を流す
「謝らないで下さい。バニッシュ様のお陰で今を生き、闘う意義を貰ったのですから」
「ありがとう」
「さあ、行きましょうバニッシュ様。早く【ギガント】を破壊しに」
「あぁ、そうだな…マスター達の為にも、生きとし生ける者達の為にもな!」
【ギガント】がある“鬼龍楼”へと急ぐバニッシュ達。
その先に黒き欲望が待ち構えているの彼らは知らない…
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