後ろに回り

April 09 [Tue], 2013, 23:46
(1)

 夏休みにアルバイトの収入が思ったより多かったので、実家に帰る途中寄り道をして旅行をすることにしました。
大学の図書館に行けばきっと観光案内があると思い図書館にいってみました。
探してみると、やっぱり日本各地の観光案内がたくさん並んでいました。
私は瀬戸内海の観光案内を見て計画をたてることにしました。
実家に帰るのに安くつくようにといろいろ考えましたが、
岡山で降りて観光地を巡って、そこから新幹線で徳島に出てそこからフェリーで広島に行く予定にしました。
朝早くアパートを出て両親へのおみやげを東京駅で買うと、新幹線に乗りました。
岡山まではずいぶん時間がかかってすっかりうんざりしましたが、昼過ぎにはやっとつきました。
岡山を一通り見て歩くと、次の日の朝は徳島に着きました。
最初に栗林公園を見て歩くと、電車で徳島駅までいきました。
駅前で観光案内の地図をながら、道順をいろいろ考えました。
どうしようかと迷っていると男の子に話しかけられました。
近くの展望台までは歩くとかなり距離があるそうでした。
車で案内してくれると言うのでどうしようかと思いましたが、
旅先での出会いもいいと思って、私は男の子の車に載せてもらうことにしました。
車で駅のそばに車が停めてあるというので、私は一緒に駅から出ました。
すぐに男の子が私の手をつかんで、並んで歩き始めました。
私は手を振りほどこうかと一瞬思いましたが、旅先の出会いだからこんなのもありねと考えなおしました。
すこし歩くとなんだかとてもカッコイイ車が停めてありました。
この車なのかしらと思っていると、男の子はドアを開けて私を助手席に乗せました。
車はすぐに動き始めました。
ずいぶん乱暴な運転なので私はちょっと怖くなりました。

(2)

 少し走ると、目の前には小高い山が見えました。
これだったら、歩いても大したことなかったのにと思いましたが、せっかく男の子と知り合えたのだから得をしたと思いました。
 ふもとから頂上に向かってロープウェーがありました。
ロープウェーは止まっているようですが私たちが近づくとゴンドラが動き始めました。
男の子が窓口で切符を買うと、係の男の人が機械を動かしていました。
ゴンドラが私の目の前に動いてきたので、私は男の子と一緒に乗り込みました。
ゆっくりと搖れながらゴンドラは上に上がっていきました。
目の下には、いま通ってきた道のりが広がっていきました。

(3)

 半分位まで登ったとき男の子は席を私の隣に移しました。
男の子の手が私の膝に伸びると、私の膝頭の感触を楽しむように動き始めました。
微妙な感覚に、私の膝が震えると、男の子の指先はさらに大胆に、巧みな動きを始めました。
思いもかけない感触が私の体の芯から広がり、泉のように溢れだしました。
頭の中まで、熱い奔流が流れこみ、私は半分夢のなかにいるかのように体が重くなりました。

(4)

 上までゴンドラがつくと私は外にでました。
山の頂上からはしたの景色が一望できました。
私が下の景色を眺めていると、男の子が私の後ろに回りました。
欲望の嵐が私の体に襲いかかってきました。
浜辺におしよせる波のように、欲望は繰り返し私の体に押し寄せては退いていきました。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがありました。
これが運命の決めた時だとあきらめの気持ちは、やがてあふれ出る泉を呼び起こしました。
竜巻のような激しい勢いで吹き抜ける嵐の中では、もう逃げることもできませんでした。
抵抗する気力もないくらいに私の体はもてあそばれました。
いつまで続くともわからない時間が私の心の中で凍り付いていました。
このままずっと続くのなら、私の体はもう屈服するよりないと覚悟を決めました。
男の子の欲望は私の体を責め続けると、ようやく最後の一撃で私を打ち砕きました。

(完)
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