無題/バッテリー/豪+吉+巧 ※むっくさんじゃないですよ! 

2007年05月30日(水) 0時58分

面倒くさいやつじゃ、と永倉豪は嘆息をついた。
それと同時に鉛筆を指から離す。カランと乾いた音をたて、芯の丸くなったそれは英単語が踊るノートの上を豪の予想を超えた勢いで滑り机から落ちた。カン、今度はやや高い悲鳴をあげて鉛筆はフローリングの床に叩きつけられる。
豪はもう一度溜め息をついた。よっこらせと体を折り曲げ、足下に横たわるそれを拾い上げる。
だめじゃだめじゃ、集中せえ。テストは明後日、火曜日に迫ってるんじゃから、巧のことなんか考えるな。
頭を振って、つい先ほどまでこの部屋の主である豪の了承を得ずにベッドへ寝ころんでいた原田巧の顔を打ち消した。いまは、その自分勝手な少年はいない。
ちらりとベッドへ目をやり、皺の寄ったシーツに視線を這わせる。あのときもう一言でも言っていたなら、巧は出ていかずにこのベッドの上でボールをいじっていただろうか…。
豪は自分の中に浮かんだ思いに、だから、と注意する。
だから、巧のことなんて考えるな。明後日にはテストがあって、それなのに巧は突然ウチへ来て、勉強している自分に構わずベッドに身を投げ何も言わずにボールをいじり始め、なにか用でもあったんかと問えば別になにもと答えた。それならばと英単語の書き込みを再開した。しばらくするとベッドから「豪、お前、俺になんか言うことねえの?」ときた。ノートから顔をあげることもせずに「いや、特にない。あ、巧、そこの棚にある辞書取ってくれ、英訳」と返すと巧は何も言わずに辞書を掴み、バン、と強く机に置いた。驚いて、なにするんじゃと非難しながら巧を仰ぎ見る。巧は、別になにもと答えてそのまま部屋を出て行った。
どうだ、この自分勝手。しかも頼んだ辞書は故意なのか和訳と銘打たれたものだった。
こんな自分勝手で手間のかかるヤツのことなんて、考えても分からない。いまは巧のことよりも、英単語や数式、漢字、文法…そういう、将来にかけてのものを考えなければいけないのだ。
(…言わなくても分かってくれるだろうなんて、甘いこと考えるなよ、巧)
がしがしと頭をかき、鉛筆を握りしめる。ノートにfly、と綴ろうとしたとき、豪はようやく鉛筆の異変に気づいた。
「あっ、芯、折れとる。派手に落としたもんな」
丸く削れていたはずの黒鉛は、鋭く尖った山の頂のようになっている。この状態ではまともな字も書けない。
豪は電動式鉛筆削りに鉛筆を突っ込みスイッチを入れた。だが、機械はうんともすんとも言わない。電源かなとコンセントを見るが、しっかりと繋がっている。
「うわ、故障か…。どうしよう、使える替えもないしな……」
いまある鉛筆の備えは全て一度も使用されていない、つまり削られもしていない状態のもので、豪はどうしたものかと頭を抱えた。
…さっき、机から落とさなければ。巧のことを考えて、つい鉛筆を離したりしなければ……。
巧のあほ、なんでウチに来たんじゃ。言いたいことがあるんなら言え。何も言わずに帰られたら気になって気になってしょうがないじゃろう。お前のこと考えたから鉛筆落としたんじゃぞ。
理不尽な怒りを脳内の少年に向ける。理不尽だと分かっているからこその行為だと、豪は理解していた。あの少年は、自分に本気で向かってこないもの、立場を利用した態度、そして何より理不尽なものを嫌っている。だからこそ、豪は頭の中で思うだけに留めるのだ。
「…鉛筆、どうしようかな」
ぽつりと呟いて、豪は芯が折れ使えなくなったそれを見つめる。
尖り、触れたものをびくりとさせるような鋭さをもった折れた芯は、どこか巧に似ていると豪は思った。

「豪、電話」
ノックのあとに続いた母親の声に肩を揺らす。
時計を見た。巧が出て行ってからすでに一時間が経っていて、時刻は二十時を示している。
ああもうオレの馬鹿。一時間ほとんど、巧のことしか考えてない。
考えないようにしていたはずなのにと思いながら立ち上がる。ながいこと座っていたからだろうか、じん、と足の裏で改めて自分の体重を感じた。
芯の折れた鉛筆は、今度は転がらないように辞書の真ん中辺りを開けその間にしおりのように挟む。
「だれから?」
ドアノブを回し子機を受け取る。一瞬母親の視線が机の上をなぞり、そこに教科書やノート、辞書があるのを認め安心したように小さく息を吐くのを豪は苦々しく思う。
「電話、吉貞くんっていう子じゃ。あんまり長電話するといかんよ」
「吉か、分かった」
それじゃあ、とドアを閉める。あとで飲み物持って行くけん、という母親の気遣わしげな声は聞こえなかったふりをして、鍵をかけた。
「もしもし、吉か。どうしたんじゃ?」
応答のボタンを押しながら椅子に舞い戻る。ぎい、と悲鳴をあげた椅子にも、知らないふりをした。
「おう、永倉。お前んちの電話、保留中の音楽がミッキーマウスマーチなんじゃな。意外に可愛い趣味しとる」
「ばかいえ、あれは母親の趣味じゃ。なにが悲しゅうて中二にもなってミッキーマウスマーチなんぞ聞くか」
電話の向こうで吉貞がくふふと笑う。
「永倉、お前、原田と一緒じゃな」
「…は?」
なんでここで巧の話題がでるんじゃ。豪は眉を顰める。あの自分勝手で面倒くさいヤツのことなんて、嫌という程考えたあとだ。
「さっきな、原田に電話したんじゃ。そしたら原田の家、保留の音楽が星に願いをでな。姫さんに似合いの音楽じゃってからかったら、あいつも『母親の趣味だ、なにが悲しくてわざわざディズニーなんて聞くかよ』って言いよったんよ」
やっぱりバッテリーじゃな、そのうちお前ら双子みてえに同じことするんじゃないか。
げらげらと笑いながら吉貞は言う。
豪は頭を抱え、冗談じゃない、と喉の奥で呟いた。




――――――――――

ここまで書いて放置^ ^
神の視点で書くの久々すぎて色々おかしいw

豪巧も良いけど吉巧も良いよね。瑞巧もそそられる^ ^
門巧も海巧も沢巧も東巧も城巧(ちょ、)も青巧もメリ巧(羊じゃん)も戸巧も良い!
つか総受けで…^ ^←


よし、バッテリーサイト回ろう(え)
 


★筆記バトン★ 

2007年05月25日(金) 2時25分


お久しぶりにバトンですー(´∀`)


★筆記バトン★
添付画像参照で!

1.サイト名
2.名前
3.メッセージ
4.落書き
5.回す人



お時間のある方はどうぞ!
 




純情の金色2 

2007年05月23日(水) 3時36分


「僕が綺麗だと思ったのはね、ヤスくんと…ぐっちゃ」

隣で息を呑む音がした。

僕は制服のままサッカーボールを追いかけて校庭を駆け回るヤスくんを視界に入れながら、今朝偶然目撃してしまった光景を口にする。

「自転車置き場で、二人、キスしてたね。一瞬…ほんの一瞬だけだったけど、見えたんだ。自転車を間に挟んで、キスして、笑いあってた。朝日の金色がヤスくんとぐっちゃを縁取ってて、もの凄く、綺麗だと思った」

ああだいじ、急いで確認したけど周りに他の生徒はいなかったよって、ぐっちゃに微笑む。
ぐっちゃは僕の顔を見つめたまま何も言わない。

「ぐっちゃ、火、フィルター近くなってる」

注意すると、ようやくぐっちゃは煙草を屋上の床に押し付けた。
じり、コンクリートが短い悲鳴をあげてぐっちゃに抗議するけど、彼はそんなこと気にもせずにそのままくしゃくしゃに潰れた煙草を放置。焼かれて風葬、災難だ。
一瞬、そんな煙草の潰れた姿がいま僕の左胸ポケットにあるイチゴオーレのパックと重なって、ひゅ、と喉が鳴った。
僕がぐっちゃの為に買ったイチゴオーレ。役目をきちんと果たしてくれたきみ、ぐっちゃに潰されはしたけどちゃんと丁寧にごみ箱に入れるからね。


「…ゆっけ、お前……」

呼ぶ声に、煙草からぐっちゃへ顔をあげた。
ぐっちゃは何度か唇を開閉して、視線をゆらゆら揺らす。
僕は促しもせずに、ただ、彼の言葉を待った。



遠くでチャイムの音がする。
僕らは聞こえないふりをして、やわらかく吹きつける風に背中を撫でてもらう。

「…ゆっけ、お前、気持ちわりいとか…思わねえの?」

ようやくぐっちゃが声を発したのは、彼の潰した煙草が風に吹かれてころころと転がったとき。
僕はぐっちゃらしい、ちょっとお馬鹿な質問に苦く笑う。

「なに言ってんの、思わないよ。大体、僕が男同士のレンアイが嫌いだったらぐっちゃたちのキスシーンを綺麗だなんて表現しないでしょ」

「あ、うん、そっか、そうだな」

そうだよなってひとしきり頷いて、ぐっちゃは僕に顔を向けてきた。
そして、

「ゆっけ、俺、ゆっけがダチで良かった」

とてもとても素敵な、笑顔を見せてくれた。
それは、その笑顔は、時間が止まってほしいとかずっと傍にいてほしいとかどうかぐっちゃだけはこのまま変わらずにとか、そんなばかなことを思わず考えてしまうほどに、感動的。

ああ、痛い。
胸が痛いなあ。


この笑顔を独り占めしてるヤスくんが、羨ましくて仕方ない。





「なあにぐっちゃ、今更分かったの?」

イチゴオーレのパックの下でじわりじわり痛みが広がるのを、もしかしたらジュースが零れだしてるのかもと自分に言い聞かせる。
もちろん、イチゴの甘い匂いを感じないことには目を瞑った。

「うん、ゆっけのこと侮ってた。お前すげえよ」

にこにこと笑いながら僕の頭を撫でてくるぐっちゃ。あたたかい感触に、ふと涙が出そうになる。
僕を褒めるときに頭を撫でてくる癖、なおってなかったんだね。少し高めの体温も変わってない。手のひらはやっぱり大きくなってる。まだ僕よりは小さいけど。

「…ぐっ、ちゃ」

言いたいことを言おうとして、だけど何を言えば良いのか分からない。
イチゴオーレのせいにした胸の痛みの正体を告げたいのか、幼い頃の記憶を他愛もなく交わしたいのか。
分からない、分からない。

分からないけれど、ただひとつ、分かることがある。



僕はきっと誰よりも何よりも、ぐっちゃが大好きで大好きでたまらなくて、なんでもないようなことで泣きたくなるくらい、好きなんだ。





でも。だけど。

僕のそれと同じように、ぐっちゃはヤスくんのことが大好きで大好きでたまらなくてなんでもないようなことで泣きたくなるくらいに、好きなんだろう。

それはきっと、ヤスくんも一緒。


だってね、二人がキスしてる時、すっごく綺麗なんだ。
目を逸らすことも出来なかった。あまりに綺麗だから、見ていたいって思ったんだ。
ふたり、顔見合わせて、ふふって笑って、見つめ合って、軽くキス。唇が離れたその瞬間、睫の震え方や、薄く赤くなった頬、絡みあう視線の静かなぬくもりに、僕はちくちくと胸を刺す痛みに耐えながら決めたんだ。


僕はぐっちゃにとって、唯一無二の友だちになろうって。
僕はぐっちゃの恋人には、なれないだろうから。
ぐっちゃを大切に想う気持ちを、僕は、まもる。







ふたりを彩る金色に誓います。

僕はぐっちゃをまもります。
友だちとして、まもります。

ぐっちゃが大好きで、大切だから、誓います。

















「…ね、ぐっちゃ。いまヤスくんと一緒にいて……しあわせ?」


ああ、愛しくて


「…うん、しあわせ、だな」


愛おしい、きみよ。


「……僕、ぐっちゃがしあわせなら、それで良いと思うんだ」


どうかきみに


「…ありがと、ゆっけ」


幸、多からんことを。




















たとえばそう、

きみが誰かのものだとして。



僕は誰よりも強く、きみのしあわせを願いました。










イチゴオーレをふたつ、買おう。







end.

――――――――――

終わってくれた…!←

しかし空白に逃げる癖をなおしたいな。
そして毎回意味不明orz

つーかほんと文章下手だな……(´・ω・)


 


純情の金色/SATOMIYA←優※学生 

2007年05月15日(火) 21時45分

たとえばそう、

きみが誰かのものだとして。




【純情の金色】




「日本語って凄いよねー」

「は?なにが?」

「愛しい、とか、愛おしい、の違い。英語だとさ、ラブとかラブの亜流みたいなのじゃん。日本語は情緒的で微妙な心情を上手く表してるよね」

うんうん、って自分の言葉に頷く。
日本語はとても綺麗で、情緒に溢れてる。

ズズ、と隣でいちごオーレ250ミリリットル最後のひとくちを飲み終えたらしいぐっちゃが、きゅっとストローから唇を離してゆっけ、と声を出した。
僕はうん?と相槌を打ちながら、そのいちごオーレ僕も飲みたかったなと頭の端で思う。だって僕の奢りだし僕も甘いの大好きなんだけどって。それでも頂戴って言わないのは、ねえ、きみのことが好きだからだよ。…なんて。

「ゆっけ、お前、いつもンなこと考えてんの?」

ぐしゃっと可哀想な形に姿を変えたいちごオーレのパック。
ありがとう、きみのおかげでぐっちゃを昼休みの屋上に連れ出せた。ご苦労様。
僕が心の中で合掌していると、ぐっちゃの手が僕のカッターシャツ、左胸ポケットに何かを入れた。見なくても匂いで判る。ぐっちゃ、僕の胸ポケットはゴミ箱じゃないんだよ。嫌がらせなのかからかいなのか素なのかはかりきれなくて結局何も言えずにそのままいちごオーレのパック潰し済みを胸ポケット内に放置。零れたらまあその時はその時だ。

「んー、いつもじゃないよ。時々」

ばかじゃないの、って言いたそうな呆れ顔のぐっちゃに苦笑い。ぐっちゃは時々、相手に質問して答えを聞くまでの間に勝手に自分の中で答えを出してそれに対しての反応を判りやすく顔に出してしまうのだ。今の場合だと、いつもそんなこと考えてんの?っていう質問をして、僕が答える前に「うわ、そんなんずっと考えてるなんてばかじゃないの」という反応。ひとの話はちゃんと聞こうね、と僕はよく思う。注意したとしてもどうでもいいの一言で終わってしまうのは目に見えてるから言わないけどね。

「綺麗な日本語を自分で見つけた時とかにね、考えるんだ」

たとえば、何かを愛しい、と思った時に、ああこれは「愛おしい」という感覚ではないな、と思う。
逆にまた、何かを愛おしい、と思った時には「これは愛しいではないな」、と。
ひとつの平仮名が入っただけで、その言葉は形を変えて心情をより明確に汲み取ってくれる。明確であるが故に曖昧なものになってしまうのだけど、言葉は必ず歩み寄ってくれるのだ。僕らが使い方を間違わない内は。

「じゃあ今日は、何を綺麗だと思ったわけ?」

ぐっちゃの声に、え、と左隣を見ると、屋上の金網に背中を押しつけ、煙草を唇にくわえて空を仰ぎ見る彼の姿が目に映った。

ああ、綺麗。僕は思う。
赤色の短い髪がふわふわしてて、意外に長い睫がゆっくりと上下する。薄い色の、でも柔らかそうな唇が一本の有害物体を挟んで開いてて。空を眺める為にのけぞった顎から首のライン、少し突き出た喉仏や、第二釦まで外された真っ白なカッターシャツから覗く鎖骨。華奢な肩、袖から伸びる細めの腕、ライターを取り出す小さな指(彼のその指は時折僕の目の前でギターを媒体にして音楽を奏でてくれる。僕はその指がとても好きだ)、端の余ったベルト、黒の学生ズボンに寄るシワ、所々汚れた上履き。
彼や彼を彩るすべてが、とても、綺麗。

ぐっちゃの姿は、見てるこっちを感動させる。じぃんと、胸に何かがあたたかく広がるんだ。それが何かは判らない。彼の、彼をとりまく何かが僕を幸せにする。幸せだ。

「なあ、答えろよ。何が綺麗だと、思った?」

ぐっちゃはどこか焦ったように早口で繰り返す。
そこが彼の可愛さ。いつも傍若無人に(特に僕相手の時は!)振る舞う癖に、いつも他人は関係ないなんて涼しい顔をしている癖に、自分の興味のあることにはとことん追求するんだ。
僕が何を綺麗だと思うのか。それのどこがぐっちゃの琴線に触れたのかは判らないけど、でも、ぐっちゃが僕に興味を示してくれたことが、純粋に嬉しい。
僕はゆるやかな喜びに口元が笑むのを自覚する。だって、ねえ、仕方ない。僕はぐっちゃが好きなんだもん。

「僕が綺麗だと思ったのは、」

勿体つけるように言葉を切って、座ったまま体を反転させた。
金網に右手を重ねて指を絡ませる。
校庭に視線を走らせれば、10秒もせずに目当ての人物を捉えることが出来た。

「綺麗だと思うのはね、ヤスくんと…ぐっちゃ」

隣で息を呑む音が聞こえた。







続く…?

――――――――――

学生!学生!←
SATOMIYA←優みたいな!みたいなね!何

というかここまで長いのを読んで下さった方いらっしゃるんだろうか(・ω・;)長すぎる

続き書けたら良いなあ(希望)


 


狂おしく苦しい時 

2007年05月13日(日) 18時31分

狂おしい。


どうしようか。
どうしようもないな。



だって、苦しい。





【狂おしく苦しい時】







「ヤス」

声をかける。

「なに?」

相手が答える。




「好き」

言ってみる。

「…頭打った?」

相手が訊ねる。







俺は臆病者、なので。

「そういう意味じゃなくて。友人として」

誤魔化す。

「ああ、うん、それならオレも好き」

相手がほっとする。










狂おしい、と思う。

言えたら良いのに、言えない。




たった二文字。

それがどうして、心臓をぎゅうと握り潰すように
何よりも哀しいことのように

俺を、苦しめるんだろう。














「…ヤス、」

声をかける。

「なに?」

相手が答える。









「     」

聴こえないように呟く。

「え?なに?」

相手が訊ねる。





「練習ちゃんとしろっつってんの」

丁寧に嘘を重ねて誤魔化した。

「わがってっぺよー」

苦笑いの顔が愛しい。















たったひとつの言葉。

それが言えたら、楽なのに。





end.

――――――――――

実は両想いだったら良い←

母の日の文がこれかww

 


乳白色の淀み 

2007年05月13日(日) 1時12分

好き。
好き。

好きすぎて、泣きそう。





【乳白色の淀み】





「…、なに」

「ぅおうッ!?え、ぐっちゃ気づいてた!?」

「気づかない方がおかしい」



ヤスの家に来た。
そしたらずっとヤスが見てきた。
一応俺にばれないようにしてるみたいで、俺がヤスに視線を移すときに急いで目玉動かすんだけど。
でも、ひとの視線って絡みつくし。見られてることに気づかないヤツなんていない。

ずっと見てくるんだから何か言いたいことあんのかなって思ってたら、全然言ってこねえし。

とりあえず「なに」って訊いたら「気づいてたのか」って、バレてないと思ってたのかこいつ。






ミルクティーを一口、喉に流し込む。








「で、なに。なんか言いたいことあんだろ?」

訊き直すと、ヤスは

「んー…、言いたいことっつーか……」

言い淀んで頭を掻く。
考えてると判断した俺は、黙ってまたミルクティーを口に運んだ。











そうして何分か経って。
熱々だったミルクティーが冷めかけた頃、ヤスはようやく唇を開いた。





「ぐっちゃ、オレ、ぐっちゃが好きだ」


真剣な眼差しで。
じっと、俺を見つめて。


「…う、ん。……いきなり、なに?」

好きっ、て。
そりゃあ俺とヤスは世間一般で言うところの恋人同士、で。
だから別に好きだとか何だとか、言って当たり前なんだけど。
こんな風に改めて言われるとやっぱり照れるし、なんて答えていいか判らなくなる。のは、俺だけか?




ヤスは恥ずかしさで俯いた俺の頭を撫でて(ヤスは俺が俯くと必ず頭を撫でてくる。子供じゃないしやめてほしいんだがその手のひらの温度があまりにも気持ちいいから実はずっと撫でていてほしいと思っていることは俺だけの秘密だ)、言葉を続ける。









「ずっとぐっちゃを見ててさ、オレ、ぐっちゃのどこが好きなんかなって考えてたんだ」

「髪の毛かな、眼かな、ほっぺたかな、唇かな、手かな、足かな、って」

「ずっとずっと考えてたんだけど」

「どこが好き、じゃなくてさ」

「どこも、好きなんだ」

「寝癖つきまくる髪も、睨んでるっぽい眼も、白いほっぺたも、赤い唇も、ちっちゃい手も、短い足も」

「他にもさ、声とか、ぐっちゃの考えてること、思ってること、ぐっちゃの心臓、脳みそ、存在」

「全部好き」

「好きすぎて、どこが嫌いとか無えのな」

「ぐっちゃなら全部良い」

「ぐっちゃが好き」

「ぐっちゃが大好き」









ゆっくりゆっくり、俺の頭を撫でる手のひら。
それが不意に止まり、両肩にヤスの腕が伸びてきて

ぎゅう、と抱きしめられる。

左肩に乗ったヤスの茶色い髪が、小刻みに揺れた。














「やべえよ、ぐっちゃ…。ぐっちゃが好きすぎて、泣きそう」


茶色の髪と、肩が震えてる。




どうすれば良い?
こいつは何に、怯えてる?

















「……だいじ、俺はここにいる。ヤスの傍にいる。お前をずっと、抱きしめてる」





震えるヤスの肩に触れて、ヤスが俺の頭を撫でてくれた時のようにゆっくりさする。
ヤスの俺を抱く力が強くなって、少し苦しくなったけど何も言わずにヤスを抱きしめ返した。





きっと、ヤスが怯えてる原因の解決にはなっていない。
原因はヤスしか知らないし、俺はヤスに何も言われてねえから何も言えない。
それでも、いつかヤスが話してくれたら。話してくれなくても、俺に出来ることがあるなら。


俺は俺なりに、精一杯、ヤスを愛そう。
















「…俺も、泣きそう。お前のこと愛しすぎて」













横目に見たミルクティーのカップには、小さな淀みが出来ていた。







end.

――――――――――

支離滅裂とはこのことを言います←

何が言いたいのか?私が訊きたいです←



日本語学びたい。


 


夏の風物詩/SATOMIYA 

2007年05月04日(金) 23時58分


「金魚」

「風鈴」

「扇風機」

「夏祭り」

「夏休み」

「アイス」

「プール」

「海」

「花火」

「キャンプ」

「うちわ」

「スイカ」

「蝉」

「甲子園」

「入道雲」

「ビール」

「カレー」

「…ヤス、カレーって夏?」

「……夏っぽくね?」

「うーん…まあいいや、じゃあ蚊」

「蚊取り線香!」

「うわ、卑怯。…かき氷」

「かき氷な。…んー……あと他にある?」

「……無い、かも」

「意外に少ねえなー、夏っぽいヤツ」

「……あ」

「ん?なにぐっちゃ」

「夏っぽいのあった」

「うそ、なに?どれ?」

























「……キス」























「…ちゅー?」

「ん」

「……夏先取りで、いまやる?」

「…ん」














「…あー……ぐっちゃ」

「なに?」

「……夏先取りで、えっちとか」

「しない」

「………………」

「しない」

「…………ぐっ、」

「絶対しない」

「………………………。」






















夏っぽいもの連想ゲーム。

勝者、矢口。





end.

――――――――――

今日結成日じゃん!と気づいて10分で書いた。←
結成日の駄文がアレとかちょっと酷いかなと思ったので。



雨壊/SATOMIYA※別れ話/死 

2007年05月04日(金) 15時00分

雨は嫌い。


温度が下がって風が冷たくなる。
冷たい風はからっぽの体に入り込んで
体の中で吹きすさぶ風は腹の辺りでぐるぐると旋回し
やがてただただ不快な思いだけをこちらに喚起させ

風は、死ぬ。死んで、生き返ってまたすぐに体の中を蹂躙してくる。





雨は耳を侵食する。
音楽を聴いててもテレビを観てても、トラックの切れ目や笑い声が絶えた瞬間に雨音が容赦なく耳を、脳を攻撃してくる。
その瞬間俺は雨音に雨の銃声にも似たその音に目を見開いて両手で耳を塞ぎ「あああぁぁあぁああああ」と言葉にならない叫びを喉の奥から絞り出してベッドへ舞い戻りシーツで身を隠す。




今日も駄目だった、また雨に負けたと外の世界に怯えながら必死に手を伸ばしサイドテーブルに置いてあるケータイを探り当てシーツの中へ引き込んだ。
助けを呼ぼう、あいつが、あいつさえいてくれたら俺はだいじなんだよ、なあすぐにすぐに来てくれるだろ?
震える指で番号を押そうとした瞬間、チカチカ光り音を鳴らしだす。
画面には呼び出そうとしたあいつの名前が浮かんでいて、俺はほっと息を吐き通話ボタンを押した。









「もしもし、ヤス?」

「今日…雨、だから……来てくんねえか?」

「……え、え?は?なに、なに言ってんの?」

「他に…好きなヤツ?…は、待て、どういうことだよ……」

「……別れ、る?俺と、お前が?」

「…んだよそれ。おもしくねえ冗談……」

「……………………」

「……………………」

「…………………………」

「……もう、いい」

「お前も、俺を裏切るんだな」

「裏切ってんだろうがよ!てめえは最後まで良い人ぶるつもりか、最悪だな!」

「……はっ、忘れねえ。俺は忘れねえよ、ヤス」

「お前は一生俺の影を背負って生きろ」

「…ああ、そうだな、お前が今からすぐに俺んちに来たら意味が判る」

「来ても来なくても良い。どっちにしろお前は俺を忘れられなくなるから」

「…じゃあな、お幸せに」










ヤスの喚き声が聴こえるケータイを耳から離して電源を切る。
ベッドから起き上がり窓を開けた。冷たい風と雨。手の中に収まっていたケータイを投げ捨てる。ご苦労様。



洗面所に直行して多分もう使うことは無いんだろうなと希望的観測とともに棚へしまい込んでいたダンボール裁断用の大きなカッターを右手に握る。
風呂場のドアを開けて、ああ水溜めてて良かったと不精な自分に賞賛を。


左袖をまくってカッターを左手首にあてる。



血管を、縦に切り裂いた。





















雨は、嫌い。

風が冷たいし雨音は俺を壊すから。



ああ、でも、もう何も感じないし何も聴こえないんだ。










雨が、嫌いじゃなくなった。





end.

――――――――――

始めはほの甘らぶ書こうとしてたんですが途中からおかなしなことに^ ^w

あー…どうしよう書けない書けない


 

スモーカーキス/SATOMIYA 

2007年04月27日(金) 19時59分


浮かぶ煙、間断無く。
灰皿の上、潰れた煙草数多く。
肺ガン胃ガン咽頭ガンの諸悪の根源。
それを美味そうに吸うリーダー。





見かねて一人のドラマーが立ち上がる。


「ぐっちゃ、吸いすぎ」

「俺の勝手」

「こっちの精神衛生上よくない」

「は、意味わかんねえし」





鼻で笑うリーダーの唇から煙草を奪い去ったドラマーは、


「ちょっ、ヤス返し……」


わめく唇も一瞬で奪い去り、


「煙草にまでヤキモチ妬かせねえで」


見事な笑顔で心を奪って、


「ぐっちゃにはオレだけがいればいい。他は何もいらねえべ?」




また一つ、今度はドラマーの手で灰皿に墓標をたてた。








「口寂しいならオレとちゅーしよ」









煙なんかより

甘い唾液を

絡ませて。







end.

――――――――――

使い回し(・ω・)…
違和感ないかなと思ってやってみた←


 

どこまで。/SATOMIYA 

2007年04月25日(水) 21時08分

「ぐっちゃかわいー」

「…うっさい」

「でもかわいーもん」

「うっさいってば」



恥ずかしい。なんだこれ。

なんで俺ヤスの服の袖なんて握ってんだよ。






あああもう恥ずかしい恥ずかしい。

下校時間と見事に重なってるから同じ学校のヤツとかめっちゃ不思議そうに俺ら見て首かしげてたりするしなんか「もえる」とか意味不明なこと言ってる女子たちとかいるし。

公開羞恥プレイかよ。












なんなんだよまじ意味分かんねえ。

俺、どうなってんの?



今朝ヤスに会って、普通に授業受けて嫌なのはサボって帰りのHRもちゃんと受けて、校門出るまでは普通だったんだ。

うん、特になんともないいつも通りの日常、だったんだよ。


だけど、なぜか。



校門出た瞬間に、俺の右手はヤスの左腕、学ランの袖を掴んでいた。
まるで磁石のように、まるで当たり前なことのように、強く掴んでいた。


ヤスはびっくりしてたけど、
それよりも俺の方がびっくりだ。



こんなん俺のキャラじゃねえし
なにより恥ずかしいし


すぐに手ぇ離そうとしたんだけど

これが全っ然離せなくなっていた。
指がヤスの学ランを皺出来るくらいに握りしめてて、俺の意思とは正反対に、離そうとすればする程ますます勝手に力を強める俺の指。


ごめん、なんか離せなくなった、って言ったら

ヤスは近年稀に見るでれでれ顔でうわーまじ嬉しい、ぐっちゃかわいーって言ってきた。
そして冒頭の会話になる、と。




「なーなーぐっちゃー」

「……なに」

周りの視線が痛すぎて顔あげらんねえ。
横断歩道の信号待ちしながら、視線はずっと靴先。
よし、新しい靴買おう。だいぶ長いこと使ってるからかなり汚れてっし。

まだ信号青になんねえのかな。





「ぐっちゃ、走んべ!」

いきなりヤスが大声出して、

「は?えっ、うわァッ」

動き出すヤスの左腕にひかれて、俺はつまずきながら横断歩道を走る。

後ろで女の子たちがなんか叫んでるのが聞こえたけど、
横断歩道を渡り終えてからもヤスはずっと走るから
自然に俺もその左腕に連れられて どんどん、走った。


ぎゅうぎゅう離れない手
ヤスの左腕を掴み続けたまま
走る。走る。


行き先は知らない。ヤスしか知らない。

目の前のヤスしか、俺は知らない。








「ぐっちゃ!ずうっと掴んでて!」

走りながらヤスが振り返る。

「は!?…なんで?」

息をきらしながら訊ねたら、ヤスはすっげえ笑顔で





「だってぐっちゃ、オレんだもん!」











あ。

音、消えた。

女子の黄色い声とか
男どものひそひそ声とか
車のクラクション、ブレーキ音
風の音も 心臓の音も

ぜんぶ、ぜんぶ聞こえない。
ヤスの声しか、聞こえない。




「ぐっちゃほんと可愛い」

「ぐっちゃ好き」

「まじ好き」

「大好きだかんな」

「離れたりしたら、許さねえから」






今度は前を向いて、俺の前を走りながら。
風に流れてヤスの声だけが耳に入ってくる。

















なあ。なあ、

教えてくれよ。


俺の手はお前を掴んでる。
俺の耳はお前の声以外を拒否してる。

そんな状態の俺が、どうやったらお前から離れたり出来るんだ?




「…頼まれたって、離れてやんねえよ」

小さく呟いた言葉。でもお前には届く。


「ん、離れねえで。オレ、ぐっちゃいなくなったらたぶん死んじゃうから」





ああ、すげえ。

同じこと考えてた。


「俺もだよ、ヤス」










何故か繋がった手

絶対に、離さない。











お前しか見えなくて
お前の声しか聞こえなくて





二人、手を繋いで


さあ どこまでいこうか。




―――
orz…
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:senno-ayuka
読者になる
2007年05月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
Yapme!一覧
読者になる