40.9℃ 

August 17 [Fri], 2007, 9:31
 昨日の国内最高気温は、埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で、40.9℃を記録したという。これは観測所データであり、実際にはもっと高い場所もあったかもしれない。両市でも、街中のアスファルトの照り返しを受けるようなところでは、体感温度は、明らかにその上をいっただろう。それくらいの猛暑が列島を覆っている。
 ちなみに、この40.9℃というのは、国内観測記録の歴代最高気温である。それまでの記録は、1933年、東北は山形市で記録された40.8℃で、実に74年ぶりの更新となった(こんなことまで、記録、記録と騒げるのも平和な証拠だろうか)。北の山形市で最高記録というのもちょっと驚きで、よくクイズ問題などにも使われたものだ。北国とはいえ、山形市も内陸の盆地であり、低気圧が抜けた直後のフェーン現象による気温上昇ということで、ありえなくはないのだが、確かに昭和8年という古い時代のことでもある。その後74年も記録は更新されなかったのだから、40.8℃という観測に疑いを持つ人もいたに違いない。昨日、記録が更新されたことで、山形市の記録のリアリティも増した。
 似たような話があった。男子マラソンの世界最高記録の話だが、1967年、オーストラリアのクレイトンが、それまでの記録を2分半以上縮め、人類史上初めて2時間10分を切る記録を出した。さらに2年後の1969年、自らの記録を1分以上縮める2時間8分33秒でゴールするという偉業を成し遂げた。
 ところが、その後、10年経っても、誰もその記録を更新できない、2時間10分を切ることさえなかなか容易ではない、という時代が続いた。クレイトンの記録に対し、「実は距離が短かったのでは」「計測にミスがあったのでは」などと、密かに囁かれたりもしたのである。
 そして、クレイトンの記録から12年後の1981年、同じオーストラリアのドキャステラが、ようやく2時間8分18秒で記録更新した。クレイトンには、その時、記録が破られた失意は無く、8分台は「可能な」記録であることを立証してくれた同胞に対し、限りない賞賛を与えたという。
 不思議なもので、その後、2時間8分台は普通に出る記録となり、3年後には7分台、さらに3年後には6分台と記録も順調に更新され、やや時間を置いて、1999年にはハヌーシが2時間5分42秒を記録した。しかし、それから8年、21世紀に入ってからは記録は更新されていない。「6分の壁」が多くのランナーの前に立ちふさがっているようだ。
 マラソンの記録はさておいて、最高気温のほうは今後どうなるのだろうか。40℃台が普通の記録になり、あっさりと「41℃の壁」も超えてしまうようになってはたまらない。せめて、体温程度の暑さで留まることを期待したいものである。

「西遊記」 

July 20 [Fri], 2007, 10:17
 …を観た。SMAPの香取慎吾が孫悟空役をやって、それなりにヒットしていたTVドラマの劇場版である。
 TVドラマの劇場版の場合、2つのパターンがある。ひとつは、TVと同じキャストで、新しいお話をインサイド・ストーリー的に作るパターン。もうひとつは、TVとは別のキャストで、細部は違うが本筋は同じストーリーを使うパターン。この「西遊記」は前者で、他には「TRICK」なども同じパターンだ。後者には「電車男」や、劇場版が先行した「嫌われ松子の一生」などがある。
 どちらが、といえば、後者は難しい。先行する作品がヒットしてこその別テイクなのだが、ヒット作のキャストや演出手法の存在感が大きく、後から作られた方には、どうしても観客は違和感を感じざるをえない。先行ヒット作を凌駕する作品を作るのは容易ではない。
 その点、前者は、観客の中にすでに世界が出来上がっていて、その中でお馴染みのキャストが新たな活躍をするのだから、期待感も自ずと盛り上がっているし、ウケ易い。TVでは、1回45分程度のものが、映画ならその2〜3倍の尺があるのだから、より派手なストーリーも可能である。
 そのようなセオリーを下敷きに、金角銀角という、「西遊記」のなかでも最もポピュラーな強敵が出てくるということで、ある程度の期待感を持って観に行ったのだが、少々期待外れであった。ストーリーに、スペシャル版としての膨らみが感じられず、テンポが悪く、ぐだぐだした感じであった。派手だったのはCGを駆使したアクションシーンのみであるが、これもバリエーションに乏しく、いまひとつであった。
 感想としては、無理して観るほどのものではない、というところだが、まぁ、それは結果論である。

春、満開 

March 30 [Fri], 2007, 17:33
 ここ2、3日、気温が上昇し、一気に桜が咲き出した。同じ木でも、朝と昼、夜でも咲き具合が違う。街中のあちこちが、うっすらピンクに染まり、なまめかしくもある。

ハイ、それまでよ 

March 28 [Wed], 2007, 9:55
 植木等さんが亡くなった。80歳であった。
 寺の息子でありながら、クレイジーキャッツのメンバーとして、歌や映画で大活躍した。高度成長期の日本を体現したかのような、その、すちゃらかで、無責任で、能天気なキャラクターは、日本中に活力を与え、知らない人はいなかったほどである。その、7人いたクレイジーキャッツのメンバーも、植木さんで4人めが亡くなった。
 古き昭和の香りがどんどん薄れていくようで、なんだか淋しいが、作詞・青島幸男、歌・植木等の名曲のように、「ハイ、それまでよ」と、軽い笑顔でもって見送るべきであろう。

「ホリデイ」 

March 26 [Mon], 2007, 12:26
 …を観た。ジャンルとしては、ラブ・コメディなのだろう。あまり好んで見るジャンルではないが、感想としては、なかなか楽しめた。
 年齢設定は30代の後半か、仕事は順調だが恋愛関係で痛手を受けた、ふたりの女性が、ロンドン郊外とロス、それぞれの家を交換して、バカンスを楽しむという話である。新しい環境に包まれた、ふたりのマインドの変化が交互に描かれていく。
 ロスの喧騒の中で、仕事第一で生活していたアマンダは、ロマンチックな雪景色の中で、アバンチュールな恋に落ち、忘れていた「甘えること」と「泣くこと」を取り戻す。
 ロンドン郊外の静かな村で、たちの悪い男に振り回されていたアイリスは、ロスの青空の下で、見失っていた「自分」と「笑い」を取り戻す。
 ベクトルは違うが、何らかの無理をしていたハイ・ミス女性たちが、自分らしさを取り戻し、ハッピーエンドに向かうという作品で、基本的には女性向けの映画であるが、心の凝りをほぐすためには、男性諸氏にもおすすめできそうだ。

能登半島地震 

March 25 [Sun], 2007, 12:26
 珍しく、だらだらと過ごしていた日曜日の朝、地震があった。妻に言われて、気が付いたくらいで、揺れ自体はさほど大きくはない。その代わり、ゆらーりと長い波長で、比較的長い時間、揺れが続いた。
 こういう場合は、近くの地震ではなく、遠くの、かなり大きな地震なのである。阪神大震災の時も、東京の震度は1で、気付かない人もいる程度のものだったが、かたかたと、かなり長い時間、揺れが続いた。TVに地震速報が出たので目をやると、やはり、能登地方で震度6強という、遠距離大型の地震であった。この地方での大地震は記憶にないくらい、珍しい。
 地震被害は、予想してないところの方が大きくなりがちである。幸い(?)に、震源地は浅くて近距離とはいえ海底で、阪神のようなまったくの直下型ではないし、人口密集地帯でもないから、とは思ったが、気になった。金沢市や富山市の情報は入るが、肝心の半島の能登市周辺の情報がなかなか入らない。ようやく情報が入った時には、女性ひとりが亡くなっていた。結局のところ、被害はさほど大きくはなかったようだが、余震が続くと、慣れていない人たちのストレスは大きくなるだろう、と、心配にもなる。
 日本は、地震の巣の上に国土があるのだから、地震はあって当たり前。自分の足元が揺れたら、せめて慌てずに行動したい、と考えた。
 

20円引 

March 23 [Fri], 2007, 10:45
 朝、通勤のバスを待っていた。バス停は日陰で、風も冷たく、足元のコンクリートタイルも灰色で、殺風景だ。ふと、足元を見ると、灰色のタイルの中に、鮮やかな赤と黄色のものが眼に入った。3センチ×4センチくらいの、四角い紙のようなもので、「20円引」と書いてあった。すぐ隣のスーパーで使う、割引シールだったのである。ラップの上に貼られているはずのシールが、どのようにしてタイルに付着したものか、その経緯は分かりかねるのだが、とにかくシールは眩く目立っていた。
 「そうかー、20円引きか」と、訳もなくうなづいた。

「ナイト・ミュージアム」 

March 22 [Thu], 2007, 10:50
 …を観た。感想は、久々に何も考えず、ただワクワクとさせられて、面白かった、というところである。
 妻と離婚し、息子とは毎水曜日と隔週週末だけ会うことができる、ひとりの男。妙な発明品を考えても、事業は成功せず、定職もない。これではまずいと、とりあえずの職を探して、自然史博物館の夜警に就くことになった。
 ところが、その博物館では、収蔵品のエジプトのミイラの、黄金板のパワーにより、夜になるとすべての収蔵品が動き出してしまうのだった。骨格のティラノサウルス、壁に埋められたモアイ像、26代大統領セオドア・ルーズベルトや古代フン族のアッチラ王やネアンデルタール人のレプリカ、西部開拓や古代ローマやマヤのジオラマ、ライオンやマンモスやサルの剥製…すべてが命を得たかのように、どんちゃん騒ぎを繰り広げる。
 男は、驚いてひと晩で辞めようとするが、息子の手前もあり、意を決して収蔵品たちと戦う決意をする。ところが、男と入れ替わりに解雇された3人の老警備員が、黄金版や金めの収蔵品を盗もうと、侵入してきたことにより、騒ぎは収拾がつかないほどに拡大してしまう…。
 博物館は、知的好奇心を強く刺激するところであるが、夜は、ちょっと不気味な感じもする。そんな、博物館の持つイメージを、最大限に膨らませた作品であり、実に楽しかった。

「ヘンダーソン夫人の贈り物」 

March 21 [Wed], 2007, 10:49
 …を観た。ロードショウから名画座に回り、「上海の伯爵夫人」と2本立てだったので観に行った。感想は、観ておいてよかったな、という程度に面白かった。
 こちらも、舞台は、1937年、第二次世界大戦前のロンドン。夫が死亡し、莫大な遺産を得た夫人が、閉鎖した劇場を買い取り、ショウビジネスに乗り出す。敏腕支配人を雇い、喧嘩しながらも絶妙なパートナーシップを発揮し、興行は成功を収める。劇場のウリは、生身の娘たちのヌードを彫刻や絵画に見立てた「裸婦美術品」である。
 やがて戦争が本格化し、ロンドンもナチの空襲を受ける状況になった。劇場前に大勢の人が集まるのは危険と、当局から営業停止の通達が下るのだが、夫人は「息子は、生身の女の裸を見ることもないままに、21歳で戦死した。他の若者たちには、せめて良い想い出を胸に、戦場に赴いてほしい。そう思って私は劇場を買ったのだから、上演を続けます」と、息子の戦死以外は嘘っぱちの弁舌により、マスコミと観客を味方に付け、興行を続けたのだった…。
 コミカルな場面は多いが、コメディではない。映画の題材になった劇場も、夫人も支配人も実在したということである。ともすれば暗く思われがちな時代背景を、笑いをもって描き、そしてホロリとさせる、そういうタイプのヒューマン・ドラマである。
 余談だが、タイトルの「贈り物」とは、この若き兵士たちへの「裸体」のことなのだろう。戦中に、ヌード興行を続けることができたなんて、さすが大英帝国は余裕があったのだな、と感じた。日本では、戦中は、落語の色っぽい噺53作が「禁演落語」として禁じられ、本法寺の「はなし塚」に葬られたのである。また、作中には当然のこととして、女性の全裸が映るのだが、修正などはしていなかった。以前、東京国際映画祭で、「氷の微笑」にぼかしを入れたため、国際問題になりかかった、そこがターニングポイントとなったのだが、本当に無修正なんだと、変なところで確認できた。洋の東西の、文化の違いや移り変わりも考えさせられた、ちょっとお得な1本であった。

「上海の伯爵夫人」 

March 20 [Tue], 2007, 10:49
 …を観た。昨年の公開作品だが、名画座に回ってきたので観に行った。感想は、ポイントがいろいろあって、人により評価は分かれるのだろうな、という感じである。
 舞台は、1936年、第二次世界大戦前、政治も社会もすべてが不安定で、常に緊張感に満ちていた頃の上海租界。そこには、様々な国の、様々な人間たちが集まっていた。映画の主な登場人物だけでも、ロシア革命後に没落したロシア貴族一家、外交官崩れで、テロ事件により娘を失い、自分も失明してしまったアメリカ人実業家、貴族一家の隣人で、細々と商売をするユダヤ人、スパイ的役割を持って暗躍する謎めいた日本人、その他の欧米人や中国人、といった者たちが登場する。それぞれが、希望とあるいは絶望と、野心やナショナリズムを胸に、時代の大きな波に飲まれつつも生きていくのである。
 主人公は、ロシアの伯爵家に嫁ぎ、未亡人となった「伯爵夫人」である。水商売をして生計を助けるが、気位ばかりが高い一家は、彼女を疎ましく思っている。アメリカ人実業家は、虚無感に囚われ、理想の「店」を作ることだけが生きがいであり、そこに伯爵夫人を雇い入れる。その店の名前は「白い伯爵夫人」。ふたりの関係は、事業のパートナーに留まっていたのだが…。
 映画は、登場人物同士の関係の微妙な変化を描きつつ進行し、日本軍が進駐してくるというところでクライマックスに向かう。貴族一家は、縁者の外交官を頼り、香港へ転居することになるのだが、貴族に相応しくない仕事をしている夫人を置き去りにし、亡き息子と血のつながる、彼女の娘は連れ去ろうと画策する。一方、店は戦火で崩壊し、その時、実業家は失いたくないものに気付き、見えない眼で夫人を探し回る。そして、ふたりは無事再開し、互いの気持ちを確認し、娘と3人で生きていく決意をするのであった…。
 「伯爵夫人」とは、それぞれにとって過去と虚栄の象徴であり、それを棄て去ることで、新しい時代、新しい人生に向かうという筋立てなのである。ラブロマンスとしてはおそらく物足りなく、人間ドラマとしては書き込みも浅く感じるが、時代の匂いは上手く表現できていた。
 
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