4歳

May 28 [Mon], 2012, 13:39

少年は母が飛ばされるのを見た。


ごみ箱に当たった。


Tシャツの肩の部分が破けている。



…。



何故かは分からないがそれから父を見ない。


しばらくして、父に連れていかれた。


知らない女の人とスーパーで買い物した。


この女をノリコと呼ぶ事にした。


ノリコがスーパーで買ったいなり寿司を差し出してきた。

いらないと言ったがどうしても食べてもらいたいらしい。


しぶしぶ食べた。




冷たい。


胡麻に歯ごたえを覚える。
が、やはり冷たい。


この日の為に用意したであろう戦隊ものの箸にも全く興味がない。


父がどれだけ少年を見てこなかったが伺える。




ママと呼んでいいんだよ、とノリコ。


父がこちらを見ている。


沈黙が部屋を包む。


そういえばここは誰の部屋なのだろう。


生活感がまるでない。


家具が揃っているようにも見えるがただ置いてみたという感じだ。


引っ越ししてきたばかりなのだろうか。


それならスーパーで買ったもので済ませた理由も分かる。


手料理が出てきたところでだが…。


父が住むために用意したというよりはノリコを住まわせる為に用意したのではないかと思う部屋の様子だった。


…なぜだろう。


今はそんなことどうでもいい。


ノリコをママと呼ぶかどうかの話だ。


そもそも母の事をママと呼んだことがない。


母の事は母と呼ぶようしつけられていたからだ。


果たして父はノリコをママと呼ばなかったらどんな仕打ちを少年にするのだろうか。

プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:Tale
  • アイコン画像 誕生日:9月7日
  • アイコン画像 血液型:O型
読者になる
2012年05月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新記事
最新コメント
Yapme!一覧
読者になる
P R
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
http://yaplog.jp/secretsigh/index1_0.rdf