家具の見本市であるミラノサローネと、同じ会場で併催されていたのが「ユーロクチーナ」。いまや世界最大のキッチンの見本市である。
【拡大画像や他の画像】 日本ではキッチンは住宅設備として、機械的で家電的な扱いだが、かの地でキッチンは家具。インテリアや建築空間と一体化して考えられるため、「家具」の範ちゅうに入っている。キッチンはスタイルやライフスタイルの切り口で報道されることが多く、あまりデザイナー名が表に出てこない。そこが家具やプロダクトと違うところだ。しかし、今回は「実はこんなデザイナーがデザインしていた」そんなキッチンを紹介しよう。以下、すべてイタリアのキッチンである。
アルフレッド・ハベリ
写真:http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1007/08/news009.html
スキッフィーニから登場した「mesa」はエルデコアワードを受賞し、一躍、時の人となった。実は2年前のユーロクチーナでコンセプトだけは発表になっていたが、実物になると迫力が違う。
軽くオープンなスタイルは、今年復活の兆し。こちらもアルフレッド・ハベリ。日本でもすぐに受入れられそうなカジュアルスタイルだが、スキッフィーニ製となると値段もそれなりだろう。
マイケル・ヤング
写真:http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1007/08/news009.html
英国デザインのパイオニアといえるマイケル・ヤングも、スカボリーニでキッチンをデザインしていた。キッチンは箱を組むのが基本。その考え方を「テトリス」のように表現したのがこちらのキッチン。横ボーダーの色の組み方が面白い。
こちらはリビング家具化したキッチン。直線ではなく、モザイクのようなデザインが斬新。全体的にクラシカルなキッチンが増えた中で、モダンでアバンギャルドな先進性が光った。そこはさすがのマイケル・ヤング。
アントニオ・チッテリオ
写真:http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1007/08/news009_2.html
アルクリネアはアントニオ・チッテリオがアートディレクターを務めることで知られるブランド。写真は「軽快さ」を表現した新作。キャビネットは壁面にハンギングされ、足下が抜け浮遊感がある。手前のコンビネーションテーブルも、レッグがスチールのフレームで、軽やか。
カリム・ラシッド
写真:http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1007/08/news009_2.html
折り紙をテーマにした多角的なキッチン。カリム・ラシッドらしい、数学的な科学的な発想も感じられる。ツキ板(薄くスライスした木材)を、面に沿って張ってあったが、その収まりが実に美しく、イタリアの技術あってこそのキッチンと痛感。
ルドヴィカ&ロベルト・パロンバ
写真:http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1007/08/news009_2.html
バスルームやキッチンなど、「水まわりデザイン」で世界的に知られる2人。エルマーから発表したのは、ごくカジュアルでシンプルなフレーム型のキッチン。背後のグレーの鏡面塗装のウオールキャビネットと、手前のカジュアルなキッチンの対比が面白い。使う材料をできるだけ少なくする。そんなエコな視点からも考えられているという。
ピニンファリーナ
写真:http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1007/08/news009_2.html
パオロ・ピニンファリーナがスナイデロから発表したのは流線型のキッチン。ピニンファリーナといえば、フェラーリなど車のデザインであまりにも有名。特殊な技術で金属の表情にも近い光沢のある塗装を施し、車のデザインから着想した
マーク・ニューソン
写真:http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1007/08/news009_3.html
キッチン家電のスメッグからは、マーク・ニューソンの新作が登場した。壁面に組み込めるオーブン。タッチパネル式で、デジタルな操作感を出した上、機能表示の絵柄までデザイン。
グラフィカルなガスコンロ。カラフルだがエナメル塗装で、実物は意外とシックな質感。
いずれもカラーバリエーションも豊富で、キッチン空間の可能性を感じさせる。
そして最後にキッチン大国ドイツからのトピックスを。
ポーゲンポール
写真:http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1007/08/news009_3.html
3月に、東京に大きなデザインセンターができたばかりのポーゲンポール。新作は、天井まで一体化したキッチンユニット。キッチンという部屋をポーゲンポールの製品だけで作れるというビッグプロジェクトだ。デザインではなくシステムを追求するのがドイツらしい。
1つの大きな傾向というより、メーカーの個性がそれぞれに花開いた感のあるユーロクチーナ。次回は2012年に併催される。【本間美紀,エキサイトイズム】
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【7月8日12時48分配信
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