告白2 

2006年06月29日(木) 14時09分
はぁ・・・・・・・。
重いため息をついて、質が良いとは言えないベッドに腰掛ける。
これで何度目だ?
告白に失敗したのは、これが初めてではない。
言いたい言葉は「リナが好き」というありふれたセリフ。
飾った言葉はたぶん俺には似合わない。けど、それ以上に想いを込めた言葉を伝えたいんだ。
この腕でリナを抱きしめたい。
「なんだかなぁ。」
今日は風呂に入る気分でもない。防具とブーツ外し、そのままベッドに横になる。
目をつぶり、想い人の笑顔を描く。
「タイミングってもんがイマイチ掴めん。大体、俺とリナの会話で色っぽい話しができる訳ないじゃないか。」
独り言は余計に空しさが増すだけだったりする。あぁ、情けない。
今まで、こんな風に言い逃れして、まだ気持ちの欠片さえ言い出せないでいる。
春がきて。夏が過ぎ、秋冬が来ても、この想いは消えるどころか、大きくなってきている。
もともと寝付きは良い方だ。今日はゆっくり寝て、明日どうするか考えよう。

そして、意識がどんどん・・・・・・

ちゅっどー――――ん

遠のくはずがないな。







告白1 

2006年06月29日(木) 13時40分
「明日はこの街の名物料理店とか制覇するわよ! じゃぁ、おやすみ。ガウリイ。」

簡潔に用件を言って部屋に戻ろうとする少女。
いや。実際にはもう少女と言える年齢は過ぎているのかもしれない。

「リナ」
「ん?何?」

俺に背を向けようとする彼女の意思の強さを反映した瞳を逃したくなくて、思わず呼び止めてしまう。こういう時、俺はリナが好きなんだと自覚させられる。
けれど、保護者という名目上(自称ではあるが)、なかなか自分の想いを伝えられずにいる。

「いや・・・やっぱりなんでもない。」

「またどうせ何を言うか忘れたんでしょ。」

「あ・・・あぁ。」

イタズラっぽく笑う目が愛しい。
そろそろ自分の想いを伝えるべきかもしれない。もっとリナを近くに感じたい。

「どうしたの?ガウリイ。何かさっきから様子がおかしいけど。」

「リナ。俺・・・・・は・・・・ス・・・。」

「す?」

「酢だこが食べたい!!」

思わず見当ハズレな言葉を言ってしまった。
あぁ。リナがキョトンとしている。

「・・・ココは港から大分離れているから、難しいとおもうけど。どうせなら、名物のニョロンとかそういったモノを・・・・。」

「そうだっけ?」

はは。と乾いた笑いしかでてこない。

「このクラゲ!!」

スパン!と軽快なスリッパのツッコミが余計に悲しいのはナゼだろうか?
それから「おやすみ」とだけ言って、この場から早く逃げるために踵を返し、俺にあてられた部屋に戻った。

だから

「ったく。男らしさを見せろってーの。」

というリナの呟きは一切聞こえていなかった。







2006年06月
« 前の月  |  次の月 »
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
最新記事
最新コメント
プロフィール
  • プロフィール画像
  • アイコン画像 ニックネーム:sato-goods
読者になる
Yapme!一覧
読者になる