癌 陽子線治療|陽子線治療の比較

September 07 [Tue], 2010, 19:39

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癌 陽子線治療|陽子線治療の比較
陽子線治療は話題になっている癌治療の一つです。これまでの癌治療で代表的な治療方法は、X線やガンマ線を用いた治療法です。

陽子線治療は従来の癌治療に比べると、治療できる部位が増え、しかも体にかかる負担が減少するといった特徴を持っています。

さて、新しい癌治療方法として注目されている陽子線治療ですが、この治療方法とは別に重粒子(重イオン)線治療という癌治療方法も注目されています。

陽子線治療、X線治療、ガンマ線治療、重粒子(重イオン)線治療・・・・。いっぱいありすぎて何がなんやらわからなくなりそうですので簡単にまとめてみました。

■■陽子線治療、X線治療、ガンマ線治療、重粒子(重イオン)線治療の比較
がん治療には放射線が使われますが、陽子線・X線・ガンマ線・重粒子(重イオン)線はすべて放射線に分類されます。放射線治療の目的は、放射線をあてることによって細胞の機能を損なわせ、細胞分裂を止めることにあります。この場合、対象となる細胞とは悪性細胞(いわゆる癌細胞)です。

【放射線の分類】
この放射線ですが、大きく分けると光子線と粒子線に分けられます。

光子線・・・X線・ガンマ線が光子線に分類されます。従来のがん治療を代表する放射線です。

粒子線・・・陽子線・重粒子(重イオン)線が粒子線に分類されます。注目されている新しいがん治療の放射線です。

【光子線・粒子線の特徴】
共に癌部分にエネルギーをあててがん細胞を消滅させる効果があります。光子線は光の波を体外から照射してがん細胞を攻撃します。粒子線は粒子エネルギーを体外から照射してがん細胞を攻撃します。

どちらも同じような治療方法ですが、両者には決定的な違いがあります。

《光子線治療》
光子線は体の外から照射した光の波は、がん細胞に届くまでの間、周囲の細胞に大きな影響を与えるという特徴があります。つまり、光子線は体の中にあるがん細胞に届くまでの間、その道中にある健康的な細胞や臓器に対してもダメージを与えてしまうのです。

これは、健康的な細胞が受けるダメージが癌治療の副作用という形で現出することにもつながります。

《粒子線治療》
反対に、粒子線は体の外から照射した粒子エネルギーが、がん細胞に届くまでの間周囲に与える影響が小さいという特徴があります。つまり、体の外から当てた粒子線は、がん細胞までの道中にある健康的な細胞や臓器を傷つけにくいわけです。

こうなると放射線治療による副作用も減少します。

《特徴が分かれる原因》
この特徴の違いが発生する理由は、エネルギーの集中性(収束性)が関係します。

粒子線は光子線に比べるとエネルギーの集中性(収束性)が非常に高いため、癌細胞に届くまでの間エネルギーを周囲に奪われることなく目的にまで温存することができるわけです。

光子線は集中性が粒子線より高くないため、体の表面に光子があたったときが一番エネルギー量が多く、体内に進むに連れてエネルギー量が減少していきます。

言い換えると、放射線というエネルギー量は、健康な細胞にダメージを与えながら癌細胞に向かって進んでいくのです。

【エネルギー量の比較】
では、癌細胞に与えるエネルギー量を比較するとどうなるのでしょうか。

結論からいうと、X線、ガンマ線、陽子線はほとんど同じエネルギー量であると言われています。つまり、粒子線治療に分類される陽子線治療は、従来の光子線治療と同程度の細胞殺傷力というわけです。

ただ、健康な細胞に与えるダメージは陽子線治療の方が遥かに少ないことは大きな特徴です。

これに対して、重粒子(重イオン)線は細胞殺傷能力が高く、陽子線、X線、ガンマ線の二倍〜三倍にもなると言われています。

■■陽子線治療 重粒子(重イオン)線治療 保険適用
陽子線治療と重粒子(重イオン)線は、残念ながら先進医療に分類されているため保険の適用はありません。

癌そのもの検査や入院にかかる費用等は保険適用になりますが、陽子線治療や重粒子(重イオン)線治療に関わる機器を使用した施術や検査などにかかる費用は全額自己負担です。

陽子線治療や重粒子(重イオン)線治療自体の費用は約300万円かかり、それに加えて入院やがん検査の保険適用後の自己負担費用がかかります。

がん治療において、粒子線を用いた放射線治療は負担が少なく副作用の危険性も低いため非常に注目されている治療方法ですが、費用が高くて断念せざるを得ないというケースも多くあります。

これに対して、先進医療の助成金制度を設けている県や市もありますが、まだまだ普及率は低いようです。その他、治療にかかる費用がないときのために、銀行や行政による粒子線治療ローン等もあります。

そういった中で最近話題になっているのが『がん保険』のオプションです。いろいろな『がん保険』がありますが、先進医療の費用を負担する『がん保険』もありますので、先進医療に対する費用を考える場合は保険の見直しというのは必要です。

陽子線治療や重粒子(重イオン)線治療が早く保険適用になってくれれば問題はないのですが、これらの新放射線治療に必要な設備はビックリするくらいで使用するためにかかる費用ももの凄く高いため、医療費の国庫負担が増加し財政を圧迫している昨今では保険適用になるのは非常に難しいそうです。

「国に依存せず自分の身は自分で守る」という考えが定着している中、また、財政難を理由に先進医療費を国が払わないという現実を考えると、「先進医療にかかる費用に備える」という考えも今後重要になってくるのではないでしょうか。

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