箸休めに高校物理 論理回路問題 

2013年04月24日(水) 16時55分
古いセンター入試の問題に、論理回路の基礎問題があったので、ちょっと解いてみます。

2004年度 物理A 本試 第2問
A
コンピュータは、”0”または”1”が入力されると一定の規則にしたがって”0”または”1”を出力する論理回路を多く組み合わせて成り立っている。基本となる論理回路はAND回路、OR回路、NOT回路である。それぞれの回路記号と入力A、Bに対する出力Xの表を図1に示す。これらの回路を組み合わせることによって、いろいろな働きをさせることができる。



AND(A、B) = X  ← AND回路

入力 A 0 1 0 1
    B 0 0 1 1
出力 X 0 0 0 1



OR(A,B) = X    ←  OR回路

入力 A 0 1 0 1
    B 0 0 1 1
出力 X 0 1 1 1



NOT(A) = X    ← NOT回路

入力 A 0 1
出力 X 1 0



問1
理論回路は、スイッチ、ランプ、抵抗、電池を用いた電気回路で実現することができる。スイッチを入力として、スイッチを閉じたときを”1”、開いたときを”0”とする。また、ランプを出力として、ランプが点灯したときを”1”、消灯したときを”0”とする。このとき図2の論理回路と同じ働きをする電気回路として正しいものを、下の1 〜 4 の中から選べ。

図2
NOT( OR(A、B) )



(※図は全て、電池のプラス極からスタートし、抵抗を通り、
また、最終的には電池に戻ってくるという共通した基本構造をもつ回路図である。
図の特徴を以下に記す)

1
スイッチA、Bが並列に繋がれたブロックがあり、そのブロックとランプXが直列に繋がっている回路

2
ランプXとスイッチA、Bがすべて並列に繋がっている回路

3
スイッチA、B、ランプXの順に直列に連結した回路


ランプXと、スイッチAとスイッチBが直列に連結されたブロックが、並列に連結された回路




文章では分かりづらかったかと思うが、実際のセンター入試には図が記してある。
興味のある方は是非赤本などでしらべてほしい。



さて、理論回路というのはいくつかの入力といくつかの出力を持つ回路のことで、
同じ入力に対しては常に同じ出力をする、という性質を持つもののこと。

たとえば、蛍光灯を想像してみよう。

スイッチを入れると、電機がつく。着ると消える。
これは、スイッチという一つの入力に対して、蛍光灯という一つの出力が反応したわけだ。
この場合、上のように対応表を書くと、こんなかんじ。

入力 スイッチ 0 1
出力 蛍光灯  0 1


また、スイッチと紐がついているパターンの蛍光灯もある。
スイッチが切れていれば反応せず、
スイッチが入り、かつ紐が引かれたときのみ点灯する。
これを書き表すと、こんなかんじ。

入力 スイッチ 0 0 1 1
    ひも   0 1 0 1
出力 蛍光灯 0 0 0 1




これだけのことだ。さて、問題を解こう。

まず、最初の回路について、挙動を整理しよう。
2入力1出力の回路である。

題意より

入力 A 0 1 0 1
    B 0 0 1 1
------------------------
   RO 0 1 1 1
  NOT 1 0 0 0
------------------------
出力 X 1 0 0 0    ……@


となればよい。



さて、1。
まず、AとBが並列で繋がっているから、どちらかがONのとき(=1のとき)回路はつながる。
それとランプが直列につながっているから、ランプはABどちらかがONのときに点灯する。

よって、

入力 A 0 1 0 1
    B 0 0 1 1
出力 X 0 1 1 1

となり、@に合致せず不適合。
よだんだが、これはOR回路の挙動である。



2
ランプXとスイッチA、Bが、すべて並列に繋がっている。
ただし、ランプは普通、導線よりはるかに大きな抵抗を持っている

よって、A、BのどちらもスイッチOFFのとき、
電球には電気が流れるが、
片方でもONのとき、
電気はランプXを(十分には)通らず、
スイッチを通る。


よって2は
入力 A 0 1 0 1
    B 0 0 1 1
出力 X 1 0 0 0


となり、@と合致する。
また、この挙動は一般にNORと呼ばれる回路のものである。



3
全てが直列に並んでいる。
これは、A、Bどちらか一方でもOFFであれば、ランプに電気が流れない
よって、3は
入力 A 0 1 0 1
    B 0 0 1 1
出力 X 0 0 0 1

となり、@と合致せず、不適合。
また、この挙動はAND回路のものである。



4.
A,Bを直列につないだブロックと、Xが並列に繋がっている。
このとき、A、B両方がONのときのみ、Xに電気が流れない

よって4は
入力 A 0 1 0 1
    B 0 0 1 1
出力 X 1 1 1 0

となり、@とは合致せず、不適合。
また、この挙動は一般にNAND回路と呼ばれている。



よって、合致するのは2。(終わり)



ポイントとして、見たことが無いからといって怖がらずに、
問題文が言っている意味をきちんと理解することだと思います。
それさえできれば、あとは単純作業なので、難しくはないでしょう。

ちなみに予断ですが、電卓ケータイやパソコンも、基本的にはこういうパーツの組み合わせでできています。
工業系の学校に行くと、場合によってはこういうことばかりやらされるかも。