テラ達一行はマーテタウン中央にある闘技場、ディティールス闘技場へと向かった。
一行は闘技場の中へと入ると、エントランスは多くの人で溢れていた。
その中の多くが、剣士や拳法家、アーチャー、魔術師などといった戦士達だ。
闘技場で開催される大会への参加者なのかもしれない。
ペレは大勢人が溢れているのを見て
「どうしたのかしら。いっぱい人が集まってるけど……」
と、不思議そうに言った。
するとテラは脇に置いてあるパンフレットを手に取って見る。
「どうやら大会が開催されるみたいだね。
マーテタウン杯。この街を代表する大会の一つみたいだ」
そこへジャイロが大声を出す。
「なんだと!」
そう叫ぶとジャイロは、まじまじとパンフレットを覗き込んだ。
テラはジャイロをじろりと睨んだ。
「ビックリするなぁ。いきなり大きな声を出すなよ」
「それほど大きな大会なら出なきゃならんな!」
ジャイロは鼻息荒く、言う。
テラはその様子を見ると呆れた様子を見せ
「はいはい、ならエントリーしてくれば」
と軽くあしらうように言った。
「よし、それじゃ行ってくる!」
そう言いジャイロは一目散に大会受付の方へと駆けて行った。
「これで五月蝿(うるさ)いのが消えた」
テラは言い放つ。
ペレは苦笑い。
テラとペレは売店へ寄って飲み物を買うと売店の隣にある休憩室のベンチに二人並んで座り、
二人揃って大会のパンフレットを眺め始める。
「この大会の優勝者と準優勝者へは、来年のクラムスイヤ共和国杯への
出場権が得られるみたいだね。
共和国杯で準決勝以上へ進出すると世界大会への出場権が得られる」
「へえ〜。唯の大会かと思ったら結構重要な大会なのね」
「そうみたいだね。大会形式はまず七ブロックに別れて予選をして、
各ブロック二人が勝ち抜き。勝ち抜いた十四人とシード者二人の合計十六人で本大会を行う。
予選は全員参加のサバイバル戦だってさ。これだと波乱も起きそうだね」
テラがパンフレットを見ながら大会を解説していると、
そこへ二人の後ろから声がかかった。
「大会に興味がお有りですか?」
二人はすかさず後ろを振り向く。
すると、そこにはセルが飲み物片手にベンチに座ってくつろいでいた。
「いや、興味が有るという程じゃないけど。一人を除いて」
テラがそうサラッと言った。
それを聞いたセルは思いついたように言う。
「……あの、背の高いスキンヘッドの人ですか」
「ああ。一目散に受付へ行ったよ。こういう事には目が無いからね、あの筋肉ダルマ」
セルは「そうですか」と言うと苦笑いをする。
セルはしばらく黙りこむと、話を切り出した。
「……一つ聞いていいですか。
貴方達は、蟲殺の子供を探しているんですよね。
そして私がその子供ではないかと疑っている……」
テラは答える。
「ああ、そうだよ」
テラがそう答えると、ペレはセルを向き、言った。
「……気になる?」
「…いえ……」
セルは首を振る。そして続けて言った。
「ただ、その蟲殺という人物がどの様な人なのか興味がありまして、
それで聞いてみただけです」
「蟲殺を知らないの?」
「名前を聞いた事がある……くらいです。具体的には……」
すると、テラがレイから渡された写真をセルへスッと渡す。
セルは写真を見ると驚きの表情を見せる。
「これは……」
写真にはセルにそっくりな少女が写っている。
セルは驚愕した。一体どの様な根拠で自分が蟲殺の子供なのかと不思議に思っていたが、
これを見れば疑いたくもなる。
テラは写真に写っている人物を説明する。
「一番前に居る少女。彼女が蟲殺だよ。
隣にいるのがその夫となる男、ワグナー・ストリングス」
「……オーラン王国の英雄じゃないですか。
それに後ろに並んでいるのは、オーラン王国国王に王妃……」
そしてセルは写真からテラへと向くと、問いかける。
「一体この写真はなんなのですか?」
するとテラは言った。
「それはオーラン王国内戦時に撮られた写真。
写っているのは君が上げた人物の他に、
左からオーラン王国補佐官イェメス・クラリオ・ピピロリッチ、
王妃の隣がレイ・カンツォ、右にオーラン王国書記官アルフォンヌ・クレナレーデ、
そして死神」
「レイ・カンツォに…死神!?」
セルはとても信じられとばかりに驚きの表情を浮かべ、そして再び手元の写真を見つめる。
「貴方の言っている事が本当なら、とんでもない写真ですね……」
セルは本当に信じられない。
だがペレがレイ・カンツォと非常に酷似した容姿で居る所から、
セルは彼女がレイ・カンツォ本人と相違ないように感じる。
するとテラが言っている事は本当であると信じざるを得なくなる。
死神がどこにでもいそうな女性であるという事が腑に落ちない点でもあるが、
やはり本当なのだろう。
そこへテラはセルへ言う。
「……もう一つ驚くことをお教えしましょう。
蟲殺の子供の捜索を依頼したのは、死神です」
テラはそれを聞き、驚くとともに疑問を感じた。
「……死神が? それはどうして……?」
「さぁ? 詳しくは知りませんが、死神は蟲殺と旧知の仲だそうで」
「……………」
しばしの沈黙が流れる。
そこへテラ達の元へジャイロがやってきた。
「よお! 大会エントリー済ませてきたぞ、全員分!」
うきうきした様子でジャイロは言う。
するとそれを聞いて、テラは驚いてジャイロに聞き返す。
「え? ちょっと待て、ペレはまだいいとして僕も入ってるのか?!」
「そうだが。出るんだろ?」
「そんなこと一言も言ってないよ!」
テラは冗談じゃないとばかりに叫んだ。
だがジャイロは気にする素振りも見せない。
「まあ良いじゃねぇか。この際、出ちまえ」
テラはその様子に呆れて溜息をつく。
「これだから筋肉達磨は……」
そこへジャイロは側にいるセルを見つけると、陽気に話しかけた。
「お、そこにいるのはセルか。
お前も大会に出るんだろ? 対戦が楽しみだな」
するとセルは笑みを浮かべて答える。
「そうですね。ですが、私と戦うにはまず予選を突破しなければなりませんよ」
予選という言葉を聞いてペレは驚く。
「予選があるんですか!?」
「そうですよ。予選は七のブロックに分かれて戦います。
各ブロックごとに全員参加のサバイバル戦を行い、
各ブロック二名ずつ勝ち残った人、全ブロック合計十四名が本戦出場が出来ます。
本戦はシード者二名を加えた十六名によるトーナメントです」
「シード者が居るのか」
ジャイロは言う。
「そうです。シード権は前回大会優勝者および準優勝者、
又は主催者が出場者の中でも特に実力を持っていると判断した者に与えられます」
セルの説明を聞き、ジャイロは腕を組むと言った。
「ふむ、シード者には気を付けなければならないな」
するとテラはあまり関心なさそうな顔をして言う。
「そうだね」
そして、ペレはジャイロへ聞く。
「それで、予選はいつからなの?」
「明日だ。明日の午前9時から」
――翌日、ディティールス競技場には三人の姿があった。
テラたち以外にも参加者が大勢集まっている。
テラ達は受付へ行くと用紙を受け取る。
そこには予選ブロックの振り分けが書かれていた。
テラとペレはBブロック、ジャイロはFブロックに出場と書かれている。
それを見てテラは安心したような表情を見せる。
「これでセルと対戦できる確率が高くなったね。
本当は全員バラバラが良かったんだけど」
するとペレは覚悟を決めたようにテラに向かい
「頑張りましょ」
と言う。
テラは静かに頷くとBブロックの待合室へと歩き出した。
ペレはそれを見ると、ジャイロに「それじゃ」と言い、付いていく。
するとジャイロもFブロックの待合室へと向かった。
■あとがき
久々更新!不定期更新ですねぇ。ブログも全然更新してません。
ダメですね。
プロフィールも書き換えようと思います。実は結構活動してたりします。ただ小説とは関係ないw
今後も不定期更新が続きそうです。
↓応援よろしくお願いいたします↓

一行は闘技場の中へと入ると、エントランスは多くの人で溢れていた。
その中の多くが、剣士や拳法家、アーチャー、魔術師などといった戦士達だ。
闘技場で開催される大会への参加者なのかもしれない。
ペレは大勢人が溢れているのを見て
「どうしたのかしら。いっぱい人が集まってるけど……」
と、不思議そうに言った。
するとテラは脇に置いてあるパンフレットを手に取って見る。
「どうやら大会が開催されるみたいだね。
マーテタウン杯。この街を代表する大会の一つみたいだ」
そこへジャイロが大声を出す。
「なんだと!」
そう叫ぶとジャイロは、まじまじとパンフレットを覗き込んだ。
テラはジャイロをじろりと睨んだ。
「ビックリするなぁ。いきなり大きな声を出すなよ」
「それほど大きな大会なら出なきゃならんな!」
ジャイロは鼻息荒く、言う。
テラはその様子を見ると呆れた様子を見せ
「はいはい、ならエントリーしてくれば」
と軽くあしらうように言った。
「よし、それじゃ行ってくる!」
そう言いジャイロは一目散に大会受付の方へと駆けて行った。
「これで五月蝿(うるさ)いのが消えた」
テラは言い放つ。
ペレは苦笑い。
テラとペレは売店へ寄って飲み物を買うと売店の隣にある休憩室のベンチに二人並んで座り、
二人揃って大会のパンフレットを眺め始める。
「この大会の優勝者と準優勝者へは、来年のクラムスイヤ共和国杯への
出場権が得られるみたいだね。
共和国杯で準決勝以上へ進出すると世界大会への出場権が得られる」
「へえ〜。唯の大会かと思ったら結構重要な大会なのね」
「そうみたいだね。大会形式はまず七ブロックに別れて予選をして、
各ブロック二人が勝ち抜き。勝ち抜いた十四人とシード者二人の合計十六人で本大会を行う。
予選は全員参加のサバイバル戦だってさ。これだと波乱も起きそうだね」
テラがパンフレットを見ながら大会を解説していると、
そこへ二人の後ろから声がかかった。
「大会に興味がお有りですか?」
二人はすかさず後ろを振り向く。
すると、そこにはセルが飲み物片手にベンチに座ってくつろいでいた。
「いや、興味が有るという程じゃないけど。一人を除いて」
テラがそうサラッと言った。
それを聞いたセルは思いついたように言う。
「……あの、背の高いスキンヘッドの人ですか」
「ああ。一目散に受付へ行ったよ。こういう事には目が無いからね、あの筋肉ダルマ」
セルは「そうですか」と言うと苦笑いをする。
セルはしばらく黙りこむと、話を切り出した。
「……一つ聞いていいですか。
貴方達は、蟲殺の子供を探しているんですよね。
そして私がその子供ではないかと疑っている……」
テラは答える。
「ああ、そうだよ」
テラがそう答えると、ペレはセルを向き、言った。
「……気になる?」
「…いえ……」
セルは首を振る。そして続けて言った。
「ただ、その蟲殺という人物がどの様な人なのか興味がありまして、
それで聞いてみただけです」
「蟲殺を知らないの?」
「名前を聞いた事がある……くらいです。具体的には……」
すると、テラがレイから渡された写真をセルへスッと渡す。
セルは写真を見ると驚きの表情を見せる。
「これは……」
写真にはセルにそっくりな少女が写っている。
セルは驚愕した。一体どの様な根拠で自分が蟲殺の子供なのかと不思議に思っていたが、
これを見れば疑いたくもなる。
テラは写真に写っている人物を説明する。
「一番前に居る少女。彼女が蟲殺だよ。
隣にいるのがその夫となる男、ワグナー・ストリングス」
「……オーラン王国の英雄じゃないですか。
それに後ろに並んでいるのは、オーラン王国国王に王妃……」
そしてセルは写真からテラへと向くと、問いかける。
「一体この写真はなんなのですか?」
するとテラは言った。
「それはオーラン王国内戦時に撮られた写真。
写っているのは君が上げた人物の他に、
左からオーラン王国補佐官イェメス・クラリオ・ピピロリッチ、
王妃の隣がレイ・カンツォ、右にオーラン王国書記官アルフォンヌ・クレナレーデ、
そして死神」
「レイ・カンツォに…死神!?」
セルはとても信じられとばかりに驚きの表情を浮かべ、そして再び手元の写真を見つめる。
「貴方の言っている事が本当なら、とんでもない写真ですね……」
セルは本当に信じられない。
だがペレがレイ・カンツォと非常に酷似した容姿で居る所から、
セルは彼女がレイ・カンツォ本人と相違ないように感じる。
するとテラが言っている事は本当であると信じざるを得なくなる。
死神がどこにでもいそうな女性であるという事が腑に落ちない点でもあるが、
やはり本当なのだろう。
そこへテラはセルへ言う。
「……もう一つ驚くことをお教えしましょう。
蟲殺の子供の捜索を依頼したのは、死神です」
テラはそれを聞き、驚くとともに疑問を感じた。
「……死神が? それはどうして……?」
「さぁ? 詳しくは知りませんが、死神は蟲殺と旧知の仲だそうで」
「……………」
しばしの沈黙が流れる。
そこへテラ達の元へジャイロがやってきた。
「よお! 大会エントリー済ませてきたぞ、全員分!」
うきうきした様子でジャイロは言う。
するとそれを聞いて、テラは驚いてジャイロに聞き返す。
「え? ちょっと待て、ペレはまだいいとして僕も入ってるのか?!」
「そうだが。出るんだろ?」
「そんなこと一言も言ってないよ!」
テラは冗談じゃないとばかりに叫んだ。
だがジャイロは気にする素振りも見せない。
「まあ良いじゃねぇか。この際、出ちまえ」
テラはその様子に呆れて溜息をつく。
「これだから筋肉達磨は……」
そこへジャイロは側にいるセルを見つけると、陽気に話しかけた。
「お、そこにいるのはセルか。
お前も大会に出るんだろ? 対戦が楽しみだな」
するとセルは笑みを浮かべて答える。
「そうですね。ですが、私と戦うにはまず予選を突破しなければなりませんよ」
予選という言葉を聞いてペレは驚く。
「予選があるんですか!?」
「そうですよ。予選は七のブロックに分かれて戦います。
各ブロックごとに全員参加のサバイバル戦を行い、
各ブロック二名ずつ勝ち残った人、全ブロック合計十四名が本戦出場が出来ます。
本戦はシード者二名を加えた十六名によるトーナメントです」
「シード者が居るのか」
ジャイロは言う。
「そうです。シード権は前回大会優勝者および準優勝者、
又は主催者が出場者の中でも特に実力を持っていると判断した者に与えられます」
セルの説明を聞き、ジャイロは腕を組むと言った。
「ふむ、シード者には気を付けなければならないな」
するとテラはあまり関心なさそうな顔をして言う。
「そうだね」
そして、ペレはジャイロへ聞く。
「それで、予選はいつからなの?」
「明日だ。明日の午前9時から」
――翌日、ディティールス競技場には三人の姿があった。
テラたち以外にも参加者が大勢集まっている。
テラ達は受付へ行くと用紙を受け取る。
そこには予選ブロックの振り分けが書かれていた。
テラとペレはBブロック、ジャイロはFブロックに出場と書かれている。
それを見てテラは安心したような表情を見せる。
「これでセルと対戦できる確率が高くなったね。
本当は全員バラバラが良かったんだけど」
するとペレは覚悟を決めたようにテラに向かい
「頑張りましょ」
と言う。
テラは静かに頷くとBブロックの待合室へと歩き出した。
ペレはそれを見ると、ジャイロに「それじゃ」と言い、付いていく。
するとジャイロもFブロックの待合室へと向かった。
■あとがき
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ダメですね。
プロフィールも書き換えようと思います。実は結構活動してたりします。ただ小説とは関係ないw
今後も不定期更新が続きそうです。
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