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【訃報】お亡くなりになりました

February 06 [Sat], 2010, 12:32
この度、太陽の暉の管理者である青山に訃報が有りましたので、ご連絡いたします。

今月一日に、急死いたしました。
1月末までは何ら異常も無く健康だったのですが、
2月一日未明に、急変し亡くなりました。

そろそろ寿命だと思われていましたが……

お陰でPCのデータが全部消えました。
バックアップを取ろうと思っていた矢先でした。

え? 

あ、はい、青山は死んでません。

ハードディスク(Cドライブ、HDD)が死にました。
私自身ショック死しそうでしたが……。


――私は死んでないですが、同時期に不幸はありました。
悪い事は重なるものです。

それはさておき
HDDの死亡にあわせて、OSも最新型にしました。
新しく購入したHDDの要領は約1Tの931Gバイト。
OSはWindows7 Professional

いやー、清清しいですね。
デスクトップがゴミ箱だけというのは(涙)
XPとかなり構造が違うので、少々扱いに苦労しております。
お気に入りとかも、また収集し直さなければなりません。

いろいろと整理が必要なので、しばらく小説の更新や置き手紙の訪問はしません。
数日でいつも通りに戻ると思いますが、それまではご勘弁ください。

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第1章・第24話 悲憤慷慨

February 01 [Mon], 2010, 0:55
レイナは頭を抱える。
「ええと……ルドラが実はサンさんのお兄さんのソレイユで……、
ユグドラシルはルドラで、そのユグドラシルはルドラとして行動していたと言う事は
成りすましてたから別人で……? ああ……なんかこんがらがってきたぁ……」
レイナが混乱していると、レイが説明してきた。
「ソレイユとルドラは同一人物、そしてルドラとユグドラシルも同じ人物になるが、
あいつは同じ人物ではない」
レイナはますます混乱する。
「え…同じ人物じゃないって……あの人…ユグドラシルじゃ……」
「ユグドラシルだ」
「???」
意味不明の矛盾した発言にレイナは思考停止する。
するとレイはレイナの腕を抱えた。
「……教えてやろう、付いて来い」
「え…ええ!?」
レイナは困惑するが、レイはそんなレイナを気にせず、
サンに向かって言った。
「サン、レイナをちょっと借りるぞ」
サンはコクリとうなずく。
するとレイは、有無を言わさずレイナをつれて部屋を出た。

サンはレイとレイナが部屋を出るのを見届けると、
明るい表情でユグドラシルに向かい話しかける。
「……生きていたのですね」
するとユグドラシルは懐かしむように言葉を返す。
「…一応な。こうして面と向かって話すのは何年ぶりだろうか。
帝国軍が村に襲撃してきてからだから……俺が十六、お前が九つの頃か」
「そうですね……」
サンは微笑む。
死んだと思っていた兄に会えたのだ。飛び上がるほど嬉しい。
ユグドラシルも笑みを浮かべた。
そこへサンはユグドラシルの左目に、縦筋の傷跡があるのに気づく。
「その左目の傷跡は……?」
するとユグドラシルは左目に手を当て、答える。
「これか。これは襲撃を受けた時に村から助けを呼びに出て行ったあと、
帝国兵に見つかってな、逃げようとした時に受けた傷だ」
そこまで説明すると、ユグドラシルは外を向いた。
「さて、無駄話はここまでだ。俺はルドラとして、やらねばならん事がある」
サンはルドラとしてという言葉を聞くと、呼び止めた。
「待って下さい」
ルドラという事が気に掛かっていた。
ソレイユの本名は、ソレイユ・ルドラ・イマスタル。
という事は、ソレイユのボスは兄のソレイユと考えても不自然ではない。
サンは、兄がソレイユのボスだと言う事が、とても信じられなかった。
ソレイユはサンや弟のアリクに対して厳しい人だったが、
弱い者イジメが大嫌いで、動物や自然を愛する優しい人だった。
そんな人が、無差別に人を殺すような事をするはずが無い。

サンは問いかける。
「……ソレイユを組織したのは兄さんなのですか?」
するとユグドラシルは静かに答えた。
「……そうだ」
「……っ……!」
サンは絶句する。
有り得ない、とても信じられない。
だが、ユグドラシルは真顔で言っていた。
とても嘘を言っているようには見えない。
サンは、本当の事なんだなと受け入れざるを得なかった。

理由だけは知りたい。
サンは、とても暗い声で問いかける。
「教えて下さい。……何故、町を壊滅させたりしてるんですか? 一体何の得が……?」
するとユグドラシルは、腕組みをして壁にもたれかかった。
「………得など無い」
「……では何故……」
続けて問い詰めると、ユグドラシルはゆっくりと口を開く。
「光の一族……いや、エルフの宿命だ」
鋭くサンを見つめる。
「エルフは、このステージの社会秩序を安定させる為に存在する。
エルフの宿命からは誰も逃れられん」
そこまで言うと、ユグドラシルは険しい表情になる。
「人間は過ちを犯した。それはかつてのクラムスイヤ帝国の狼藉(ろうぜき)。
あれは闇の一族と空の一族の暴挙でもあったが、人間はそれに随従した。
他の種族は抵抗したというのにだ。
これはステージの秩序を乱す愚劣極まりない行為」
一瞬視線を落とすと、またサンに視線を戻した。
「狼藉の報いか、秩序を乱したエルフは滅びかけている。次は人間の番だ」

人間の番……。
人間を滅ぼそうと言うのか。

憎しみ、憎悪。
決して癒える事の無い、一族滅亡の恨みが有るとでも言うのだろうか。
「……復讐、それとも報復ですか?
父上や母上や家族、一族みんなを殺した人間たちに対しての」
「………皆無では無い。
だがそんな下らん理由で、人間を殺しまくるような事をしたりはせん。
これは人間に対しての罰なのだ」
ユグドラシルの話を聞き、サンは慷慨(こうがい)※する。
(家族、一族を皆殺しにされた恨みを今の今まで忘れられなかったのですね……。
私も幾度、帝国の者たちを恨んだことか……。
だが、既に帝国は滅んだ。
人間の中で、あの悲劇を覚えている人はもう少ない。
それを今更、罰を与えようなどと考えるなんて……!)

サンは言い放った。
「神にでも成ったつもりですか兄さん!?
一個人が罰を与えるなど考えて、狂気としか思えません!」
するとユグドラシルは笑う。
「フン、何を言うのだ、我らエルフは神族。神より与えられた力を持つ、神その者なのだ。
人間との合いの子の貴様には分かるまいがな」
見下すように言うユグドラシルに、サンはムスッとした様子で言い返した。
「……ムリチッド(クオーター)です」
「大して変わりはしない。お前にエルフとしての誇りがあるのか?
有れば、さっきの様な言葉は出ないはずだ」
サンは諭すように言った。
「……もはやエルフは滅びました。
今更、エルフの宿命などに固執する意味は無いでしょう」
するとユグドラシルはサンを鋭く睨みつけた。
「滅んではおらんよ。この俺が生きている限りな」


サンは打ちひしがれる様な感覚を覚える。
ユグドラシルの言っている事は、結局のところ復讐でしかない。
死んだと思っていた兄にせっかく会えたというのに、
復讐心の塊のような人になっているなんて思いもしなかった。
これが師匠雲海の言っていた覇を狙う者なのだろうか。
だとしたら、世界にとても危険な影響を及ぼす。
兄に会えた喜びに浸っている場合ではない。悲しいが、これが現実。

サンはどうするべきかは、すぐに分かった。
腹をくくる。

「……まあ良いでしょう」
サンは飛ばされた時に落とした剣を拾い、手に取ると構える。
「どちらにせよ、兄さんには死んでもらわねばなりません。
共和国より貴方は指名手配されてます。
それに……兄さんの思想は危険です」
するとユグドラシルは腕組みを解くと、見下ろすようにサンに向かう。
「ほう……、俺を殺す。ありとあらゆる戦闘術の中でも最強を誇る、
宇燬炯太陽拳(うきけいたいようけん)を持つ俺をか」
サンも負けじと睨み返す。
「……それが何だというのです」
「フ、宇燬炯太陽拳は太陽の拳、光の拳、故に最強。
対抗できるのは闇天月沈拳(あんてんげっちんけん)と
宸空波寰擺拳(しんくうはかんはいけん)のみ。
どちらも滅んだ今、宇燬炯太陽拳がこの世で最も強い、最強無敵の拳なのだ。
するとユグドラシルから、おぞましげな覇気が発する。
「お前如きに、俺は殺せん。それどころか触れる事すら敵わぬ」

サンの額に汗がにじむ。
サンはどんな相手だろうと決して恐れを感じる事は無いが、ユグドラシルは違った。
その気迫からは、まるで吸い込まれるような感覚に襲われ、
凍りつくような冷たい眼光は、背筋が凍るような嫌な感覚を受ける。
恐ろしい、と心の底から思う。


ユグドラシルはディランの方を向くと、言い放った。
「ディラン、お前はそこの雑魚共を殺しておけ。“全員”な」
「……承知しました」
ディランは、ゆっくりとうなずく。

するとテラはユグドラシルに向かって愕然とした面持ちで叫んだ。
「ぜ…全員!? おい、ちょっと待て!
話が違うぞ、僕たちは……」
するとユグドラシルは冷めた眼でテラを見下す。
「フン、元より誰一人として生きて帰すつもりは無い。
みな、死ぬがよい」
すると、
「無論、お前もだリレティ!」
サンに向かって、勢い良く左手で宙を掌打する。
すると左手から強烈な閃光と共に衝撃波が発し、
その衝撃波によってサンは壁に激しく叩きつけられた。
「ぐっ……う……」
衝撃でサンは壁にメリ込む。
サンは痛みを堪えながら、ゆっくりと起き上がろうとする。
だが、ユグドラシルはその前に次の一手を次ぎ込む。
「安心しろリレティ、苦しむ事は無い」
左手を前に突き出し、中指を内側に丸めてそれを親指で抑えた。
「光子滅甚弾(こうしめつじんだん)」
一気に中指を弾くと、火花の様な閃光と共に球状の光がサンに向かって飛んでいった。
サンは横に向かって転がるように避けると、球状の光玉が壁に直撃。
すると、一瞬にして壁が光に包まれていき、光の塵となって消えた。
壁には直径三メートルは有る大きな穴が空く。

サンはこの技を見て一驚する。
(これは……テンピュールでエルフの男を消したあの技か!)
その時、サンの真上から声がした。
「さようなら、リレティ」
サンは上を見ると、ユグドラシルがサンの上に浮いており、左手をサンの頭上にかざしていた。
「……っ!」
「空裂隕光撃(くうれついんこうげき)!」
ユグドラシルの左手から、周りを一瞬にして光で満ちさせる強烈な閃光と
耳をつんざく空裂音が発すると共に、激烈な光線がサンに降り注いだ。
サンは避ける間も無く直撃を受け、床が貫通、一気に一階まで突き破った。

ユグドラシルは開いた穴を覗き込む。
「……これでクロードは死んだ。サンも無事ではあるまい。
それとも死んだか」
ユグドラシルは、笑みを浮かべた。


ファルは別荘の一階まで物凄い衝撃音がしたことで、
サンが一階まで突き落された事を悟った。
ファルは思わず中に入ってサンの元まで向かう。
「サン!」
廊下を暫く走ると、真っ赤な血で染まった瓦礫の山を見つけた。

瓦礫の下には老人らしき手がチラリと見えていた。
(もしかして……クロードさんか?!)
ファルは近寄ると、瓦礫の上にサンがうつ伏せで倒れていた。
周りは血の海、サンは下半身が吹き飛び、左腕はもがれ、
右腕や顔には数多の擦り傷が有り、見るも無残な姿をしていた。
「お……おい……!」
顔から血の気が引き、顔面蒼白になる。
ファルは駆け寄りサンを抱きかかえる。
「サン、おいサン!」
ファルの呼びかけに、サンはゆっくりと眼を開けた。
「……ファ…ル……か……」
「そうだ! しっかりしろ!」
するとサンはうっすらと微笑んだ。
「……ハ……ハハ……、……酷く……やられちゃった…なぁ………」
うつろな眼をしている。
「……サン、…おいサン……」
ファルは続けて話しかける。
「………」
サンから反応が帰ってこなくなった。
「……おい……嘘だろ、……サン! おいサン!」
「………」
ファルは叫んで呼びかける。だが反応は全く返ってこない。
「……死ぬなぁーーー!!!」
ファルは、サンをギュッと抱きしめる。
………サンが死んだ。

そこへ廊下の置くから声がした。
「ほう、それほどの損傷を受けて、まだ息が有ったとはな」
ユグドラシルが歩いて来た。
ファルはユグドラシルを確認すると、ギラッと睨み付けた。
「……テメェ、よくこんな酷い事が出来るな!
妹だろ!!!」
するとユグドラシルは鼻で笑う。
「フン、確かに妹だが、あくまで義理だ。
血も繋がっていない女に、慈悲や情けをかける筋合いは無いな。
それに、リレティも義兄の俺を殺そうとしただろう?」
「な…なんだと!」
ファルは激怒する。同じ妹の居る身として、ユグドラシルの姿勢が許せない。
それにサンがユグドラシルを手にかけようとしたのは、
何か深い訳が有るからに決まっている。
兄がこんな人になっているのを悲観してかもしれない。
そういった事を汲み取れないのも腹が立つ。

激怒しているファルに対して、ユグドラシルは平然と澄ました顔で言った。
「何を怒っているのだ。人はいつか死ぬ。
只、早いか遅いか、それだけだ」
ファルはこの発言を聞いて怒髪天を突く。
「俺が問題にしてんのはそこじゃねぇ!
テメェが妹を殺したって事だ! 義理とか実妹とか関係無ぇ!!」
するとユグドラシルは、何一つ迷う事無く同意した。
「……確かにその通りだ。俺は例え“実妹”でも殺した」
「……狂ってるぜ、テメェ……」
ファルはユグドラシルに対して、恐怖を覚えるほどの異常さを感じる。
とても人の心を持っているとは思えない。

するとユグドラシルは笑う。
「フフフフフ、何とでも言うが良い。俺は俺の信念の元に行動するだけだ」
そしてユグドラシルは、ファルに向かって左手をかざした。
「貴様も上での会話、聞いていただろう?」
ファルは、ユグドラシルから放たれる、まるで深淵の闇に吸い込まれそうな、
不気味な魔闘気に凍りつく。
ユグドラシルは鋭い笑みを浮かべた。
「死ぬがいい。サンごと消し飛ばしてくれる」





注訳
『慷慨』
怒り嘆くこと。


あとがき
大変お待たせいたしました。第24話の公開です。
結局、日をまたいでしまった為、一月は三回も公開できませんでした。
あと一時間でしたー。くそー

今回は何とサンが死んでしまうという、衝撃的な展開になってしまいました。
私自身、感情移入して血の気が引きましたよ。
主人公が死んじゃったわけです。いったいこの物語はどうなるのか。
どういうふうになるのかは、また次回。
ちなみにサブタイトルの悲憤慷慨(ひふんこうがい)というのは、
世情や自分の運命などに、憤慨し、嘆き悲しむことです。


次回をお楽しみに。

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