ウィンターズ・ボーン

2012年02月13日(月) 0時20分
Winter's Bone

ミズーリの田舎町。父母の代わりに、幼い弟と妹の面倒を見る少女の元に、父の失踪の知らせが届く・・・。

重みを背負う17歳の少女が、失踪した父を探し、そして決断のときを迎えるその旅路をたどる。
「冬の骨」という不思議なタイトルをもつ(スラングだとか)、詩的かつリアルで力強い少女の成長物語。
17歳で、まだ若さと希望に溢れて・・・青春を謳歌する年頃の少女たちが溢れる中で、これもまたひとつの少女の足跡なのである。
全編にわたり冷徹な印象さえ受けるグレートーンの映像に、臨場感を持って登場人物たちの姿に寄り添うカメラ。
冬のミズーリ、山岳地帯の刺すような冷たさと共に、少女の意志の強さ、過酷な状況を生き抜こうとする力が静かに伝わってくる。

恋や将来への不安やお洒落に悩む高校生ではなく、主人公のリーは父母に変わり必死で弟妹たちを養い、心を病んだ母を支えている。さらに父はドラックの売人で、逮捕されたのちに失踪してしまう・・・。
残された期間は1週間だけ。未成年の少女が切り抜けるには厳しいと思える状況に、リーは果敢に挑んでゆく。動かなければ、何も変わらない。
ドラッグや暴力、裏社会の掟が蔓延するコミュニティの中で、リーは父の所在を追うと同時に、自らのアイデンティティをも自分自身の心に問いかけることになる。

それは「自分探し」なんかじゃない、生きていくことに懸命な少女のつかの間の繊細な心の裏側。
実は女性監督だったこの作品の中で描かれる女性たちの強靭な、時に荒々しい母性は、リーの中にも根付いているのが垣間見える。
現状から目を逸らさず、一見タフに見えるリーのふてぶてしさ(?)と共に17歳らしい表情を共存させてみせるジェニファー・ローレンスの存在感が素晴らしく、『あの日、欲望の大地で』の時も思ったけどこの娘テンション低めに気だるそうな中に不思議な色気があるんだよなぁ。

最後まで姿を現さず、それでいて映画の核を支配する父・ジェサップが与えるミステリーとしての側面が最終的な局面まで明確な結論を提示せず、ただ家族を守り続けることに確かな意義を見出すリーの姿を静かに捉える。彼女が弟や妹に投げかけるシンプルで、でも穏やかな希望を伝える言葉が心に響く。
  • URL:http://yaplog.jp/sally-c/archive/488
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超絶マイペースになってますがこれから取り戻せる・・・かな?とりあえず映画日記追いつきたい汗
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