クワイエットルームにようこそ
2007年12月06日(木) 22時41分
松尾スズキの小説を自身が脚色して映画化。精神科病棟の通称「クワイエットルーム」にやって来た主人公の、ブラックな自分探しの物語。
いつでも世界は割れている。こちらの世界と、向こうの世界。その境界線に立って、人生を見つめなおすと、意外な自分自身が見えてくる。
いつでも世界は割れている。こちらの世界と、向こうの世界。その境界線に立って、人生を見つめなおすと、意外な自分自身が見えてくる。
松尾スズキさん、相変わらず精力的です。
この作品の原作である小説は芥川賞候補にもなったそうで、本当に多才な方なんですね。次こそ大人計画の舞台、観にいくんだから♪(←若干投げやり)
独特のブラックユーモアを随所に散りばめながらも、映画としては意外とスマートに、真っ当にまとめられた印象。そもそも、精神科病棟という、俗世間から隔離された場所へ放り込まれた主人公、という設定って、わりとオーソドックスじゃないですか?最近でいったら、やっぱり『17歳のカルテ』とか思い出しちゃうよね。
佐倉明日香って、「どっちも名前みたいな名前」って言われてたけど、これってやっぱりどっちも名字みたいな松尾さんの名前のパロディなんですか?
名前ですら上も下もはっきりしない主人公は、バツイチの女性ライター。睡眠薬の大量摂取で自殺を図ったと見なされ、目を覚ましたその場所は「クワイエットルーム」だった。リアルな世界とは無縁の真っ白な病棟、冷徹な看護婦の目が光る中、それぞれの個性を放つ患者たち。
ここに居る人間は基本、「自分は他の患者とは違う、自分は普通」と思っていて、明日香もそうなのだけれど、やがて自分の中に眠る、彼女たちと同じ自分自身の一部に気づく。むしろ、彼女たちの方が正しくて、たいていの人が気づかずに生きていく、この世の事実に気づいてしまったからこそ、この場所に閉じ込められているのではないか・・・そんな気さえしてくる。
思いもよらず、「クワイエットルーム」は明日香にとって停滞していた現在を動かし、未来を開放する場所になっていくのだ。
まるでこの世に不幸なことなどない、と笑い飛ばすかのようにエキセントリックに飛び出すユーモラスな描写。ほんとは笑いのネタにしていいのかよくわからないことも、ブラックな笑いに昇華されてしまうのです。
明日香を演じる内田有紀さんがちょっとニガテなので(原作のイメージと合っているかはわかりませんが)、イマイチ観ててもテンション上がんないんだけど(注:それはあなたの勝手)、その他のキャストが魅力的だったのでぶっちゃけそっちの方がお目当てではありました(笑)
まずはやっぱり蒼井優ちゃん♪
先日観た『オセロー』での可憐なデズデモーナには女の私でもメロメロになっちゃいましたけど、その印象が残っていたからこそゴスメイクのシニカルなミキ役は新鮮でした。でも彼女の透明感はどんな役でも失われませんねー。
そしてもったいないというか贅沢な使われ方をしてた妻夫木くん、意外とはっちゃけてて可愛かったです。映像の印象が強すぎて、彼の舞台でのお芝居ってちょっと想像つかないけど(笑)、『キル』も楽しみ♪
あとは平岩紙ちゃんの看護婦も良かった。癒し系のようで、でも実はしたたかそうで(笑)
塚本監督といい、上手い具合に配役してますよね・・・ネックは主役・・・
クドカン演じる放送作家に対して、「面白い国の住人」っていう言葉があったけれど、この世は「面白い国」と「つまらない国」に分かれているとしたら・・・大多数はつまらない国の住人なのかな。
だとしたら、クワイエットルームは誰の心にも宿る、つまらない自分の、つまらない人生の愛しさを見つける場所なのかも。どんな人生にも、人はささやかな希望と明日を求めて生きていく。
この作品の原作である小説は芥川賞候補にもなったそうで、本当に多才な方なんですね。次こそ大人計画の舞台、観にいくんだから♪(←若干投げやり)
独特のブラックユーモアを随所に散りばめながらも、映画としては意外とスマートに、真っ当にまとめられた印象。そもそも、精神科病棟という、俗世間から隔離された場所へ放り込まれた主人公、という設定って、わりとオーソドックスじゃないですか?最近でいったら、やっぱり『17歳のカルテ』とか思い出しちゃうよね。
佐倉明日香って、「どっちも名前みたいな名前」って言われてたけど、これってやっぱりどっちも名字みたいな松尾さんの名前のパロディなんですか?
名前ですら上も下もはっきりしない主人公は、バツイチの女性ライター。睡眠薬の大量摂取で自殺を図ったと見なされ、目を覚ましたその場所は「クワイエットルーム」だった。リアルな世界とは無縁の真っ白な病棟、冷徹な看護婦の目が光る中、それぞれの個性を放つ患者たち。
ここに居る人間は基本、「自分は他の患者とは違う、自分は普通」と思っていて、明日香もそうなのだけれど、やがて自分の中に眠る、彼女たちと同じ自分自身の一部に気づく。むしろ、彼女たちの方が正しくて、たいていの人が気づかずに生きていく、この世の事実に気づいてしまったからこそ、この場所に閉じ込められているのではないか・・・そんな気さえしてくる。
思いもよらず、「クワイエットルーム」は明日香にとって停滞していた現在を動かし、未来を開放する場所になっていくのだ。
まるでこの世に不幸なことなどない、と笑い飛ばすかのようにエキセントリックに飛び出すユーモラスな描写。ほんとは笑いのネタにしていいのかよくわからないことも、ブラックな笑いに昇華されてしまうのです。
明日香を演じる内田有紀さんがちょっとニガテなので(原作のイメージと合っているかはわかりませんが)、イマイチ観ててもテンション上がんないんだけど(注:それはあなたの勝手)、その他のキャストが魅力的だったのでぶっちゃけそっちの方がお目当てではありました(笑)
まずはやっぱり蒼井優ちゃん♪
先日観た『オセロー』での可憐なデズデモーナには女の私でもメロメロになっちゃいましたけど、その印象が残っていたからこそゴスメイクのシニカルなミキ役は新鮮でした。でも彼女の透明感はどんな役でも失われませんねー。
そしてもったいないというか贅沢な使われ方をしてた妻夫木くん、意外とはっちゃけてて可愛かったです。映像の印象が強すぎて、彼の舞台でのお芝居ってちょっと想像つかないけど(笑)、『キル』も楽しみ♪
あとは平岩紙ちゃんの看護婦も良かった。癒し系のようで、でも実はしたたかそうで(笑)
塚本監督といい、上手い具合に配役してますよね・・・ネックは主役・・・

クドカン演じる放送作家に対して、「面白い国の住人」っていう言葉があったけれど、この世は「面白い国」と「つまらない国」に分かれているとしたら・・・大多数はつまらない国の住人なのかな。
だとしたら、クワイエットルームは誰の心にも宿る、つまらない自分の、つまらない人生の愛しさを見つける場所なのかも。どんな人生にも、人はささやかな希望と明日を求めて生きていく。
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