クローズZERO

October 28 [Sun], 2007, 21:14
通称「カラスの学校」に集う不良高校生達の、魂のぶつかり合いを賭けた物語。人気コミックの原作をオリジナルストーリーで映画化。

群雄割拠の中で、頂点を目指す真っ直ぐで自由なカラスたち。常に前を見て動き続ける姿は、自分自身を見つけ出す青春時代の道標になるのだ。
実に単純明快なお話で、不良映画といっても体育会系のノリなのが新鮮。つまり、卑怯なことはせず正々堂々と!っていうのが根本的なベースとして流れているので、壮絶なケンカシーンの連続でも不思議とイヤな感じはしないんだよね。強い相手にいきなり挑むことはできなくて、まず地盤から・・・っていうのも、まるで選手権みたいで、バカ正直にそのルールに従っている、実は律儀な高校生たち。
随所で見られる激しいケンカのシーンも、どちらかというとスポーツの感覚に近くて、これはよく言われてることだけど、弱いものを痛めつける手段ではなく、自分の存在を示して、のし上がっていくためのもの。映像的にも、すごくスタイリッシュに撮られてます。あのドゴーン!って効果音がクセになりそうな(笑)カッコ良く見えるんだよねー。

対立構造としては鈴蘭高校制覇に最も近いと言われる芹沢軍団率いる芹沢多摩雄と、転校生で新たな勢力となる滝谷源治、それぞれに付くキャラクターたち。
なので、結構な登場人物の数なんだけど(中には原作に登場するキャラクターも)、それぞれキャラ立ちしていて群像劇としてもうまく成立してます。ま、もともと漫画が原作なのでものすごく漫画っぽいというか、突っ込みどころも満載だったりするんだけど。説明調の台詞多いし。実際、あんな高校があったら困りますー。漫画は知らないけど、きっとああいう世界観なんだろうね。

だけど、何となく脚本の細部がTVドラマっぽいのが気になったなぁ・・・。そしてこの世界の中では、正直女性キャラは必要なかったんじゃ?と思ってしまう。ある意味、女性には入り込めない世界だからね。そこが妙に浮いてるというか、変に安っぽいというか、扱いも薄いからドラマっぽくなってる最大の要因の気がしたので。黒木メイサちゃんは可愛いんだけどね。この映画のヒロインは時生(爆)でいいぢゃん・・・みたいな(←違う)。最大の見せ場である乱闘シーンで、ルカの歌のシーンが交互に流れるんだけど、あれはちょっと・・・いただけなかったな。ごめんなさい。
合コンの場面もね、笑いを取るところではあるんだろうけどちょっと浮いてるな〜と思っちゃった。ああいうんじゃなくても、独特の漫画っぽいユーモアが全編に流れているので、その辺を徹底した方が良かったかな〜と。

それぞれのキャラクターが個性的だし、本当にカッコ良く撮られているのは間違いないですね。
仲間を知らず、未完成な人間(源治)が成長していく、といったプロセスでもあるわけだけど、めちゃくちゃ強いのに可愛いところもある・・・って、小栗くんならではって感じがしたなぁ。初めは一人で、でも皆がついていく、上に立てようとする存在。やられてもやられてもゾンビのように立ち上がる男!でもオマエはあんな短い言葉でもメモらないと覚えられないのか!このバカ!しかもGPSって、英語と日本語が混じった微妙な略語なんですけど・・・。ま、その微妙さが作品の味になってるってことで。(強引なまとめ)
芹沢多摩雄は噂どおり、カッコいい男でしたねー。友情に厚くて、貧乏人で、バイクでぶつかっても平気な頑丈さ。で、山田くん上手い!いちばん面白かったのは源治に麻雀をぶっ飛ばされて心から悲しそうな顔してるところでした(爆)
この二人の対決シーンは、本当に見応えある場面になってます。演じた二人とも、魂ぶつけたんだろうな、っていうか、この撮影を経たら役柄の関係とそのまま重なっちゃうよね、と思える。
それまで降っていた雨が止んで、陽が射してきて、もうお互いの姿しか目に入らない!泥と水の滴る対決、スローモーションで、ベタなんだけど、もうかっこいいなあ〜。

ちょっと他のキャラクターにも言及しますと、高岡くん演じる伊崎はやっぱおとこまえですねー。てか、源治(=小栗くん)を担いできた腕力にもびっくりしたけど(笑)
で、個人的にウケたのは双子の三上兄弟こと伊崎兄弟の絶妙なコンビネーションでした。まさか笑いを取るパートだったとは・・・。あんなにかっこいいのにね。
そして芹沢の相棒で一人妙に育ちの良さそうな辰川時生。病気を隠す時生とそれを見抜いている芹沢・・・なんてベタ!なのにうるっときちゃうんだなぁ。多摩雄ってばホントに時生が大事なんですね!でも、この映画の中でのいちばんの突っ込みどころは、彼が手術前でも普段と同じ服装だったことなんだけど。

あとはやっぱりやべきょうすけさん演じる拳ですね。実は拳の物語といってもいいくらい。
「お前は俺にとって夢なんだよ」っていう拳の台詞にあるように、源治の存在があって、対極には拳のような存在が表裏一体であるわけで。そして世の中の大多数は拳の側だよね。悪にも徹し切れなくて、何に対しても中途半端で口ばっかりで生きてきた拳さんが、源治に夢を託す一方で自らも再生していく。初めて自分の人生に向き合うっていうね。
基本的にはコメディ・リリーフ的な存在ではあるんだけど、冴えない人生を送ってきた男の絶妙な哀愁がいい味を醸し出していました。

鈴蘭高校という、ある枠組みの中でのお話ではあるけれど、「鳥籠なんていらない」っていう生き方の模索は、誰にでも通じるものがあるんじゃないかな。

クローズZERO 初日舞台挨拶
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