以前拍手用に書いていたSSSAハルミハ 

2006年04月24日(月) 20時10分

この人が好きです、と。
世の中全ての人に伝えられたら、どんなにいいだろう。


この人はきっと誰よりも強くて、誰よりも真っ直ぐで。
そして誰よりも傷つきやすい。
自分の膝に顔を押し付けるようにして眠る榛名の髪を、廉はそっと手で梳いた。
サラサラとした柔らかな感触。くすぐったいのか、榛名の肩がそれに反応して微かに揺れた。


「は、榛名さん、俺、榛名さんのことがすごく好きです。」
「・・・知ってる。」


腰に回されていた腕に、ぎゅっとさらに力が籠められる。
何があったのかは知らない。
傲慢だと言われがちな榛名のことだから、ひょっとしたらチームメイトや監督と喧嘩をしたのかもしれない。


「榛名さん?」


子供みたいに抱きついてくる榛名が愛おしくて、廉はその頬に小さなキスを贈る。
元気出して、という言葉の変わりに。


以前に拍手用に書いてたSSS@タジミハ 

2006年04月24日(月) 20時08分
夕暮れの教室で隣り合って座る。
響く音は、プリントに走らせるシャープの音と二人分の呼吸。


「三橋、」


田島が名前を呼んだ。
でも、三橋は答えない。
いつもと違うその声音に、胸がチクリと痛みを訴える。
名前を呼ばれるたびに期待して、けれど名前を呼ばれるたびに不安になる。
二人分の呼吸。
二人だけの空間。
友情と恋愛の境界線の狭間で、進むことも引くこともできないギリギリのラインに二人は立っていた。
お互いの感情に気がつきながら、それでもどちらとも踏み出すことなく曖昧に笑いあってきたけれど。


「三橋、こっち向いてよ」


顔を上げるとにこりと笑みを浮かべた田島の姿。
好きだ、と唇が言葉を紡ぐ。
三橋の答えは、落とされたキスに掻き消された。
P R
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