小説*神々のおもちゃ箱*第10話 

January 09 [Tue], 2007, 13:53
静かな夜の晩にザクザクという
木を切り裂く音が響き渡った。
まるで憎いなにに思いのたけをぶつけているようだった。
「この・・・・・・が・・・」
由美子は途切れ途切れに口にしてしまった。
「この・・・性悪双子がぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
由美子は自分を差し置いて先にいき、
消息フメイになっている双子にカナリの怒りがなった。
「あああああああああああっ!」
ただただナイフで木を切りつけていく。

その時、周りが明るくなった気がした。
気がしたのではない。明るくなったのだ。
白い光が由美子の目の前にまた姿を現した。
白い光の中に、1つの影が浮かび上がった。
「・・・壺。壺だ!」
由美子はビックリしながらも、自分の目で確認することができた。
前に見た謎めいた壺。
こげ茶の表面に、赤、黄、青の帯のような模様に白い点が少しずつ付いている、
不思議な壺。確認したかと思うと壺は入り口をコチラに向け、
ゴゴゴゴとスゴイ音をさせながら風を吸い込んでゆく。
しかし、吸い込んでいるのは風だけではなかった。
どうじに由美子の記憶も吸い取ろうとしていたのだ。
由美子はキィンと頭に激痛がはしる。
「あぁぁ・・・イタイ・・・アタマが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わ、れる・・・・。」
「「由美子!!!」」
「!?」
由美子は痛みに耐えながらチラリと声のするほうを見た。
そこには、忌々しい双子の姿があった。
「・・・・・こ・・こない・・・で・・・。」
「何言ってるの?!」
「助けに来たのよ!!」
「?」
「?じゃないでしょ!」
「自分にもどって!」
「過去を消そうとしないで!」
「過去があるから未来があるのよ?!」
「過去が・・・・・・未来・・・・・・・」
由美子にキィィンとさっきよりも強い痛みがはしる。
「「その壺はわたし達が作ったつ壺よ!」」
「美香と・・・梨花・・・が?」
「「そう!」」
2人は由美子の過去をしったいた。
遠い過去。由美子は自分の過去を消そうとしていた。
自分のために・・・・・。

小説*神々のおもちゃ箱*第9話 

December 07 [Thu], 2006, 21:42
その足跡は森の奥へ奥へと続いていた。
(いったいどこまで続くんだろう。)
そんな事を考えながらもダッシュで駆け抜けていく。

森の中は小さく細い獣道が続き、泥のような道。
そこについた足跡をたどっていく。
足跡は行けども行けども終わることはないように続く。
由美子の靴はドロドロになり、元は白色の靴とは
思えないような状態だ。
気がつくと由美子のアチコチに墓のようなものが
錆び付いたまま残されている。
ゾッとしながらも駆けていく。
そんなこと、今はどうでもいいのだ。

・・・由美子は自分の目を疑った。
白い光がフワリと浮いている。
足をとめ、体がブルブルと震えてきた。
はがカチカチとなり、足は動かない。
無理もない。今は午後9:00を回っているのだ。
時間も時間なだけに、いっそう恐ろしく見える。
その光が由美子の目の前にくると、
その中にちいさな、思いがけない光景がみえた。
「お・・・・・・・お店・・・かなぁ・・?」
あのお店。パステルカラーの可愛いお店。
目を丸くしてボッーーーーっとしていると
白い光がゆっくり動きだした。
まるで由美子を呼んでいるかのように・・・。
由美子はハッと呼んでいることにきがつくと
あわてて光の後を追った。
「また、木のかたまりだ・・・」
しかし、今までと姿がちがう。
まるで木と、木が力をあわせてひとつの物を
守ろうかとしているようだ。
光は静かにその中へきえた・・・。

由美子の足元にポトンと何かが落ちた。
「・・・ナイフ?」
由美子は何かを感じ取った。
「この丸い物体を・・・切り開く?」
ナイフを手にとってそう思った。
由美子は一本ずつ木の枝をはがしていった。

小説*神々のおもちゃ箱*第8話 

October 30 [Mon], 2006, 15:40
「いない・・・二つ結びの女の子が・・・いない!」
家中のアルバムを探し回ったが
やはりいない。
(まさか・・・あの2人嘘を・・・?)
私はいやな予感がした。
森へ・・・森へ・・・
そのことだけを心にいれて
また全力ダッシュした。

そのころ森にいる、あの2人は
「今頃あの子どうしてるかな?姉さん?」
「私のデタラメ、聞いたのからな?
 さぁ、おしゃべりはここまで。森へ入るよ。」
「OK!」
こんな会話、由美子が聞いていたらたいへん
怒ったでしょう。この2人が由美子の記憶を
奪おうとしているなんて知っていたら・・・。
今は夜9:00。
由美子は街灯が照らす、薄暗い道路を走っていた。
それから5分後。由美子は森の前についた。
息切れをしながらふと下を向く。
「?」
たくさんの同じくらいの足跡のあと。
由美子は自分の足と比べてみる。
由美子の、足とは少し小さいくらいだ。
(このくらいって・・・双子・・・?)
その足跡は森の奥までつつ゛いている。
(あの2人はいったいなにを?)
前から気になっていた人物だったので
足跡をたどって、暗い森の中へはいっていった。

小説*神々のおもちゃ箱*第7話 

October 22 [Sun], 2006, 14:11
「あははは、流石姉さん。」
「ふふふふ、流石でしょ?」
「それにしれも・・・。」
「あの子・・・本気?」
「じゃあ、私達は、」
「先に行ってましょ。」
森の前のこの会話はもう、
由美子には聞こえていなかった・・・
由美子は家に全力ダッシュで走っていた。
(もうちょっとで・・・家・・・。)
赤と黄色と紫でできたレンガの道を
思いっきり走っていく。
耳にはゼェゼェという息と
ゴォォォォという、通り過ぎる風の音しか聞こえない。
由美子が家に着くと親はいなかった。
夜食を買いに近くのスーパーまでいったらしい。
まだ、8:30。
こういったことはよくある事だった。
由美子は2階のアルバムの入った棚のドアを開ける。
青の帯に白い熊が書かれているアルバム。
中を見ると幼稚園、小学校〜運動会〜など、
紙にかかれ分けられている。
(幼稚園は・・・ココだ!)
探したけれど・・・二つ結びの私はいなかった。
「どうして・・・」
私にいやな予感がはしった。

小説*神々のおもちゃ箱*第6話  

October 09 [Mon], 2006, 18:37
「あははは、私たちの情報よ?」
「ふふふふ、間違いはないのよ!」
「じゃあ・・・私がココへ来るのも・・・情報で?」
「もちろんよ!」
「ココへ来た理由も知ってるわ!」
「へ、へえ!すごいのね!じゃあ、当ててみてよ!」
(ココで当てたら・・・私はどうしたら・・・)
「かわいいお店の、」
「不思議な壺。・・・の謎。でしょ?」
「!!」
「あらら、ビンゴ?」
「ふふふ、あたり?」
(どうしよう・・・どうしよう・・・言うときっと
クラス中の大うわさ!嘘つき扱いで家に来て、
壺・・・割られちゃうな・・・・この2人に・・・。)
私はギロリと2人を睨む。
「そんな目で睨まないでよ。」
「怖いじゃない。あはは。」
「二つ結びの女の子に、」
「たすけてもらえば?!」
(・・・・・?二つ結び?この2人・・・しってるの?!)
「・・・・知ってるの?あの女の子のこと・・・。」
体が振るえながら2人に聞いてみる。
「あら、貴方・・・知らなかったの?」
「じゃあ教えてあげる。あの子は・・・」
「「貴方自身よ!!!」」
「えっ・・・」
思わず言葉につまる。
突然私と言われてもこうなるのが誰でも当たり前だ。
「貴方・・・なにか心あたりはないの?」
「貴方の知ってる小さな時・・・そうね、
手がかりは二つに結んでた時のことね。」
私は眉をギュっとする。
(二つ結びは・・・)
-----------幼稚園だよ。
(幼稚園・・・。)
ハっとする。
「そうよ!幼稚園の時だわ!!」
「女の子の顔は覚えてる?」
「覚えてるわ。」
「おうち帰って、アルバム見てみなさいよ。」
「写真があるんじゃない?」
「わかったわ!ありがとう!」

小説*神々のおもちゃ箱*第5話  

October 06 [Fri], 2006, 12:12
私はガタガタ体が震えてきた。
(もう・・・いや・・・怖いよ・・・私が何をしたって言うの!?)
怖い・・・怖い・・・その感情だけがこみ上げてくる。
また、のどにあつい何かが襲ってくる。
その時
「一人で・・・悩まないで・・・」
「!!」
私は唖然とした。
窓から小さな声が聞こえる。
(一人で・・・・・悩まないで・・・)
私は心でつぶやくと涙がポロポロ落ちる。
「うっ・・・うっ・・」
「泣かないで。」
「泣きたいよ・・・」
「大丈夫・・・。」
「でも・・・貴方は誰?・・」
私は涙を目に浮かべながらそっちを見る。
そこには・・・
(二つ結び・・・?)
あの女の子が立っていた。
ニコリと微笑むと
「学校へ行ってごらん。」
「がっ・・・こう?」
「うん。学校。貴方の学校!」
(私の・・・学校・・・。)
私はあつひとつの場所が頭に浮かんだ。
なんでも、学校の裏の大きな森の中に突然現れるという。
(学校の・・・裏の・・・大きな森!!)
「森だ!森へ行こう!!」
女の子は小さく笑うと、消えていった。
(ありがとう・・・ありがとう・・・)
ハンカチで目の涙を拭くと、
急いで学校へ向かった・・・・・・・・
(着いた・・・・・・・)
ここが・・・私の学校・・・・
森の前で覚悟を決め、歩こうとすると
「あっはははははははは!私たちに嘘つけると思ったの?」
「きゃはははははははは!私たちに勝てると思ってたの?」
「あ・・・貴方たち・・・どうして・・・・・・・・・・・・」

小説*神々のおもちゃ箱*第4話  

September 28 [Thu], 2006, 16:35
学校が終わった後、もうスピードで
家に帰った。朝家を出てきたとり、
壺は静かに机の上に・・・ない!!
「たいへん!壺がないと謎のままで終わっちゃう!!」
私は部屋のいたるところを探して回った。
「お母さん!変な壺しらない?!」
「あら〜、それなら朝ごみに・・・」
私は絶望した。
もう、壺は戻ってこない。
階段を静かに上る。
私はとぼとぼ部屋に入ると目を見開いた。
(壺が・・・・・・・・・・・ある。)
「壺だ!!!!つぼだぁぁぁぁぁぁ!!!!」
私は壺を持ち上げた。
ズッシリとした重み。
謎めいた不陰気・・・。
「よかった・・・よかった・・・」
目の前が暗くなっていく。
-------------また・・・ここだ・・・。
-------------見た事のある風景。
(!あの、女の子だ!!)
二つ結びの女の子。
(また・・・何かいってる・・・)
口を動かしている。
「・・・・・う。」
「え?」
「・・・こう。」
「何?もう一度・・・・。」
パアアアアアン!!!!
--------!!!!
「っ・・・ここは・・・」
いつもと・・・一緒だ。
女の子に聞こうとすると目が覚める・・・。
「もう・・・いや・・・。」

小説*神々のおもちゃ箱*第3話 クラスメート 

September 20 [Wed], 2006, 21:08
「由美子〜〜〜〜!」
「聞いたわよ〜〜!」
「なっ、なにを?」
朝一番に声をかけられた。
「あの・・・何を聞いたの?」
「お店いったんでしょ?」
「知ってるんだから。」
双子の、美香と梨花。
二人で交互に言ってるながらも、
ちゃんと文になっているのがすばらしい。
恐るべし、双子パワー。
(まて、ここで話したら壺やらなんやら
 めんどくさくなってくるぞ・・・。黙っていよう。)
「お、お店?・・・なんの?」
「あれれれれ?」
「ごまかしてもだめだよぉ〜〜??」
「だって、あるはずないじゃない。最初から私、信じてなかったもん。」
「おやおやおやおや?情報が違うじゃない?美香?」
「あららららららららら?情報がちがうわね?梨花?」
「このことは、アンタの情報でしょ?美香!!」
「このことは、アンタが信じたんでしょ?梨花!!」
「・・・・・・・。」
今のうちに逃げてしまおう。
「おはよう。」
ガラガラとドアをあけると早速女子の
話し声が聞こえてくる。
相変わらず小さなお店の話のようだ。
「そろそろ、出てきてくれないかな〜、お店。」
「1度でいいから、いってみた〜〜〜〜〜〜い!!」
「由美子、アンタもそうでしょ?」
女子たちの視線が私に注目される。
まがまがしい殺気のような鋭い視線。
いつもはもっと、ニコニコしている亜理紗ですら
ギラギラと光っている。
「う、うん、そうだね。いきたいね。」
苦笑いをしながらでもそう答えておく。
でないと殺されてしまいそうだ。
「うんうん、そうだよ由美子。」
「あ、うん。」
「当然の答えをありがとう!由美子!!」
(言わせたのは誰だと思ってるんだ。
 ・・・あぁ、早く学校が終わるといいんだが・・・。)
「席につけ〜〜〜、勉強始めるぞ〜〜」
「あ、はい。」
(とりあえず、じっくりまとう・・)
とりあえず、勉強をがんばってみる。
頭には壺のことでいっぱいで、あまり集中できなかった。

小説*神々のおもちゃ箱*第2話 夢の中 

September 18 [Mon], 2006, 18:51
私は、ベットの中で考えていた。
(あの映像は、絶対みたことある。
 たとえずっと昔でも、みたことある・・・)
私は机の上の壺を見た。
こげ茶の表面に、赤、黄、青の帯のような
模様に白い点が少しずつ付いている。
中を覗いても今は映らない。
まぶたが重くなってくる。
枕を抱えながら、夢の中へおちていく。
-----------あれ?
-----------ここは・・・
私の前には、二つ結びの女の子が
涙目でこちらをみつめている。
(・・・!!)
どこかでみたことのある顔・・・。
かすかに口を動かしている。
「何を・・・!」
聞こうとしたとたん地面がゆがみ、
崩れ去っていく。
「待って・・・あなたは・・・」
崩れながらも聞こうとしたがもう夢は
終わっていた。
カーテンからは暖かな日がさしこみ
なにもなかったかのように
部屋はしんとしている。
壺も元の位置で静かにある。
「・・・いったい・・・あれは・・・!
 ヤバイ!もう、7:10!
 学校いってきま〜す!」
(・・・学校から帰ってきたらもう一度
 考え直さないと・・・・・・)
その事で頭はいっぱいだった。

小説*神々のおもちゃ箱*第1話 小さなお店  

September 17 [Sun], 2006, 9:12
ここは、小さな町の小学校。「東小学校」
あずまって呼ぶに人もいるが正式には、ひがし。
私はここの小学6年、大塚由美子。
今、私の学級ではあるウワサがたっている。
それは、「小さなお店」。
なんでも、学校の裏の大きな森の中に
突然現れるという。今中学にいる
人が小6の時見たという。
そこには、この世のものでは
ないかと思えるほどかわいい小物が
棚いっぱいにあるそうだ。
しかし、次の日いくと跡形もなく消えているらしい。
私も学校の裏の森のすぐ横の道を通って帰るが
そんな店、5年間1度も見たこともないし聞いたこともいなかった。
このクラスの女子はまだ1人ま見たことがない。
(そんな店あるわけないじゃない。)
そんなことを考えて下校していると、
私は目を丸くして驚いた。
(そんなこと・・・ない。あるわけ・・・ない。)
今、私の前には「小さなお店」がたっている。
パステルイエローの壁にパステルピンクの屋根。
外見からでも「かわいい」という印象を焼き付ける。
私はおそるおそる中へ足を進める。
カランカランというドアの音が心地よいハーブの
香りと私の元に届く。
心の中のグチャグチャが解けていくかのようだ。
私はハッとして店を見渡した。
いたるところに棚があり、棚の隅からすみまで
女の子のキュンとくるようなぬいぐるみ、カップなど
たくさんの品物がズラリと並んでいる。
その中でもひときわ目に付く壺があった。
それは、「かわいい」というよりも「謎めいた」と
いう感じだった。私は手にとって中をのぞく。
-----------どこかで・・・みたことがある。
-----------私の知ってる、どこか。
気がつくと、自分の部屋にいた。
ぼーーーーっとしていてよくわからない。
(それに、なぜ私はこれを手にしているの?)
私は壺を抱きかかえている。
「由美子ー、ご飯よー」
お母さんの声がする。
(ひとまず、ご飯を食べよう。それから、ゆっくり考えよう。)
「は〜〜〜〜〜〜い」
よく考えると、お腹も空いているのだ。
そして、したへ急いだ。