第三話 "富豪マーシャ" 

2005年05月28日(土) 5時29分
 春の陽射しに目を細め、露店で欠伸をしながら暇そうにしていた少女は常連客の来店に慌てて襟を正し、陽気に常連客に話しかけた。

『いらっしゃい♪学校どうだった?』

『学校?何かやってる事が低レベルでさぁ…。午前の講義はずーっと寝てたよ(;´Д`)』

面倒臭そうに答えた成年の名はジート。中級闘士院の龍騎士学科の2年生である。

『午後の実戦授業は面白いから真面目にやってるけどね(*゚∀゚)b』

『ふ〜ん。私、闘士院に行ったことないから分からないやぁ。』

露店で眠そうにしていたこの少女の名はマーシャ。中級魔術院の回復補佐科に通う4年生である。天性の才能を持ちながら、その才能を商売に注ぎ込んでしまった子で、安い商品を見つけてはレストアし直して商品価値を上げ、自分のお店で売る事が今の彼女の生き甲斐であった。当然、常連客であるジートもその才能に長けており、安い品を見つけてはマーシャに持ってきたり自分で捌いたりしていた。

『マーシャ。』

唐突にジートは真面目くさった顔で話し始めた。

『ん?』

『学校行かないの?』

心配そうな目で見つめるジートと目を合わせることが出来ずに下を向き指遊びをしながらマーシャは呟いた。

『うーん…。行ってもいいんだけど、楽しくないんだよね…最近、複合戦闘実習がなくなって、単独戦闘実習になったから…』

『そっかー…。確かに僧侶は複合戦闘が得意だし、そっちの方が楽しいもんな…。』

手をモジモジさせながら俯いているマーシャは少し寂しそうにも見えた。

『うん…。ジートが4年になれば一緒に複合戦闘が出来るのにね…。』

一瞬の間の後にジートは照れ笑いを浮かべながら一息つくと話し始めた。

『おれ、頑張るよ。すぐ飛び級出来そうだし。4年になったら一緒にエルナスでも行こうよ!!』

『うん。分かった(*´∀`)』

マーシャが元気を取り戻した事を見届け、ジートはフリーマーケットを見回る旨を彼女に告げ、良い商品が無いかを物色し始めた。

第二話 "平穏な日々" 

2005年05月27日(金) 6時27分
小鳥の囀りで心地よく目を覚ましたエフィルは、いそいそとフリーマーケットに足を運んだ。売上げが気になるからである。

『少ししか売れてないなぁ…あいつの店覘いてみよ。……うわ…書が売れてるし…』

筆舌に難い口惜しさを必死に抑えつつ家に戻り、学校へ行く準備をし始めた。そこに既に制服に身を包んだカーリィが小走りで駆け込んで来た。

『書が売れてさ!!やっと新しい武器を買うことが出来るかも!!』

『ふーん。』

準備をしながら、愛想の無い声で答えた。

『何だよ!!お前もママシュ狩ればいいじゃないか!!』

『何処の時空も人が一杯だし、それにオレは珍しいラーメンしか出た事ないし…。赤牛倒せば何時かは良い物出るだろうしさ。』

『そう言って、毎日瀕死で戻って来るのは何処の何方?』

エフィルは無言で準備を終えると、足早に家を出た。

『おぃ。怒る事ないじゃん。途中まで一緒なんだから話しながら行こうぜ?』

無言のまま歩くエフィル。その後を小走りでカーリィは付いて行く。

彼等はまだ見習いの段階であるために学校に通っている。カーリィはエリニアにある中級魔術院の回復補佐学科4年生。エフィルはカニングにある中級忍術院の暗殺学科3年生である。一人前の職に就くまでは上級院、皇級院と過程があり、まだ彼等は半人前以下と言ったところであろうか?
途中まで一緒に通学する彼等は幼馴染でもあり、良きライバルでもあった。カーリィは真面目に学校に通う傍ら、エフィルは忍術院に顔を出したかと思うと、闘士院に顔を出してみたり、魔術院の火炎学科、氷雷学科等、色々と顔を出してはすぐ飽きるといった性格の持ち主でもあった。

第一話 "狩り" 

2005年05月26日(木) 5時43分
目的地に着くと、カーリィは獲物を静かに待ち続けていた。

『お?まだ敵出てきてねーの(*゚・゚)?』

『しぃー!!馬鹿!!五月蝿いよ!!(゚Д゚#)』

カーリィが狙っている獲物はすぐには姿を現さない。スポアと言う茸が100年の月日を経て成長してママシュという魔物へと成長し、100年の月日がママシュを用心深い性格に変えたのである。
 中々姿を見せないママシュからは珍しい書物や、2000万メルにもなる幻の手裏剣等、高価な物を得ることが出来る。当然、カーリィもそれ目当てで来ている訳だが…

『来た!!ママシュだ!!(゚Д゚ )』

興奮した声で叫ぶと、カーリィは自分の武器を握り直し、ママシュに近付いて行った。

『ねー。オレにも狩らせろよぉ!!ヽ(`Д´)ノ』

そうエフィルが言うと

『じゃあ、別の時空に行けよ!!俺は忙しいんだ!!(゚Д゚#)』

と吐き棄てるように叫んだ!!

『ほら!!お前がでかい声出すからママシュに気付かれたじゃないか!!(゚Д゚#)』

『オレのせいかよ〜!!。・゚・(ノ∀`)・゚・。』

『…』

最早カーリィは狩りに集中し、返事の言葉は返ってこなかった。

『(まぁ、僧侶だし死なないだろう。)んじゃ、先に帰っとくわ!!』

無言でカーリィが右手を挙げるのを確認すると、飛行書を使い自宅へと帰りついた。
 彼達の自宅はヘネシスの一番の繁華街であるフリーマーケットの近くにあり、日々喧騒の音が絶えない所にあった。

エフィルは自宅に帰りつくと、いつもの如くその日の収穫を袋から出し、フリーマーケットで売れそうなものとそうで無い物の選別に取り掛かった。

彼は現在、中級院忍術院の3年生、カーリィとはすでに学年で1年離れていた。それもそのはず。毎回無茶な闘いを挑んでは返り討ちにあい、修練度を増やしては減らす、これを繰り返していては着々と修練度を積んでいるカーリィに差を付けられて当然だった。

序章 "エフィルとカーリィ" 

2005年05月25日(水) 5時19分
彼は闇の中を懸命にもがき続けていた。

いつ終えるとも知れない闇の中を…









カーリィ『おい!!おい!!大丈夫か!?』

エフィル『…』

カーリィ『しっかりしろよ!!また無茶しやがって!!』

エフィル『ん…。ん?ここ何処だ?』

カーリィ『馬鹿!!お前、自分がした事も覚えてねぇのかよ!!』

エフィル『…何したっけ?』

カーリィ『馬鹿野郎!!そのまま死んどけ!!』

そう言葉を荒げるとカーリィは元来た道を戻り始めた。カーリィと名乗る青年は身長は高い割りに華奢な身体つきをしている、何処にでもいるような青年であった。その端正な顔立ちからは想像も出来ない程、彼は修羅場を潜り抜け、歴戦とも呼べる僧侶にすでに成長しつつあった。

エフィル『…何だよ…あいつ…』

一見、恐そうな顔立ちのこの青年の名はエフィル。カーリィとは10歳も離れた成年である。いつも無茶な事をしては、カーリィに怒鳴られる…そんな日常の繰り返しを楽しんでるようにも見受けられた。
 実際、この日もエフィルは自分が及びもしない獣の巣窟に入り、腕試しをしていたところ、ものの見事に返り討ちに遭い、意識を失ったまま洞窟の奥に倒れていたのである。

エフィル『いててて…。まだ敵わなかったか…。早く強くなりてぇな。』

そうぼやくと彼は町へと飛び、カーリィの自宅に向かった。

コンコン…

エフィル『あれ?留守かな?この時間は大抵いるはずなんだけど…。あ!!もしかしたら…あいつ、狩りにでも行ったのもな…。えーっと、水晶玉は何処にあったっけ…あ、あったあった。』

水晶玉に彼は語りかけた。

/探す カーリィ

'カーリィ'様は'民家'にいます。

『やっぱり…。あいつ、ママシュに返り討ちにされてなきゃいいけど…』

そう呟くと、彼は民家へと歩き始めた…。

この小説の背景 

2005年05月24日(火) 16時42分
この小説に実際する人物は実在しません。

また、この作品はMaple Storyを元にした物ではありますが、設定等は私独自の物で、実際のMaple Storyとは異なる所もあります。

以上の事を踏まえてお読み下さい。

また、更新は不定期ですので御了承願います。

注釈 

2005年05月24日(火) 5時26分
修練度:100貯まるとLvが1上がると思って下さい。

初級院 2年制:まぁ、一次職って思ってもらって結構です(;´∀`A``
中級院 4年制:二次職って事ですな(;´∀`A``
上級院 5年制:三次職です。
皇級院     :四次職です。物語では暫く出てこないでしょう(´-ω-`)

とまぁ、難しく書いてありますが、

初級院1年=Lv10〜19
初級院2年=Lv20〜29
中級院1年=Lv30〜39
上級院1年=Lv70〜79

ってな具合で考えて貰えれば幸いです(;´∀`A``
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