『妊娠カレンダー』読みました
2008.03.06 [Thu] 15:44

短編を3編収録。 それぞれに共通するのは、白黒の無声映画のような静かな雰囲気。 木造の個人病院。さびれた学生寮。雨の小学校。 すべてが淡々とひっそりしているのは、「個人的」な話だからだと思う。誰の心の中にもある、正体のわからない奇妙な感情。どんなに親しい人にだって、話すことはない、漠然としたまとまりのないもの。「個人的」なゆえ、うっすらと狂気を帯びているようなもの。 それを、言葉に(小説に)変換したとき、個人的だったものは普遍性を持ち、共感を誘い、感興を呼ぶのだろう。 そういう風に深読みしなかったら、またはそんな心のわだかまりを意識しない人には、きっと「なんか暗い、ヘンな話」かもしれない。 (私はどっちかっつーと、そっちです。だから星三つ)