第11話:永遠の命なんていらない!(その14)

October 26 [Sun], 2014, 0:49
「う〜む・・・
見たところ、葵くんの
今一番気になってることは、
『恋愛』と『将来』のことみたいやけど?」

そう言われ、葵は、
「えっ!?」
と驚く。

ひまわりに聞かれていると思った葵は、
急に恥ずかしくなって
「いや、ぼくは、そんな、恋なんてー」
と必死に隠そうとするが、
「じゃあ、占わんでもいいの?」
と先生に言われ、
「い、いや!占ってほしいです!」
と素直な気持ちが出てしまった。

ひまわりに聞かれた方が、
自分の想いをアピールすることができるかもしれない、
と思ったからだ。

『ぼくの恋の話を聞いて、
ひまわりちゃんが少しでもぼくの気持ちに気付いてくれたら・・』

そんな淡い気持ちを持っていた葵だったが、、
ひまわりは全く別のことに関心を奪われていた。

「先生・・・占う前に、
相手がどんな悩みを持っているのか、当てました・・・」

ひまわりのつぶやきに太陽は、
「は?」
と驚いたような声を出した。

「あんなの適当に言っても
当たるんじゃないのか?
占いの目的ってほとんどが、
『恋愛』や「将来』のことを聞きたい人が
多いわけだし」
と、太陽は持論を言う。

第11話:永遠の命なんていらない!(その13)

October 19 [Sun], 2014, 0:33
「それより、さっき
『占い』が得意って言ってましたけど・・・」

蛍が興味津々な顔で先生に聞いてみる。

隣でその様子を見ていた太陽は、
『いかにも、深谷が好きそうな分野だな・・』
と心の中で思った。

蛍に聞かれ、サン先生は、
「そーそ、そうなんや♪
占いが得意なんやで」
と言いながら、ポケットをガサゴソして
何かを取り出した。

「オーソドックスやけど、
タロットカード占いが一番得意やねん♪」

机の上に、
使い慣らしたタロットカードを
バーッと並べる。

ひまわりは、自分と同じく
タロット占いを得意とするサン先生を
思わず同業者の目で見てしまった。

『タロットが得意なんだ・・・』

サン先生はニッコリ笑うと、
「せっかくやし、
みんなのこと占いまっせ!」
と言ったので、
蛍と葵は、
「わーっ!面白そう!」
と食いついた。

太陽が、
「おい!会議中!」
と止めようとしたが、
サン先生による即興の占いコーナーが
始まってしまったため、
もうどうすることもできない。

「じゃ、まずは君からやな」

一番目に葵が選ばれた。

第11話:永遠の命なんていらない!(その12)

October 11 [Sat], 2014, 0:37
しかし、これで負けるような太陽ではない。

「そうですね・・・。
確かに、ぼくにはまだ大人の魅力はないですね・・・」

あっさり負けを認めたかのような
太陽だったが、すかさず続けて、
「だって、ぼく、
サン先生ほど老けてないですから」
とさわやかな笑顔でさらっと返した。

「!?」

急に毒づいてきた優等生に、
サン先生も思わずびっくりする。

「なんやて!?
『永遠の20歳』に向かって、なんてこと言うんや!」

「『永遠の20歳』って本当は何歳だよ!
30歳過ぎてんじゃねーのか!?」

優等生キャラをすっかり忘れて
先生に向かってため口で毒づく太陽を
ハラハラしながら見ているひまわりと葵。

「桐島くん!本性が出きってます!」
と小声で注意してみたものの、
全く太陽には聞こえていないようだ。

太陽に年齢のことをつっこまれた先生は、
イラッとしたのか、
「30歳じゃありまへん!250−・・・」
と反論しようとしたが、
思わず口を閉じてしまった。

「250?」

その言葉を聞いていた
ひまわりと葵は思わず首をかしげてしまう。

そんな二人の反応にサン先生も
ハッと我に返ったようで、
「その・・あれや!
25歳って言いたかったんやけど、
まだ日本語全部はマスターしてへんから
思わず250歳なんて言うてしもうたんや」
とあわてて訂正した。

「あ、そうなんですね」

ひまわりと葵もそれで納得したようだ。

第11話:永遠の命なんていらない!(その11)

October 04 [Sat], 2014, 0:34
サン先生はにっこり笑い、
「女の子たちが言ってましたで。
この学校には、桐島くんというイケメンがいるって」
と言ってきたので、
太陽も、
「それで自分を知っていたのか」と納得する。

「成績優秀、まじめな優等生、
おまけにイケメンで学校一の人気者やって」

サン先生に褒められ、
「いやー、別にそんなことないですよ」
と否定はするものの
鼻が高くなっている太陽。

が、先生がポツリとつぶやいた。

「でも、おれのほうが上やけどな」

「え?」

先生の「おれの方が上」発言に
思わずびっくりして目を丸くする太陽。

そんなことおかまいなしに、
サン先生は、髪をかき上げながら、
「ま、まだ太陽くんには
『大人の魅力』ちゅうもんが、足りんのやろーな」
と言って、ガハハハと笑う。

まだあっけにとられて
ポカーンとしている太陽を見て、
蛍が思わず「プッ!」と笑ってしまった。

「た・・・確かに、
桐島には、まだ大人の魅力はないかも・・・」

ひまわりと葵も
笑いをこらえるのに必死だ。

太陽が誰かに言い負かされている光景は
あまり見ないので、
3人はおかしくてしょうがないのだ。

そんな3人を見て、
太陽はさらにイラッとした。

第11話:永遠の命なんていらない!(その10)

September 28 [Sun], 2014, 0:52
サン先生は、3人の驚きなど全く気にしてないようで、
話を続ける。

「まだ全く校舎の中が分からんくて、
迷っていたら、
この子が連れてきてくれたんや」

そう言って、指さした先を見ると
そこには葵が立っていた。

「葵!?」
「あ、遅れてすいません・・・」

サン先生の後ろから
ひょこっと葵が顔を出した。

3人の様子を見ていた葵は、
タイミングの悪いときに
先生を連れてきてしまったのかと思い、
ちょっと不安になってしまった。

が、3人が何をそんなに
あわてていたのかは分からない。

太陽はひまわりにコソッと話しかける。

「ひまわり、こいつが例のイケメン外国人講師なのか?」
「あ、ハイ!そうです。
サン・ジェロ先生です」
「サン?」

太陽は外国人講師の名前が「サン」ということに、
不思議な感じを覚えた。

というのも、
ひまわりの魔法の呪文にも「サン」という言葉があるし、
太陽自身の名前も英語に直せば「SUN(サン)」である。

奇妙な一致なのか、それともたまたまの偶然なのか、
どちらかは分からないが、
「サン」という言葉に
まるで自分たちが引き寄せられているような気がしてしまった。

そんなことを考えていると、
サン先生がクルッとこちらに振り返り、
「あ!もしかして君が桐島くんでっか?」
と、変な関西弁で聞いてきた。

「え・・?なんでぼくの名前を・・・・」

サン先生とは初対面なのに、
自分の名前を知っているとは驚きだ。

第11話:永遠の命なんていらない!(その9)

September 21 [Sun], 2014, 0:44
「それより桐島、
今日は何の用で呼び出したわけ?」

蛍に言われて、
太陽は本来の用事をハッと思い出す。

「ああ、それなんだけど、
また新しい依頼が一件入ってきたんだ」

そう言って、太陽は依頼の手紙を取り出し
机の上に置いた。

ひまわりがその手紙をのぞきこみながら、
「今回は何の依頼なんですか?」
と聞くと、
太陽は腕組みして、
「う〜ん・・
それが『占い』に関してなんだよな・・」
と言う。

「占い?」

ひまわりの専門分野である。

「そう、占いなんだけど・・・」
と、太陽が言いかけた時、
「占いやったら、おれも得意やで♪」
という声がした。

バッと3人がその声がした方に振り向くと、
そこには例の外国人講師がいるではないか。

「わーっ!?」

突然の部外者の乱入で、
ひまわり達は驚きのあまり
廊下にも響くぐらいの大きな声を出してしまった。

「なっ、なんで先生が!?」
「なんでって、資料室に用があったんや」

あわてる3人に対して、
涼しい顔してニッコリほほ笑むサン先生。

そんなサン先生に対して、
ひまわりは何か不思議なものを感じていた。

『全く何の気配もなく、
資料室の中に入ってきてたなんて・・・』

最近は少し魔法が使えるようになったせいか、
人の気配などに敏感に反応するようになっていたのに、
サン先生の気配だけは読めなかったのだ。

第11話:永遠の命なんていらない!(その8)

September 13 [Sat], 2014, 0:43
突然、学校に現れた
金髪のイケメン外国人講師に
女子たちは大いに沸き立っている。

「サン先生って、超かっこよくない!?」
「あ!私も思った!
身長高いし、金髪に青い目で
まるでどこかの国の王子様みたいよね〜!」
「ただ、なんで関西弁なのかは分からないけど・・・」

あの王子様のような容姿から、
変な発音の関西弁が繰り出されているため、
そのギャップに皆、違和感を感じているようだ・・・。

でも、そんなことおかまいなく、
女子はギャーギャー騒いでいる。

「サン先生と太陽で、人気を分けそうよね!」

どうやら女子たちは、
学校一の人気者の太陽と、
金髪王子のサン先生とで、
ファンが分かれるのではないかと
見ているようだ。

その騒ぎは
もちろん太陽の耳にも入ってきた。

「なんか、
イケメンの講師が来たんだって?」

放課後、
資料室で会議に集まっていた
ひまわりと蛍に向かって
機嫌が悪そうに太陽が言った。

「なに?
女子からの人気が2位になったのが
不満なわけ?」
と、蛍に言われ、
「ちがーう!!不満じゃないし、
2位にもなってねーよ!」
と、太陽は怒った。

「なんか、女子がうるせーんだよ!
『なんとか先生と一緒に並んでみて♪写メ撮るから♪』
とか言われて、迷惑なんだ!」

「ふーん、良い被写体になってるわけね」

蛍はさも興味無さそうに言った。
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