ゲームを遊ぶにあたって、もっとも快適な環境とは何か――。筆者は、液晶モニタ−、プラズマはもちろんのこと、ヘッドマウントディスプレイ、450インチスクリーン+ドルビー対応の映画館でのゲームプレイ、5.1chのサラウンドスピーカーやヘッドセットと、過去にありとあらゆるゲーム環境を体験してきた。
【写真:「ゲームプレイにおすすめ!」なプロダクツの紹介】 その中でも、軽視しがちだったのがイスやデスクのプレイ環境だったが、これを改善することによって、肩こりの軽減、長時間プレイ時に蒸れない、姿勢が楽になる、といった様々なメリットが得られることに気がついて以来、現在はそれなりに気をつかった構成にしている。とはいっても、まだ筆者が使用しているのは、個人用の環境にしか手が届いていないのが現状だ。
そこで、今回は、様々なゲームのシチュエーションにあった家具を、ハーマンミラー・ジャパンの前澤恵子さんに紹介していただいた。ハーマンミラー・ジャパンは、ワークチェアとして有名な「アーロンチェア」をはじめ、「イームズラウンジチェア」、「イームズシェルチェア」といったさまざまなプロダクツを展開している。プロダクツコンセプトの「問題を解決するためのデザイン」を実現した家具の数々は、日本はもちろん、世界中に愛好家を生み出している。
それでは、さっそく前澤さんに大人のための魅惑の家具ワールドへ誘っていただこう。
●家族みんなでゲームを楽しみたい、そんな方には……
まずは、リビングでWiiを遊ぶファミリーにオススメの家具セットを前澤さんに聞いてみたところ、「リビングで家族そろってゲームを楽しみたいという方には、『イームズソファコンパクト』と『イームズエリプティカルテーブル』のセットがおすすめです」と断言する。
「このソファは、デザイナーのイームズの自宅にあったソファを原型に製品化されたもので、コンパクトという名前ですが、ゆうに3人が腰掛けられます。これに、サーフボードテーブルの愛称で親しまれている『エリプティカルテーブル』をあわせると、ソファのどの位置に座ってもテーブルが目の前にあるので、ちょっとものをおいたりするのにもいいんです」(前澤さん)
大型のテレビと併せて、リビングルームにこれをおけば、家族団らんの場がより快適になるだろう。また、実際に自宅で『イームズソファコンパクト』を使用している、という前澤さんは「ソファを買うときには、みなさんデザインや色味ばかりチェックされていて、意外と見落としがちなのが、掃除のしやすさなんです。このモデルは足がすっきりとしていて掃除がしやすいですから、そういった意味でもファミリーユースにお勧めですね」とのこと。
さらに、もっとハイクラスなソファを家族で使いたい方には、ということでオススメしてもらったのは『イームズソファ』。2シートと3シートの2モデルがあり、それぞれ140万円と160万円というソファだ。「1950年代を中心に生まれたミッドセンチュリーの流れの集大成といってもいいこのソファは、世代を超えて受け継いでいく家具といえます。家族でゲームをする、映画を見る、そういった空間がさらに印象深くなっていくでしょう」と前澤さん。
家族でゲームを遊ぶ、というと多くの人は任天堂のWiiを思い浮かべるだろうが、今後は、カメラを使用した認識技術が話題のマイクロソフトのProject Natalや、ソニーのPlayStation Move、PlayStation Eyeをはじめ、様々なゲームがリビングに設置されていくだろう。その中に、誰もがくつろげる環境を構築する、というのは大人のたしなみのひとつ、と言えるのかもしれない。
<イームズソファコンパクト>価格:62万6850円(税込)
イームズソファコンパクトと、イームズエリプティカルテーブルは、それぞれ数色のバリエーションが用意されている。リビングルームのテイストにあわせて選びたい。
<イームズエリプティカルテーブル>価格:12万9150円(税込)
重厚感のあるブラックカラーのイームズソファは、一度座ったらほしくなることうけあい。
<イームズソファ>価格:138万4,950円〜(税込)
使い込むほどに味が出るプライウッド製の背面部、壁に向けておくのはもったいないほどの質感だ。
●ちょっと大人にカップルでゲームタイムを演出したいなら……
大人の二人がゲームを楽しむなら、大画面のディスプレイでまったりと遊びたいところ。きれいなディスプレイの前には、できればオシャレなファニチャーを置いておきたい……ということで、続いて紹介してもらったのが、カップルでゲームを楽しみたい二人にオススメのソファセット。
「新しいものを二人の関係の中で取り入れていきたい、そういった志向のある方にはネルソンのセットはどうでしょうか」と、前澤さんが紹介してくれたのが、奇抜なカラーリングが目を引く「ネルソンマシュマロソファ」。オレンジ、パープル、レッドのクッションがちりばめられたこのソファに、同じくデザイナーのジョージ・ネルソン氏の手によるクラシックなローテーブルの「ネルソンエンドテーブル」のマッチングは実用性と趣味性を両立させた取り合わせと言えるだろう。
このほかに、まだ日本では数える程の人しか手に入れていない、というマーク・ゲッツ氏による「ゲッツソファ」もカップル向けのシートとしてオススメとのこと。前澤さんは「シンプルで洗練された美しさを持つこのソファは、ミッドセンチュリーの家具に多くみられるプライウッドをモチーフとしているため、現代的なインテリアにも、クラシックなインテリアにも合います。人間工学に基づいて設計された快適性は、長時間ソファに座っていても疲れを感じさせません」と自信を見せる。
恋人を家に招くのなら、こういったファニチャーでお出迎え、というのも大人のスタイルなのでは。
<ネルソンマシュマロソファ>65万1000円〜(税込)
マルチカラー奇抜すぎる、という人にはブラック、レッド、ホワイトなどのカラーバリエーションもある。
<ネルソンエンドテーブル>6万9300円〜(税込)
<ゲッツソファ>100万6950円〜(税込)
●コレに座ればゲームスコアがあがる? そんなイスがあるんです
そして、最後にオススメしてもらったのが、「ガチでゲームをやる人に最適な環境」について。
前澤さんはまず「ハーマンミラーが自信をもって送り出した最新モデルのワーキングチェアが、この『エンボディ』です。人間工学に基づいて、モニターの前に座る人のためにデザインされたもので、座る人にとってもっとも好ましい姿勢になるように自然に動いてくれるものです」と、エンボディチェアを大プッシュする。実はこのエンボディチェア、筆者も昨年末から愛用しているもの。その独特の背面デザインで好き嫌いが分かれるとは思うが、近未来ガジェットっぽくて個人的にはかなり好きな部類だ。
さらに、このエンボディチェアには、驚くべき機能を搭載している。なんと「体の自由な動きをサポートし、心拍数を安定させることによってリラックス状態を作り出し脳の活性化を促す」のだという。まだ、基礎調査の段階で詳細な研究についてはこれから、と前置きしながらも「普通のチェアに座っている人よりも、ゲームに集中できる環境を作り出せるのでは」と前澤さんは語る。もしかすると、これに座っているとゲームのスコアがあがる、なんてこともあるかもしれないのだ。筆者は実際にスコアが上がったかどうかは、具体的に比較をしていないので分からないが、少なくとも長時間ゲームをしていても、肩こりや座面の蒸れがほとんどなく、非常に快適に座っていられる、ということは確実に言える。デスクワークが長い人、ゲームをするときにデスクモニターを使用している人にはかなりオススメできる。
そのチェアに合わせるのに最適なものは? というと「6年間の研究を経て、昨年3月に発売されたエンボディチェアの開発中に、それにあわせたデスクを、ということで作り上げられたのが、天板を伸ばすと同時に傾斜を加える『エンベロップデスク』です。身体がすっぽりとおさまるボディポケット構造のデスクになっているので、さまざまな体格、体型の方にご使用いただけます」と前澤さん。
筆者も実際に使わせてもらったが、通常のデスクとは異なり、背中を垂直にした姿勢でも、後ろにもたれかかった姿勢でも、天板が追従してくるため、かなり使いやすい。モニターも24インチまでなら2枚横に並べることも可能だろう。机にすっぽりと包まれた印象はコックピットに入ったようで、これでゲームをプレイすると、かなり没入感を楽しむことができそう。
PCゲームをはじめ、一人で真剣にゲームをプレイしたい人は、このセットを導入してみるのもアリだろう。趣味にお金をかける、それもまた大人だからできることなのだ。
<エンボディチェア>18万7950円(税込)
<エンベロップデスク>17万1990円〜(税込)
●いずれも高品質な家具だけあって、値段もかなりのもの。それでも……
家族向け、カップル向け、ガチゲーマー向け、と様々な家具を紹介してきたが、いかがだっただろうか。今回、前澤さんに紹介してもらったのは、いずれも高機能なモデルのものばかりで、おいそれと手を出しにくい価格帯ではあるが、なにもまとめて全部買う必要はどこにもない。少しずつ、自分の環境に合わせたものを選んでいくというのも、もちろんアリだ。
もし、お近くの家具屋さんで座ったり、試したりする機会があれば、ぜひとも体験してもらいたい。ちなみに、ゲーマー御用達の街、秋葉原にある「ヤマギワリビナ」ではさまざまなデザイン家具を展示・体験できるので、アキバに行ったついでにでも、一度足を運んでみては。
ちなみに、普段一人でゲームをプレイすることが多い筆者は、今回見せてもらったエンベロップデスクに非常に心が動かされている。あの「コックピット感」は、ゲーマーならきっとビビっとくるはず!【松井悠】
【3月17日16時15分配信
ITmedia Gamezhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100317-00000040-zdn_g-game