ひと月ほど前、風呂で頭を洗っていた時のこと。左手でシャワーを流し、右手で頭をゴシゴシやっていると、クイッと首が痛んだ。
あててててて
痛みで下が向けない・・・。その日は仕事。首から肩にロイヒつぼ膏を貼りまくり仕事へ。
ジュワーっと温感湿布が効いて痛みは徐々に薄れていく。
しかし日を追うごとに増してくる違和感。痛みも首から肩へ、肩から首へを繰り返す。もうどこがどう痛いのかわからなくなってきたので、数年前に薬指を直してもらった二子玉の整体へ行くことにした。
5月某日:
仕事が休みの日、整体へ。通称『ツボおばさん』に強烈な力で揉み解され、首から左肩をグリグリゴキッとやられて電気治療。3日連続で通う。
3日後:
あーだいぶ楽になったなー、ロイヒも効いているみたいだしもうちょいだな、なんて思ってたある日、ゴリゴリと本格的に首の関節が痛み出してきた。こりゃやばいな、首だし。やっぱちゃんと病院行っとこう。
その4日後:
駅近くの病院、整形外科へ。触診、レントゲン、首曲げると痛い。しかし首の骨に異状は見られない。「レントゲンでは骨以外のことはわからない」「筋が張っているかもしれない。プール行ってクロールかバタフライしなさい」と言われ、痛み止めとコリほぐしのために軽めの筋弛緩剤を処方された。夜、稽古へ。
その翌日:
会社から代々木方面へ昼を食べに出る。戻ってくると、なにやらまた首の違和感が始まった。
今度はきつい。シャワーで痛めた時のあの激痛が数倍の大きさとなって数分毎に押し寄せる。もうどの方向も向けない。前のみ。おまけに首が頭を支えていられない。ちょっとでも頭を前や後ろ出すと、首に走るキューッとした激痛。手であごの辺りを押さえながらでないと歩けない。頭に帽子を50個乗せた感じ。おさるとぼうし売り。それを見かねた会社の人が「いいとこ知ってるけど」と不思議な診療室の情報を教えてくれた。メモをもらいゆっくり歩いて帰宅。電車の揺れが首にきつい。
なんとか帰宅。あまり痛むため、会社に電話を掛け翌日休みを取る。
そこからがひどかった
まず、布団に横になるのに一苦労。両手で頭を支えて横になろうとするが、仰向けで後ろに倒れようにも、身体がある角度まで来ると首に激痛が走る。うつ伏せも同様。
このままでは横になれない・・・。
一計を案じ、後頭部から頭をタオルで包み、タオルの両端を握り、腕で頭の重量を支えるようにして横になってみる。しかしまたある角度から腕では頭を支えきれなくなるようで、タオルを使っても仰向けは無理。
試行錯誤の末、
タオルで頭をくるみ、頭が動かないようにタオルの両端を腕でガッチリ前へ支えながら横向き→うつ伏せ→ゆっくり横回転で最終的に仰向け
でようやく寝る姿勢を取ることが出来た。もう寝返りは不可能。頭の下のタオルは引き抜くことすら出来ない。しかし床につけた安堵感で一杯
そこからが
さらにひどかった・・・
仰向けで眼を閉じる。しばらくすると、まぶたの裏に登場した知り合い同士がストーリーを勝手に進めていく。4人目に出てきた人物がスープを注文した瞬間、頚椎だけが枕にキューッと引っ張られるような感覚と共に走る激痛。
大慌てで目を開け、頭の下のタオルを両手でグイと上へ引っ張る。
いてててててて!真上じゃなかった!いてぇいてぇ!!!!
上方向下方向いろいろ試して、軽く頚椎を伸ばすような上方向へ軽く引くと痛みもやわらいだ。
やばい、トイレに行きたい。朝まで我慢できないかな、いやこれは今行っておいたほうがいいな。掛け布団をはぎ、タオルを握り、引っ張りながらまずは横へ転がる。横は多少楽。ゆっくりゴロンとうつ伏せになり、首と相談しながらゆっくり起き上がる。
トイレから戻り、タオルを手にして布団に四つん這い。真夜中、暗い部屋。
これはいつまで続くんだ・・・。どうなっちゃうんだ、俺の体。
まどろんでは、
痛みで目が覚める午前2時30分、
まどろんでは、
迫る痛みの恐怖と緊張で目が覚める午前4時50分、
まどろんでは覚醒。
白んでくる空。
果たしてそれは、
朝の9時まで続いた。