詩的私的ジャック 

March 23 [Thu], 2006, 21:22
「詩的私的ジャック」を読んだのは二度目です。何だかロック歌手が出てきたな、ぐらいにしか覚えていなかったので再読することにしたわけです。一度目に読んだ頃はまだ、SMシリーズにそれ程はまっていなかった気がします。なので余計に、今読むと色々感じるものがありました。
篠崎は優しいと思いました。犀川との未来がある萌絵に対して、それが叶わない篠崎は羨望の感情を抱いていたはずなのに、「結婚しなきゃだめ」と助言を与えた。それは結城寛への恋が、絶望的であったからこそ、優しくなれたのかもしれません。彼はさんざん、嫉妬や心の距離を歌詞に込めてきたはずだから。湧き出でるものがある。その衝動は、私には少しわかります。
何故だか、読むと人に会いたくなる……それがSMシリーズだと思います。いえ、理由ならもう見つかりました。それは、萌絵が犀川に会いたいとおもっているから、です。では、何故萌絵と同じように私も人に会いたくなるのか。私はよく、自分が萌絵の犀川を思う気持ちをトレースしていると感じます。それは私が萌絵に似ている部分があり、犀川のような人物が近くにいるからだと思います。(もちろんアカデミックな意味でなく、人間的な意味で)萌絵に似ている部分というのは、よく自分を自己分析をしたり一人で犀川に振り回されている所です。なので、よくシンパシーを感じてしまうのでしょう。
2人の人間の関係というのは、束縛しようとしていることに気付いている人と、それに気付きはしても何もしない人、という2人である場合がよくあります。そしてそんな関係の場合、2人の行く末の鍵を握っているのは、後者です。何故なら、前者は自分で自分を束縛しているからです。他人を束縛しないように自分を束縛するわけです。つまりは下手には動けないわけで、後者が何らかのアプローチをかけてくれるのが、前者にとっては嬉しい展開なのです。そのアプローチができる(優柔不断、へタレでない)くせにそうしない犀川はイケズだと思います。この時点ではまだ萌絵は子供扱いされているので、仕方無いのかもしれませんが。
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