※この小説は、ロサが悪ふざけで書いたものですが、『ひぐらしのなく頃に』のネタバレが少なからず含まれています。ご注意ください。
もくじ
第1回 第2回 第3回
1
「おい、どこまで連れてくつもりじゃ!」
「すいません。リツコさんがどうしても2人きりでお話したいそうなので・・・」
真夜中、中学生くらいの少女が、いかにも性格の悪そうな男を先導して歩いていた。少女の名は竜宮レナ。男の名は北条鉄平である。レナはある目的のために、鉄平をダム建設現場跡のゴミ捨て場に誘い込もうとしているのであった。この男、鉄平はレナの敵だ。幸せな家庭を壊そうとしている。だから、その前に・・・。
「着きました。ここです」
そう言うと同時に、レナは懐中電灯のスイッチを切った。
「あ?どうした?」
「ごめんなさい。電池が切れちゃったみたいです」
「待っとれ。今ライターの火を・・・」
鉄平がライターの火をつけると・・・。
「おぉい、リツコ。こんなとこに呼び出してどういうつもりじゃ」
「え?リツコ・・・?」
レナは思った。おかしい。ここにリツコが居るはずがない。だってリツコは、私がこの手で・・・。
しゅるしゅるしゅる、すぱっ
灰色の細長い物が、レナの胸を貫いた。
「え?」
次の瞬間には、レナはゴミの散乱する地面に仰向けに倒れていた。
「そんな・・・嘘だ・・・・・。だって、リツコさんは・・・」
「リツコさんは、私が殺したはずなのに」
竜宮レナは、殺したはずの間宮リツコに殺された。
「どうしたんや、リツコ!お前血まみれやぞ!!・・・ぉお?!」
鉄平は、胸に違和感を感じて手の平で抑えた。手の平から、何かが零れ落ちる感触。
「は・・・灰?」
ざああああああああああああああああああああ
鉄平の体は、白い灰になって消滅した。
2
「ねえ。また竜宮さんお休みなの?」
「何か警察がそこらへんをうろついてるんだけど・・・」
「何日も家に連絡が無いんだって」
「まさか、これって鬼隠しじゃないの・・・?」
レナが学校を休み始めてから一週間目。俺はこの日、初めて“鬼隠し”という言葉を知った。
「なあ、魅音。鬼隠しって何だ?」
俺は、同級生の魅音に聞いてみた。
「え?えっとね・・・。ごめん!おじさん、そういうのは詳しくないから!!」
そう言って、魅音はさっさと帰ってしまった。嘘だ。絶対あいつは何かを知っている。そんな気がした。・・・というか、最近の魅音は元気が無い。部活もここ数日間ずっとやっていない。梨花ちゃんも綿流し祭りの準備とやらで早めに帰ってしまうし、沙都子も梨花ちゃんと同時に帰ってしまう。
「退屈だよなー」
ここ最近、俺はストレスが溜まっている。レナはずっと学校に来ないし、遊ぶ相手もひとりも居ないし、不安と退屈で心がどうにかなりそうだ。
「仕方ない。俺も帰るか」
そうだな。ちょっと小腹が空いてきたし、エンジェルモートにでも行ってみるか。そこで詩音と雑談でもしよう。
3
「な、何だよこれ・・・」
俺は愕然としていた。なぜなら、つい最近までエンジェルモートのあった場所に、全く別の建物が建っていたからだ。建物にはこう書かれていた。
『光写真館』
「詩音。これは一体どういうことなんだ?」
俺の横で、同じく愕然としている詩音に思わず問いかけた。
「私だって、何が何だかさっぱりですよ」
詩音も相当混乱していた。
「何だここは?」
その時、建物の中から数人の人たちが出てきた。男が2人と女が1人。男のひとりはもやしみたいに細い体格。もうひとりは笑顔の似合いそうな爽やかな雰囲気。そして、女の人は・・・美人だよなぁ。
「あの」
俺が女の人に見蕩れていると、詩音が建物から出てきた3人組に話しかけた。
「あの、ここってファミレスじゃ・・・」
「ファミレスじゃないけど、美味しいコーヒーなら入れますよ」
建物から、もうひとり人が出てきた。今度はおじいさんだ。
「いえ。コーヒーはいいです・・・。それより、私、ここでアルバイトを・・・」
「アルバイト?んー。募集はしてないけど、まあ、あなたみたいな別品さんはいつでも大歓迎ですよ!」
「ちょ、ちょっと待って・・・!」
建物の中に引きずり込まれていく詩音。恐ろしい光景だな・・・。
「さて。ここはどんな世界なんだ?」
もやしみたいな男の発した言葉に、俺はなぜか、違和感のようなものを感じた。何だこの人?まるでこの人、“自分はこの世界とは別の世界から来た”みたいなことを言いやがったぞ。
「しばらくこの世界のことを探ってみようよ」
「そうですね。手分けして探しましょう」
「夏美ちゃんと俺はこの町を調べるから、士は隣にある村を見てきてくれ」
「はいはい・・・」
村?村ってまさか、雛見沢のことか?一体この人たちは、雛見沢に何をしに来たんだ?
4
それから俺は、村へ向かうと言ったもやし男・・・もとい士の後を尾行してみることにした。なぜだろう?この男、どこかで見たような道を通っているような気がする。このルートは、まさか。
1時間後。思った通り、士は、レナの宝の山であるゴミ捨て場にたどり着いた。
(この男、どうしてこの場所に来たんだ?)
普通の人間なら、まずこんな汚い場所には近づかないだろう。なのに、この士という男は、何かに吸い寄せられるかのようにこの場所にやって来た。それには、何か理由でもあるのだろうか?
「おい、小僧」
背中を向けたまま、士が言った。すぐに分かった。それは俺に向けて発せられた言葉であると。
「な、何ですか?」
恐る恐る、俺は士の言葉に対して返事をしてみた。
「何ですかじゃないだろう。むしろ、それはこっちの台詞だぜ。どうして俺の後をつけてるんだ?」
「えっと、それはその・・・」
「俺のことがそんなに怪しいか?この世界も俺を拒んでるってことか」
そう言って、士は俺の方に振り返った。士はピンク色の洒落たカメラを持っていた。夕日をバックに、ゴミ山の前に立つカメラマン・・・。なんとなく富竹さんを思い出すなぁ・・・。
「危ない!!!」
突然、士が大声で叫んだ。
「え?」
振り向くと、青白い光の弾が俺を目がけて飛んできていた。
「うわああああああああああああああああああああああああああ!?」
間一髪のところで、俺は光の弾をかわした。
ちゅどーん!
光の弾は、ゴミ山のひとつにぶつかって爆発した。危ない。あと少しでもタイミングがずれていれば、今頃は俺の体が木っ端微塵になっていただろう。
「ち、外したか」
光の弾を放ったのは、ピンクの髪の女だった。全身血まみれで、ボロボロの服を着ている。
「お前、そうやって手当たり次第に人間を襲ってんのか?」
「そうさ。私、人殺しの快感にハマっちゃってさ♪」
そう言うと、女の体は光に包まれ、見たこともないような灰色の怪物に変身した。
「嘘だろ・・・。特撮番組じゃあるまいし、こんなことがありえるかよ!!!」
「オルフェノクか。やはり、この世界も他の世界と融合し始めているな」
「何を冷静に分析してるんですか?早く逃げないと!」
「いや、逃げるのはお前だけでいい」
そう言うと、士は腰にベルトのような物を巻いて、そこにカードを挿入した。
「変身!」
カメンライド ディケイド!
電子音声が鳴るとともに、士も変身した。ピンクの・・・ロボットか?
「つ、士さん。あなたは一体・・・」
「ん?俺か?俺は・・・」
士さんは言った。
「俺は通りすがりの仮面ライダーだ」
5
ファイナル アタック ライド ディディディディケイド!!!
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
士のキックを受けると、怪物は爆発して消えた。
「ふ。大したことなかったな」
士は変身を解き、元の姿に戻った。
「さっきの怪物は一体・・・」
「あれはオルフェノク。とてもそうは見えないだろうが、人類の進化した姿だ」
「人間の進化した姿?」
「こんな山ん中だから、最初は魔化魍が現れるかと思ってたぜ。少し以外だ」
「???」
頭の中が?でいっぱいになった。えええええー。いきなりそんなこと言われても・・・。
「ん?」
その時、士さんの顔色が変わった。
「どうかしましたか?」
「おい小僧。あいつって、お前の知り合いか?」
「え?あいつって?」
「いや、後ろでお前のこと見てるからさ・・・」
「!?」
振り返ると、そこにはレナが立っていた。
「圭一君?」
「レ、レナ!」
続く