iPodでラジオ番組 次世代型ネットサービス普及

2005年09月26日(月) 0時31分
誰でも“開局”新たな広告媒体に
 「ポッドキャスティング」と呼ばれる次世代型のインターネットラジオ放送が米国から上陸、日本でも普及の兆しを見せている。「iPod」などを使うラジオだが、新しい専用ラジオ局やネット関連会社が相次いで新サービスを展開しているほか、個人で局を開設するケースも増えている。放送と通信の融合による新たなサービスとして期待は大きく、各方面から熱い視線が注がれている。
 ポッドキャスティングは、「iPod」と、英語で放送を意味する「ブロードキャスティング」を組み合わせた造語。アップルが音楽配信サイト「アイチューンズ・ミュージックストア」に専用コーナーを今夏に開設したことで人気に火がついた。
 八月に米国で会見したアップルのスティーブ・ジョブズCEOは、「七百万人以上が利用し、コンテンツ数は一万五千件。毎週千ずつ増えており、ロケットのような急上昇だ」と熱く語る。事実、その勢いは、権威のある「オックスフォード英語辞典」にも新語として登場したほどだ。
     ◇
 日本では、ラジオ局の新サービスも相次いでいる。ニッポン放送は、新サイト「ポッドキャスティングステーション」をネット上に開設し、十月三日からラジオ番組と連動した八番組を無料で配信する。
  エフエム東京も八月からネット関連会社のエキサイトを通じて、二十−三十代の女性向け中心の情報番組など特別番組を提供している。朝日放送はNTT東日本と提携。十月から放送するラジオドラマ番組「流星倶楽部」をNTT系ブロードバンド(高速大容量)加入者向けに独自配信する予定だ。
 いずれも利用者は好きな番組を無料でパソコンにダウンロードし、iPodなどの携帯音楽プレーヤーに移して聴くことができる。新聞や雑誌のように定期購読ができるのも魅力だ。
 地方ラジオ局も躍起だ。IBC岩手放送(盛岡市)は八月から地元の人気トーク番組「イヤーマイッタマイッタ」をニフティを通じて全国配信。「地方局は大手キー局にはない魅力がある。全国展開というチャンスが広がる」(IBC岩手放送デジタル推進部)と語る。
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 ポッドキャスティングは免許が必要な「放送」ではないため、誰でも自由にネット配信できることが特徴。ネットの特性上、世界進出も可能。利用範囲は未知数に広がり、広告収入が減っているラジオ局にとっては、新たな広告媒体としても有望だ。
 個人でも「“音声版”ブログ(ネット上の簡易型日記)として認知されてきた。簡単にラジオ局を開設できる」(関係者)ことが普及を後押ししそうな勢い。
 ただし、ポッドキャスティングはパソコンや携帯音楽プレーヤーに保存できるため、大手ラジオ局幹部は「著作権処理が複雑で音楽番組関連のネット配信は簡単にはいかない」と指摘する。次世代ラジオとして花開くには、放送と通信の融合時代を見据え、関係業界による早期のルール整備が求められる。
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