プロローグ 

January 28 [Sun], 2007, 19:29
――あなたが他の誰を愛していようとも、
          私はこの世界で一番あなたのことを愛しています――

恋愛症候群

嫌いだった学校も行きたくてたまらなくなった。
待ち遠しかった休みの日も来なければいいのにと思った。
近くを通るだけで話し声が一段と大きくなった。
気づけばいつのまにか目で追っていた。
朝靴箱で会った、それだけで1日中幸せだった。
何でもいいから用事をつけて近くに行きたかった。
片時もあたまから離れなかった。
偶然でも、目があっただけで嬉しかった。

毎日、朝起きて一番に思い出すのも、
夜寝る前に考えるのも、
何気なく握ったペンで名前を書くのも、
いつも目の端に映っているのも、
ふとしたときに思い浮かべるのも、
くもりガラスになぞる名前も、
名簿で一番に見つけるのも、
グラウンドのたくさんの人の中で
最初に見つけるのも、
全部、全部、
君だった。

好きになった理由が見つからなくて、
どうしてか分からなくて、
それでも、好きなことに変わりはなくて、
いつのまにか好きだった。
少しでも見てもらうために、
少しでも気にかけてもらうために、
少しでも何か思ってもらうために、
必死で頑張った。

生まれて初めてだった。
人を思って泣いたのも、
笑ったのも、
嬉しくなったのも、
怒りがこみ上げてきたのも、
不安になったのも、
期待したのも。

ここまで人を好きになったのも
初めてだった。

本気で人を愛した。
過言ではなく、本当に。


「あなたのことを好きになって、私は幸せでした」

恋愛症候群について 

February 11 [Sun], 2007, 18:45
こんにちは。水城理亜と言います。ここでは「恋愛症候群」という物語を書いています。
更新は不定期ですが、読んでもらえればいいと思っています。

*恋愛症候群とは*
一人の中学生の恋物語です。語り手の“あたし”となるのは「宮野藍那(みやのあいな)」です。

ランキング 

March 15 [Thu], 2007, 17:21


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恋愛症候群 

March 17 [Sat], 2007, 10:35
あたしが日向と初めて言葉を交わしたのは5月の終わり、今までと違う教室にやっと慣れてきた頃だった。その日は入学後初の席替え。名簿順からやっと解放される。数字の書かれたくじが入った箱の前に立って手を伸ばした。あたしが引いたのは“17”窓際から3番目の列の前から2番目。何か、ビミョーな位置になってしまった。
「あーあ、やっぱくじ運無いのかなぁ・・・」
となりに立っている紗乃にポロリとこぼす。
「まぁ、問題は周りの人じゃん?」
一番後ろになった紗乃はフォローしてくれるけど、隣だってあんまり期待してない。そう思いながらも、黒板を見る。12を消した後に書いてあるのは一文字“榊”。一瞬読み方が分からなかった。でも、すぐに思い出した。“さかき”。
―――確か、榊日向って名前。喋ったこと無いけどなぁ・・・。
そんなことを考えながら、動かした席に着いた。チラッと横を見る。イケメンって程じゃないけど、そこそこにかっこいいし、整った顔立ち。
「オレの顔、何かついてる?」
いきなり、榊君が話しかけてきた。
「えっ!?いや、何でもないよ」
焦ってまともな返事ができない。どうしよう、話が続かない・・・。
「え〜っと・・・宮野さんだよね?よろしく」
「えっ!?あぁ、うん。よろしく、榊君」
またしても、不意打ち。いや、不意打ちじゃないんだろうけど、あたしにとってはじゅうぶんな不意打ちだった。
「あ〜、君づけしなくていいよ。榊で」
「あたしもっ、呼び捨てでいいよ?」
「じゃあ、、、宮野ってバスケ部だっけ?」
「うん。榊はサッカー部だよね」
そんな話をしていると、チャイムが鳴った。
「姿勢っ礼っ」
総務の声がして、みんな散らばっていった。
「藍那〜っ。」
紗乃が駆け寄ってくる。
「ねぇねぇ、榊君ってどんな人?」
「え〜・・・普通の人?」
なんて答えればいいのか分からなくて、曖昧に答えた。喋ったの初めてだし、本当によく分からなかったからってのもあるし。
それから1日過ごしたけど、榊はあんまり喋らなかった。逆隣りに友達がいたっていうのもあるんだろうけど、なんか少しつまらなかった。
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