はじめて。 

July 18 [Fri], 2008, 1:26
皆、はじめまして、俺はレイジ。

東京のとある大学の大学院生。
趣味はバイオリン。
今は家庭教師のバイトをしながら、一人暮らしをしている。




バイオリンを始めたきっかけは、俺が中1の時に近所に住んでた高校生のお姉さんがバイオリンをしていたから。
俺はお姉さんが好きでお姉さんと一緒に居たい、そのためにバイオリンを初め、もちろんバイオリンはお姉さんに教わった。

週3で俺はお姉さんの家に行き、お姉さんに教わった。

バイオリンを弾いてるお姉さんは凄くきれいに見えた。

俺は、真剣にお姉さんに恋をしていた。





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俺が中2になった冬。
お姉さんには彼氏が出来た。
彼氏はお姉さんには不釣合いな男に見えた。

俺は、その時初めて失恋した。

それでも、俺は一緒に居たいから、バイオリンはやめないで頑張った。


年が明けてすぐの事、俺はお姉さんに新年の挨拶を言うために、お姉さんの家にいった。
インターホンを押しても、返事はなく、ガレージの車が無かった。
おじさんもおばさんも居ない。

インターホンに出ないのは心配だったが、それ以上に家にはお姉さんしか居ない、俺がいけば、2人っきり。
俺は、嬉しくって、激しく動揺した。

何度かインターホンを押しても返事がなく、おかしいと思った俺は玄関のノブを回した。
玄関は開いていて、見知らぬ靴が置いてあった。

俺は、階段を上がってお姉さんの部屋に向かった。

二階に上がって、廊下を歩いていると、お姉さんの部屋からお姉さんの苦しそうな声が聞こえた。
それと一緒に男の声がした。

おそるおそる除いてみると、俺の知らない姿をしたお姉さんがいた。
着物を着たお姉さんが裸の男の上に跨っていた。
着物は前がはだけていて、胸が全部見えている状態だった。
そして、男がお姉さんの胸を触り、よく見えなかったけど乳首を摘んで、お姉さんは鳴いていた。

俺はその場から全力で逃げた。

俺の好きなお姉さんは、俺の好きなお姉さんじゃなくなっていたから。

それから、俺はお姉さんの家に行かなくなった。
初めは、おばさんもお姉さんも心配していたが、「恥ずかしくなった」と言う便利な理由で逃げた。

それから、まもなく。
俺は中3になった。
お姉さんは大学生になった。


中3になって半年が経つ頃。
急におばさんから電話があって、お姉さんの様子がおかしいといわれた。
俺はお姉さんと彼氏の事を忘れたわけではないが、あの時ほど動揺もないので、何の抵抗もなくお姉さんの部屋に行った。

半年と少しぶりにあったお姉さんは酷く疲れた様子だった。

お姉さんは俺を見て、「もう中2なんだから練習さぼっちゃだめよ」と言った。
俺は中3で受験生だとお姉さんに告げると「冗談は言っちゃって、背伸びしたい年頃かな?」と言った。

俺はトイレに行くと言って、部屋を出て、おばさんに聞いた。
何故、お姉さんは俺を中2と呼ぶのだろう。

おばさんは俺に教えてくれた。
大学生になったお姉さんは、彼氏と一緒に住み始めたらしい。
初めは心配だったが、お姉さんがシアワセそうなので住むことを許したらしい。

しかし、一ヶ月もしないうちに事件は起きた。
お姉さんは強姦された。

彼氏が実家に帰っている間に数人の男が家に押し入り、順番にお姉さんを犯した。

そして、そのうちの一人との子供を身ごもってしまった。

彼氏に話すと、「浮気でもしたんじゃねぇの」と冷たく突き放されお姉さんは泣いて実家に帰った。

後から判った話だが、彼氏はお姉さんと別れる口実を探していたらしく、強姦した男たちは彼氏の友達だった。


おじさんとおばさんは「訴えない」と言うお姉さんの気持ちを配慮したが「おろせ」と言った。
お姉さんは、「父親はわからない。でも、この子はもう私のお腹の中で生きてるの。それを簡単に殺しせだなんて酷すぎる」と言って、反発したらしい。
そして、おじさんは無理矢理お姉さんを病院に連れて行き、手術の手続きをした。
お姉さんはまた、泣いた。

その帰り、精神的に疲れのたまっていた、お姉さんは倒れ階段から落ちた。

怪我は無かったものの、赤ちゃんは亡くなっていた。


それから、だんだんお姉さんは元気がなくなり、いつしか心が過去に戻ってしまったらしい。


彼氏と出会う前の過去に。



それから、俺は中2の俺のフリをして、毎日お姉さんの家に通った。
バイオリンをしているお姉さんは前のままの姿だった。

そして、数ヶ月がたち、俺は無事に高校を合格し、お姉さんには秘密にした。




中3の2月の事。
俺はそろそろ卒業を控え、そろそろフリが限界にきていた。

そんなある日、俺とお姉さんは偶然にも家に2人っきりの時を迎えた。

お姉さんはすっかり元気になっていた、戻ってないのは心だけ。

その頃、俺はバイオリンもすっかり上達し、小さいがコンクールで一番をとった。
お姉さんはその祝いをすると言った。

祝いなんていらない、欲しいのはお姉さんが今の中3の俺を見てくれる事だけだった。

お姉さんは「そろそろ中3になるし、レイジもすっかり男の子だね、彼女とかもそろそろ出来るね」と笑った。

俺は、もう中3だよ。一年も前から。

俺はそう告げた。

お姉さんは不思議な顔をしていたが、俺の真剣さが伝わったのかいつもみたいに笑わない。

「実は、そんな気がしてたんだ。なんでだろう、何でか思い出せないけど。この前、お母さんに秘密で学校にいったの。そしたら、私のクラスメイトは誰一人いなくって、先生は不思議な顔をしてた。おかしいなって思って、部屋を探したら、卒業証書とアルバムが出てきたの。覚えてないのに、私卒業してたの。しらない間に、大学生になってたの。私の知らない一年が存在したの。でも、レイジは中2だって言ってくれた。レイジと居るときは、知らない一年を考えないですんだの。でも、それと同時に罪悪感がうまれたの。レイジは優しいから私に付き合ってくれてるだけなの。いつか自分から『もういいよ』っていいたかったけど、勇気がなくって今になっちゃった。ごめんね、レイジ。ありがとう、私に合わせてくれて、中2のレイジのフリをしててくれて。でも、私、そろそろ現実見ないと駄目だね。」

そう言って、涙が溢れてる目なのに笑ってた。

俺はお姉さんの抱きしめた。

「俺もう、中3なんだ。ちゃんと男だよ。前は逃げたけど、もう逃げない。俺はお姉さんが好きなんだ。お姉さんには彼氏がいたんだ。だから、逃げた。でも、今は逃げない。好きだよ」

「信じられないなぁ。私覚えてないのに、彼氏がいたんだね。」

それから、俺とお姉さんは2人でベットに寝転がり、この一年の話をした。

お姉さんが彼氏とHしてた事。
大学生になった事。
彼氏と住み始めた事。
強姦された事。
赤ちゃんが死んでしまった事。

お姉さんの目から綺麗な涙が流れた。
泣いているのに、凄く綺麗だった。

「私の知らないこと、覚えてくれててありがとう。」

俺とお姉さんはその日は何にもなかったけど、それから一ヶ月後付き合う事になった。


そして今、好きだったお姉さんは俺の彼女。

大切な大切な人。

何年経っても、それは変わらない。

そして、また年が明ける頃、新たな命が誕生する。

死んでしまったお姉さんの赤ちゃんも、今度生まれてくる赤ちゃんも、同じ大切な大切な命。

俺たちは、2人分を愛していくのだろう。


もしも、あの時バイオリンを始めなかったら、きっとこんな風にはならかったかもしれない。

かけがえの無い大切な人と結ばれることはなかっただろう。
P R
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