2005年05月29日(日) 9時42分
日の光よ
僕らを笑え。


傷つけあう僕らは逃げ道を知らず。
揺るがない声
眩むほどの笑みと
付随した情緒。



「触れたと思う指先には何も掴めないのでせう」


「捉えたはずの両手は水に揺れて消えるのだらう」




だとてしても。


「傷すらを愛しいだなんて末期的」




笑え、太陽。

即興詩 灰 

2005年05月22日(日) 19時31分

僕の中には棘がある

小さくて綺麗な毒。



壊れたラジオが雨音に共鳴したノイズを溢れさせ
僕は庭に咲き乱れる黒と赤のチューリップを夢見て
君を待つ。


(振りをする。)




緩やかに空が追悼を歌い
僕の棘は
まるで待ち焦がれていたように
君に微笑みかける。


 何者をも僕を捕らえない。


そして口角をあげ。






君にさよならを。


即興詩 スワロウ 

2005年05月22日(日) 19時31分

形に残らない
君の唇からこぼれた
その言葉だけを愛する



『        』




幾つもの色彩に君の言葉を還元するなら、こう。


猫の髭
カモノハシの笑い
黒目がちのデイジー
燃え続ける砂の一粒



それから
澄んだ朝に僕の涙のひとしずく。



-恋愛叙情編- 

2005年05月22日(日) 19時27分

夢を見ていたのでせう。

秋の低い空が雨を呼び
絲のやうな滴が枯れた葉を叩いたのです。
私はその情景を樂しく眺め
今はとうに叶わぬ
やはらかな貴方の髮を櫛いた
指先の感觸をおもつたのです。

「留まらずお先にゐつて下さいな」

慾に濡れた眼で然ふ促し
優しさと寛容さが私を辱め


立ち止まる私に笑みを投げる
陳腐な言葉を口にすることなく

「まるで愛玩動物のやう」


ぢりぢりと煙草の燃へる音と規則正しい雨垂れに我に返り
指先を強く握りしめるのです。

空は雨。

潤いは私を滿たすことなく。

-感無量アンビバレント- 

2005年05月22日(日) 19時27分

からりと晴れた青に憎悪

瑞々しい草木に涙を落とし
白い雲を割く日を仰ぐ

今の言葉が嘘でない証拠を頂戴

白いシャツを風に吹かせ
その青白い肌を避ける髪に指先を這わせる。


証を立てた処で
絆を絶つなど容易く
不確かな安寧に身を任せ
幸福な終止符などあり得るかしら!


夏の日差しは容赦無く夕暮れを連れて二人の影を伸ばす。
黒い眼を覗き込めば闇。

「君を愛している」


その言葉の軽々しい響きを
私は愛する。

-花と蜜蜂・春夏秋冬- 

2005年05月22日(日) 19時26分

微笑みを浮かべて貴方を誘う。


柔らかな桜の花が色づき
空気は冬を押し流した
私は未だ貴方を捉えられず
貴方が小さく笑うのを眺めた

じわりと上昇する体温
きつく握った指先
壊れたように眼差しを貴方に向ける私は
きっと滑稽で。

あなたが、あなたがちがうだれかにはなしかけるじゆうすらゆるしたくないのです。

言ってしまえば取り返しのつかぬ真実。


絵画的にまで青い空を背負う。


花が蜜蜂を呼ぶように。

私は貴方の元へと向かうのです。

-恋焦がれ編- 

2005年05月22日(日) 19時25分

その肌に触れてみたいという
欲望。

冬の稟とした空気が
この清らかな感情を凍らせてくれたら。
奥歯でがりがりと音を立て飲み込めるだろう。


あなたが笑うだけで
その視線だけで

渇えているのに。
こんなにも私が。

もう何の思惑もなく微笑むことは出来ないね。


手を伸ばし 髪に触れ
その声で三半規管を狂わせて。


渇いた私に水を与えるその手が


あなたのものであったなら。

春雷:終幕 

2005年05月22日(日) 19時17分

君の声に口づける。


僕の脳は考えることをやめたみたいだ
一つのイメージが流れ続け
僕はその意味を知らず。

(白い手が陽を反射する水を汲み続ける。溢れたそれは泉に還り。
さて、それでは一体その膨大な泉と先ほどの水の違いは?)


夜のような薄暗い部屋で
君の名を呼び続ける


自分の体すら自由にならず
思考はいつも同じ処で止まっている。

(君に選ばれたことさ)


今日は比較的暖かい晴れの日だという。


煙草の火も消えた。


不意に呼ぶ君の声に
一歩。











君の何処に口づけようか










春雷:四の嘘 

2005年05月22日(日) 19時16分

空に誇りを
僕に奢りを

確かなことなら現実が、

意味もなく壊れていくこと。

目の前の蟻が小賢しいこと。

まるで、君が拒むかのように僕を竦ませる。


涙なら、流れはしないだろう。

僕に誇りなど在りはしない。


意味のない現実を歩くことすら、


この上ない悦びだ。


それでも、君は。
僕を阻むので、僕は地に足を浸けて藻掻く。


それが君の望みなんだろう?



蟻どもに洪水を、
君に祝福を。

僕に後悔を、
四角い空に誇りを。



どれも不可能な現実さ。

春雷:逃亡 

2005年05月22日(日) 19時15分

叫びだした雷を呼ぶ
空はあの黒を巻き戻し
僕は生まれ変わる君を探す。




息づかいさえ 覚えている。



白く染まる君の美しさときたら。



ひび割れた大気が僕を複写して
走り出す足音を消して行け。


張り裂ける大地に両手をつく。




「僕に落ちろよ」


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