22. 惚れるより慣れってね。2 (ヒバツナ)【カナコ】 

June 03 [Sat], 2006, 13:08
さて、そんな関係の中、いつものように帰っていたツナと雲雀だが、雲雀がふと立ち止まり、ツナの袖を引く。
本人にしてみれば軽いつもりだったのだろうがツナにしてみれば強い勢いで突然後ろからだったもので危うく後ろに倒れるところだった。
あぶねぇ!雲雀さんにぶつかるところだった!とツナは寸でのところで何とか踏みとどまることが出来て安堵する。後ろに倒れることが『危ない』のではなく雲雀にぶつかることが『危ない』ことだったのだ。
振り向くと雲雀が『ねぇ。』と声をかけた。

「何スか。」

ツナが不思議そうに小首を傾げつつ雲雀に答える。

「アイス。」

「は?」

「アイス。食べようよ。」

日差しがツナ達を照らしていた。
確かに今日は暑い。暑いけれども!

22. 惚れるより慣れってね。1 (ヒバツナ)【カナコ】 

June 03 [Sat], 2006, 1:07
「ねぇ。」

「何スか。」

「アイス。」

「は?」

「アイス。食べようよ。」



22.惚れるより慣れってね。



何がどうしてそうなってしまったのか最早ツナには全く理解出来る範囲ではなくなっていたが、雲雀と何故か付き合うという関係になってしまっていた。
ツナは京子が好きである。その想いは今も変わることなくツナの心にある。相変わらず授業中に彼女を見てはにやけてしまうし話しかけられて目の前で笑ってくれればそれはもう幸せ有頂天にもなれるというくらいとにかく京子が好きだ。
彼女の愛らしい笑顔が好きだ。
少し自分よりも低い背丈が好きだ。
彼女の大きな瞳も柔らかそうな頬も高い鼻もとにかく何だって好きだ。
だが現在付き合っているのは雲雀である。
どうしてこうなってしまったのか。
例えばライフルを持った人間が目の前で自分に向かって千円貸して下さいと頼むとする。
撃つ気は無いと仮にライフルを持っていた人間がそう思っていたとしても、断れる人はいるだろうか。
つまりツナと雲雀が付き合ってる理由はこういうことである。
脅しではないがおびえさせられる状況であったということ――雲雀が怖いからであり、ツナが弱かったからだ。

99:君在りて、至福。言い訳(雲綱)【雪路】 

June 01 [Thu], 2006, 6:36
【言い訳。】


小説とか久々に書いたやも。うおー難しいずら。何かもうお前ら勝手にイチャついてろ。みたいなね。本編みながらおもうさ。初めてやったから全然まだキャラ掴んで無いけど見逃してやって下さいまし;雪路は雲綱派なのでかなりこのカプが多くなると思われ。

99:君在りて、至福。4(雲綱) =?iso-2022-jp?B?GyRCIVpAY08pIVsbKEI =?= 

June 01 [Thu], 2006, 6:35


「綱吉は三分の一、出しな。」


「でも、それじゃ…」


いつもと大して変わらないではないかと抗議しようとしたツナの口が、ヒバリの唇でふさがれる。


「今回三分の一なら、残りの三分の二、次にまた違う場所に旅行に行く時使えるじゃない。」


そう、楽しげに彼は笑った。



END




99:君在りて、至福。3(雲綱) =?iso-2022-jp?B?GyRCIVpAY08pIVsbKEI =?= 

June 01 [Thu], 2006, 6:34
「……。」


「今の季節ならもうそろそろ沖縄は泳げるみたいなんですよ!きっとすごく綺麗なんだろうな…」


「……。」


パンフから目を離し、読み取れない無表情のままジッとツナを見つめるヒバリに、相当怒って居るのだろうとツナは早口になる。

「みんなにお土産何にしようかな…あ、ちゃんとヒバリさんにお土産も…」


「…京都が良い。」


「は…?」


「京都にしようよ。」


ツナが目を丸くして、ヒバリを見上げる。
旅行に行くのは、自分なのだ。“京都にしなよ”、ならばわからなくもない。
“京都にしよう”、ではまるでヒバリも行くかのようではないか。


「え…。いや…」


ヒバリが怒って居なかった事に安堵するより先に頭が軽く混乱している。

「…何そのまぬけな顔。」

呆れた様に言うとクシャクシャとツナの頭を撫でる。


「…京都にしようよ。」

ヒバリは先程と同じコトバを繰り返す。しばらくこのヒトと付き合っていて、最近わかってきた。ヒバリは激しく口下手なのだ。それはもう、物凄く。普段あまり言わないからわからないし、言っても不器用。けれど急に不機嫌になったり、急に嬉しそうにしてみせたり。感情の変化も乏しい上に、口下手だから上手く表現もしない、出来ない。


でも、まじまじと見つめていると、不思議そうに首をかしげいつもの顔で見つめ返して来る貴方を見て居れば自然と答えは出て来るから。


あぁ、このヒトには最初から俺が一人で何処かに行く、なんて選択肢はなかったのだ。自分も行く事が前提で、それ以外の選択肢など最初から彼には存在しないのだと。
群れる人間が嫌いな彼が。

そう、思うとおかしくて、酷く愛しい。
手を伸ばすとヒバリの首筋に腕をまわし、座ったままだったから立っていたヒバリが屈んで、ツナが抱き付く体勢をとる。


「…何?」


「いいですよ。何処でも。貴方と一緒なら…何処へでも。」

耳元で囁く様に言えば、軽く顔を逸らす。
…照れているのだ。

「…でも、今回は俺にも旅費出させてくださいね。」

そう言うと、僅かにヒバリが顔をしかめたのがわかった。ヒバリを抱く腕に力を込める。
「折角アルバイトしたんですから。」

畳み掛けるように言うと、長い長い溜め息のひとつ漏れる音。

「三分の一。」

「え?」



99:君在りて、至福。2(雲綱) =?iso-2022-jp?B?GyRCIVpAY08pIVsbKEI =?= 

June 01 [Thu], 2006, 6:34
「…バイト、もう辞めたんだよね?」


尋ねる、というより、確認と言った感じでヒバリが訊く。

「は…はい。ヒバリさんと約束したから…夏休みの間だけって。」

ヒバリは、一か月程前、この可愛い恋人が“アルバイト始める事にしたんですよ”と、顔を綻ばせて事後報告に来た事を思い出していた。
ツナとしては、そのお金でヒバリと遊びにいくつもりだったらしいが、ツナに金を出させるつもり等毛頭ない上に、バイトなどはじめたら会う時間が激減する、しかも相談ではなく事後報告だった事に腹を立てたヒバリと、そんな事は露知らず。年齢を誤魔化してバイトを始める事や、バイトの内容、始めるにあたっての不安を切々と語るツナにキレ、大喧嘩になったのはつい一か月前で。
夏休みの一か月間だけと懇願するツナに、渋々ながらもヒバリが承諾する形になったのだった。
ついでにヒバリの、“奢られるの大嫌いなんだよね。ついでに綱吉に金があろうが無かろうが出させないよ。”という一言で、ヒバリと遊びに行くというツナの夢は崩れ、バイトを終えた後のツナには中学生にしてはかなりの大金だけが手元に残ったのだった。何に使おうか悩んだ末、ツナは旅行に行く事に決め、今こうしてパンフを眺めていたのだが。

「…旅行、どこ行くの。」


ヒバリが眉間に皺を寄せたまま、パンフを睨み付ける様にして眺めながら抑揚の無い声で尋ねる。一か月前の事など思い出して、不機嫌になっているのがツナにも安易に感じられた。
これ以上不機嫌にさせられないと、努めて明るい口調で答える。

「あ、えっと…沖縄とかいいかなって…」

山のように机に散らばっていたパンフの中から青い空に、青い海の写って居る冊子を引っ張り出すとツナはニコリと笑った。


「たまにはランボ達の世話休んで静かに一人って言うのもいいかなって。」


99:君在りて、至福。1(雲綱) =?iso-2022-jp?B?GyRCIVpAY08pIVsbKEI =?= 

June 01 [Thu], 2006, 6:33


「綱吉、何してるの。」


放課後の図書室で旅行のパンフを一人座って眺めていたツナに、部屋に入ってきたヒバリがいつもの高低の無い声で尋ねる。

「あ、ヒバリさん。バイト代もだいぶ貯まったし貯金と合わせたら結構な金額になるから旅行にでも行こうかと思って。」

旅行初めてだしちょっと不安なんですけどね、と付け足した後、一旦はツナの前に立つヒバリを見上げたものの、また目線を机の上のパンフに落とし、ツナが答えた。“バイト”の辺りのくだりでヒバリは眉をしかめたが、その表情に気付きもせず上機嫌のまま視線をパンフに戻したツナに、ヒバリはイラつきを隠しもせず乱暴な動作でパンフをひったくる。

「…話してるんだから僕の顔見なよね。」

やっと怒気を感じとったのか慌てて顔を上げるとツナは慌てて姿勢を正すと、ごめんなさいと小さく謝った。



79:だっこ、して。“言い訳”【雲綱】(雪路) 

May 31 [Wed], 2006, 23:45
【言い訳】
報われない…。適当過ぎてダメですねコレ。ヒバリさんがヒバリさんじゃないです。も、アレだよ。10年の月日は人を変えるんだよ(出たアバウト)ツナが好きだったアイツはもう好きに想像したらいいじゃない(キタコレ)
正味な話ツナ書きたかっただけなんすわ。
ほんとはヒバリ死んで獄寺が今回のポジションでもいいかと思ったけど、



ヒバリは絶対自分が死んでまで他人を庇わない…




という。妙な自信から止め。しかも獄寺があんなにツナから怨まれてとりみだしもせず淡々と受け入れきれるとも思わんのですよ(笑)
だから却下。(笑)

79:だっこ、して。3【雲綱】(雪路) 

May 31 [Wed], 2006, 23:45
「冷たくなってきたね。」


傘をさして緩慢な動作で、広い庭を歩く僕に抱き上げられたまま綱吉は言う。柔らかな声で。

「…そろそろ中に入るよ。また病気されちゃたまんないからね。」


「そしたら…またヒバリが看病してくれたら良いでしょう?ヒバリは俺の側近なんだから。」

綱吉は、それが当然とばかりに細い首を傾げ、フワリと笑ってみせた。


アイツが死んで、綱吉は僕をアイツが居た場所につけた。綱吉から最も遠い場所にいる自分を、綱吉の一番近くへ。アイツがいた場所へ。


食事もろくに摂らなくなった。怒ったり、泣いたりしなくなった。ただ毎日静かに笑っている。
人を殺す事にためらいがなくなった。
まるで感情など最初からなかったかのように。
まるで、人形のように。
まるで…生ける屍のように。
綱吉は、壊れてしまった。
僕が、壊した。

「…ヒバリは暖かいね。」


首に手をまわしたまま、頬をすりよせ綱吉が笑う。

部屋に戻ると、力を入れれば壊れてしまいそうな綱吉の細い腰を抱き、ベッドに座らせてやると、立って居る僕を見上げる形で綱吉が口を開いた。

「今夜も、一緒に寝て。」

「…あぁ。」

拒否権など、最初から与えられてはいない。あの日から毎夜綱吉は僕をベッドに招き入れるのだ。
綱吉を抱いたまま柔らかなシーツに身を沈める。


「あの人は冷たくなってしまったのに…ヒバリは暖かい。」


そう言うと、僕の胸に手を添え顔を寄せる。

気付いていた。
綱吉は、僕から全て奪い取るつもりなのだ。
ずっと傍において、触れて、少しずつ少しずつ。
僕から、その体温すら奪うつもりなのだと。
君がそれで救われるなら。
いくらでもこの先僕の体温をあげよう。

死など、恐くもなかったのに。一番恐かったのは、君に嫌われる事だったのだ。

綱吉も、僕もきっと死ぬまで救われる事など無いだろう。それでも、綱吉が満足するなら僕の全てを捧げよう。
小さく寝息をたてる綱吉を胸に抱いたまま、口付けると目を閉じた。


そしてまた朝がくる度に、綱吉は幼い子供のような瞳を僕に向け、柔らかな笑みを浮かべこう言うのだ。



「ねぇ、だっこ、して。」




THE END




79:だっこ、して。2【雲綱】(雪路) 

May 31 [Wed], 2006, 23:45
視界いっぱいに広がる、綱吉の愛した男の血液が地面に広がる。それを洗い流す様に、降り注ぐ雨。
僕の耳元でアイツは最後に“綱吉をたのむ”
そう、言うと事切れた。
綱吉を不幸に叩き落とした人間に、綱吉の事を頼むのかと自嘲的な笑みがもれる。

僕を庇う必要なんか、なかった…。
死より何より僕が恐れて居たのは…─

…あの時の綱吉の顔を、僕は一生忘れないだろう。

“アンタが、殺したんだ。”

綱吉は変わってしまった。非情さを手に入れる代わりに、大切なモノを僕が捨てさせた。

毎朝、目を覚ます度に綱吉は言う。

“此処に居るのが、ヒバリじゃなく、あの人なら。”


優しい目をして、穏やかな声で、毎朝繰り返すのだ。


赦さないと。


綱吉の傍にいるのは贖罪のつもりでも、奴の遺言を聞き届けるつもりだからでも無い。赦しを請うつもりも。


アイツは抗争で死んだ。
ただそれだけだ。
誰のせいだとか、どうしてだとかは、この世界では通用しない。
死んだ事だけが事実で、死んだ事だけが全て。
死は全て結果論でしかないのだ。受け入れきれて無いのは綱吉、ただ一人だけ。

ならば僕はどうしてその綱吉の全てを受け入れる?



P R
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*プロフィール*
名前:カナコ
趣向:WJ 音ゲー ドラえもん 小谷美紗子 ASIAN KUNG-FU GENERATION
18歳学生
Name:雪路
Age:19
Love:BumpOfChicken、RADWIMPS、Golliraz、MarkRyden、三原ミツカズ、歪みの国のアリス。
プロフィール
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