ラジオ聴取者拡大と通常の電波が届きにくい高層ビル地域での聴取を狙いとした、インターネット上での地上波ラジオ同時放送「IPサイマルラジオ」が15日、試験配信を開始した。
「IPサイマルラジオ」は東京と大阪のAM・FM・短波局13局からなる「IPサイマルラジオ協議会」が共同で運用する。あくまでも「ラジオチューナーの代用品」というイメージであり、世界中どこでも日本のラジオがほぼリアルタイムで聴取できる、というものではない。現時点では在京7局は東京・神奈川・千葉・埼玉の4都県、在阪6局は大阪、京都、兵庫、奈良の4府県でしか聞けないことになっている。対象地域の8都府県にいるユーザーは、サイト(http://radiko.jp)にアクセスすれば、会員登録などを行わずにすぐにラジオを聴くことができる。
試験配信は実際14日の夜からスタートしていたようだが、配信開始からしばらくはアクセスが集中、つながりにくい状態が続いた。15日15:00現在、いずれの局も途切れることなく聞くことができる。
ネット上では、試験配信を聴いたユーザーによる感想や意見が多く見られるが、主に以下のような内容に集約されるようだ。
まず、AMラジオがクリアに聴取できることへの評価だ。通常のラジオチューナーでは電波の波長の問題からノイズが混ざりやすく、時間帯や天候によってはよく聞こえないこともあるAMラジオの音声が、「IPサイマルラジオ」では全くノイズのないFMラジオのような音声で提供される。外国語放送による干渉を受けることもなく、これについて「涙が出る」と喜ぶユーザーもいた。
次に、聴取エリアに関する意見やレポート。エリア限定であることに対する不満が最も多く見られたが、エリア内であるにもかかわらず聴取できない状況や、エリア外なのに聞けてしまう状況も数多く報告された。今後、エリアに関する「まとめサイト」が早々に登場するのではないかという見方も出ている。
試験配信は8月31日までの予定で、反応を見て9月からの本配信をスタートさせるという。国外のテレビ・ラジオ放送がネット上で閲覧できる環境が進む中でなかなか実現しなかった日本の放送局のネット生配信が、ようやく第1歩を踏み出した。(編集担当:柳川俊之)
【3月15日16時36分配信
サーチナhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100315-00000071-scn-sci