一点集中主義 <ランチェスターの2大主義>
July 07 [Tue], 2009, 10:15
前回の続きで、今回は「ランチェスターの二大主義<後編>」として
「一点集中主義」について書いてきますね。
ちなみにランチェスター戦略の中では、この二大主義をさして
「グランドルール」と呼ぶほど重要な戦略です。
前回のニュースレターでご紹介した「No1主義」で
一番大事なのは、マーケットを細分化してでも絶対的1位を獲得すること。
そう書きました。
この目標を達成するために必要なのがこの「No1主義」なんですね。
捕捉として、面白い話があります。
コンビニエンスストアの大手、「セブンイレブン」と「ローソン」。
お弁当の≪味≫ランキングでセブンイレブンが圧勝なのをご存知ですか?
単に商品開発の予算規模や、単純な店舗数だけの問題ではないんです。
どこでも見かける印象の強いセブンイレブン。
日本全国で既に1万店舗を突破しています。
対するローソンは8,000店位だそうです。(数年前の資料ですが)
セブンイレブンの1店舗あたりの平均日商額は65万円。ローソンは49万円です。
この違いは、単純店舗数の問題だと思いますか? そうではなさそうなんです。
ローソンは現在47都道府県全てに出店しています。
それに対してセブンイレブン実は四国・山陰・北陸・北東北・南九州には
出店してません(調査時)。
もちろん、様々な要因はあるのでしょうが セブンイレブンが独自の弁当販売
を開始した当初から日本各地の味に対する感覚の違いを調査したといいます。
コンビニエンスストアにおいて≪弁当≫という商品が与える満足度が
非常に重要と考えたセブンイレブンは、既存の味付けを受け入れてくれる
地域を重点出店候補地と定めて、店舗数を増やしていき、≪お弁当≫の味に
関するランキングではセブンイレブンが圧勝という結果を生みました。
その結果、2003年にセブンイレブンの売上はローソンの√3倍を達成しました。
ランチェスターが定めるところの「圧倒的1位」の座を手に入れたという訳です。
マーケットを細分化して考え、1点に集中して攻める。これは常套手段ですが
この弱い部分が複数見つけてもまずは1つづつ攻めていくことが大事です。
上記の話も、セブンイレブンが「弁当」「ドリンク」「店舗数」「出店県数」と多岐に
わたってこだわって戦略を練っていたら、この状態があるかどうかは疑問です。
先日、残念なことにプロレスリングNOAHの 三沢選手が永眠されました。
それで思い出した訳ではありませんが…(心からご冥福をお祈りいたします)
まだジャイアント馬場さんが健在だった頃、世の中はK-1 やPRIDEが大流行。
いわゆる格闘技ブームでした。
現役のプロレスラーですらK-1ファイターや、PRIDEの選手と試合をしました。
それも時代の流れ。 時代が求めていた状況だから仕方ないところです。
その流れの中でジャイアント馬場さんは、ある名言を残しました。
≪みんなが格闘技に走るので、プロレスを独占させて頂きます≫
その思いがプロレスファンに受け入れられ、全日本プロレス=王道プロレス
という見方が定着しました。
この現象もランチェスターにおける「一点集中主義」です。
ある1点を決めて、そこに集中して「圧倒的な1位」を狙う。
ただし、その攻めは≪総攻撃≫でなくてはいけません。
たとえば、前出のジャイアント馬場さんが「プロレス独占」を唄いながらも
何人かの選手を、格闘技の試合に出していたら…思想がブレてしまい、
プロレスファンの指示も得られなかったと思います。
選手が離脱してもしかたない!とも考えた上で決断し、
プロレスという一点集中した馬場さんの戦略が
当時の全日本プロレスの繁栄を支えました。
再度繰り返します。
ある1点を決めて、そこに集中して「圧倒的な1位」を狙う。
ただし、その攻めは≪総攻撃≫でなくてはいけません。
もうひとつ興味深い話があります。
歴史上有名な「ガダルカナル島の戦い」です。
第二次世界大戦時、日本軍はこの島を重要拠点と考え、
ランチェスターでいう「No1戦略」のように圧倒的に占拠する
計画をたてます。
その島に駐留するアメリカ兵20000人に対して、
日本軍が用意した兵は28900人。
この時点でアメリカ軍を軽く上回っています。
ここから、「一点集中主義」のように
全軍で総攻撃をしかければよかったのですが…
まず日本軍は偵察を兼ねて2400人たらずの兵を送り込みます。
当然、あっという間に全滅です。
次にでも総攻撃をしかければ、きっと占拠できたはずなのですが…
日本軍は、最悪の事を考え、アメリカ兵と同じだけの20000人を残します。
つまり、6500人で二次攻撃を仕掛けました。
「二次攻撃が負けたらどうしよう」
「ま、負けても相手と同じだけの20000人キープしてるしね♪」
と、考えたかどうかは知りませんが…結果二次攻撃も全滅します。
今度こそ、総力戦だろ!
…と、思ったのですが、日本軍は15000人で第三次攻撃をしかけます。
このときの日本軍の勘違いは、
二次攻撃で6500人で攻めたので、アメリカも同じ損害が出てるだろう。
そう思ったことです。
しかし…
すでにランチェスターの二次公式の回でも説明したように
約20000人の兵士に6500人で挑んでも、
同じだけの損害を与えられる訳がないのです。
二次公式にあてはめて検証してみると、(武器性能は同一と仮定)
日本軍が6500人で攻めた後、日本軍が全滅してもアメリカ兵の残り人数は
18914人もいるはずなんです。
20000−6500で、13500人程度の残りと考えた日本軍。
15000人の兵で余裕と考えるも、
その時点でアメリカ兵は18000人以上残ってます。当然今度も全滅。
すでに5000人しか残っていない日本兵、最後は捨て身の総攻撃も
あっけなく全滅。
結局、日本軍はガダルカナル島を攻め落とす事ができませんでした。
一次攻撃、二次攻撃、三次攻撃…
そのどれかででも総攻撃をしかけていれば、結果は違っていたでしょう。
攻める市場、マーケットが決まったら
できるだけ総攻撃でせめる事をお勧めします。
一点集中で攻め落とす。
そしてその場所で圧倒的1位を取る。
この繰り返しが、弱者が生き残る戦略です。
「一点集中主義」について書いてきますね。
ちなみにランチェスター戦略の中では、この二大主義をさして
「グランドルール」と呼ぶほど重要な戦略です。
前回のニュースレターでご紹介した「No1主義」で
一番大事なのは、マーケットを細分化してでも絶対的1位を獲得すること。
そう書きました。
この目標を達成するために必要なのがこの「No1主義」なんですね。
捕捉として、面白い話があります。
コンビニエンスストアの大手、「セブンイレブン」と「ローソン」。
お弁当の≪味≫ランキングでセブンイレブンが圧勝なのをご存知ですか?
単に商品開発の予算規模や、単純な店舗数だけの問題ではないんです。
どこでも見かける印象の強いセブンイレブン。
日本全国で既に1万店舗を突破しています。
対するローソンは8,000店位だそうです。(数年前の資料ですが)
セブンイレブンの1店舗あたりの平均日商額は65万円。ローソンは49万円です。
この違いは、単純店舗数の問題だと思いますか? そうではなさそうなんです。
ローソンは現在47都道府県全てに出店しています。
それに対してセブンイレブン実は四国・山陰・北陸・北東北・南九州には
出店してません(調査時)。
もちろん、様々な要因はあるのでしょうが セブンイレブンが独自の弁当販売
を開始した当初から日本各地の味に対する感覚の違いを調査したといいます。
コンビニエンスストアにおいて≪弁当≫という商品が与える満足度が
非常に重要と考えたセブンイレブンは、既存の味付けを受け入れてくれる
地域を重点出店候補地と定めて、店舗数を増やしていき、≪お弁当≫の味に
関するランキングではセブンイレブンが圧勝という結果を生みました。
その結果、2003年にセブンイレブンの売上はローソンの√3倍を達成しました。
ランチェスターが定めるところの「圧倒的1位」の座を手に入れたという訳です。
マーケットを細分化して考え、1点に集中して攻める。これは常套手段ですが
この弱い部分が複数見つけてもまずは1つづつ攻めていくことが大事です。
上記の話も、セブンイレブンが「弁当」「ドリンク」「店舗数」「出店県数」と多岐に
わたってこだわって戦略を練っていたら、この状態があるかどうかは疑問です。
先日、残念なことにプロレスリングNOAHの 三沢選手が永眠されました。
それで思い出した訳ではありませんが…(心からご冥福をお祈りいたします)
まだジャイアント馬場さんが健在だった頃、世の中はK-1 やPRIDEが大流行。
いわゆる格闘技ブームでした。
現役のプロレスラーですらK-1ファイターや、PRIDEの選手と試合をしました。
それも時代の流れ。 時代が求めていた状況だから仕方ないところです。
その流れの中でジャイアント馬場さんは、ある名言を残しました。
≪みんなが格闘技に走るので、プロレスを独占させて頂きます≫
その思いがプロレスファンに受け入れられ、全日本プロレス=王道プロレス
という見方が定着しました。
この現象もランチェスターにおける「一点集中主義」です。
ある1点を決めて、そこに集中して「圧倒的な1位」を狙う。
ただし、その攻めは≪総攻撃≫でなくてはいけません。
たとえば、前出のジャイアント馬場さんが「プロレス独占」を唄いながらも
何人かの選手を、格闘技の試合に出していたら…思想がブレてしまい、
プロレスファンの指示も得られなかったと思います。
選手が離脱してもしかたない!とも考えた上で決断し、
プロレスという一点集中した馬場さんの戦略が
当時の全日本プロレスの繁栄を支えました。
再度繰り返します。
ある1点を決めて、そこに集中して「圧倒的な1位」を狙う。
ただし、その攻めは≪総攻撃≫でなくてはいけません。
もうひとつ興味深い話があります。
歴史上有名な「ガダルカナル島の戦い」です。
第二次世界大戦時、日本軍はこの島を重要拠点と考え、
ランチェスターでいう「No1戦略」のように圧倒的に占拠する
計画をたてます。
その島に駐留するアメリカ兵20000人に対して、
日本軍が用意した兵は28900人。
この時点でアメリカ軍を軽く上回っています。
ここから、「一点集中主義」のように
全軍で総攻撃をしかければよかったのですが…
まず日本軍は偵察を兼ねて2400人たらずの兵を送り込みます。
当然、あっという間に全滅です。
次にでも総攻撃をしかければ、きっと占拠できたはずなのですが…
日本軍は、最悪の事を考え、アメリカ兵と同じだけの20000人を残します。
つまり、6500人で二次攻撃を仕掛けました。
「二次攻撃が負けたらどうしよう」
「ま、負けても相手と同じだけの20000人キープしてるしね♪」
と、考えたかどうかは知りませんが…結果二次攻撃も全滅します。
今度こそ、総力戦だろ!
…と、思ったのですが、日本軍は15000人で第三次攻撃をしかけます。
このときの日本軍の勘違いは、
二次攻撃で6500人で攻めたので、アメリカも同じ損害が出てるだろう。
そう思ったことです。
しかし…
すでにランチェスターの二次公式の回でも説明したように
約20000人の兵士に6500人で挑んでも、
同じだけの損害を与えられる訳がないのです。
二次公式にあてはめて検証してみると、(武器性能は同一と仮定)
日本軍が6500人で攻めた後、日本軍が全滅してもアメリカ兵の残り人数は
18914人もいるはずなんです。
20000−6500で、13500人程度の残りと考えた日本軍。
15000人の兵で余裕と考えるも、
その時点でアメリカ兵は18000人以上残ってます。当然今度も全滅。
すでに5000人しか残っていない日本兵、最後は捨て身の総攻撃も
あっけなく全滅。
結局、日本軍はガダルカナル島を攻め落とす事ができませんでした。
一次攻撃、二次攻撃、三次攻撃…
そのどれかででも総攻撃をしかけていれば、結果は違っていたでしょう。
攻める市場、マーケットが決まったら
できるだけ総攻撃でせめる事をお勧めします。
一点集中で攻め落とす。
そしてその場所で圧倒的1位を取る。
この繰り返しが、弱者が生き残る戦略です。
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