いやはやー…… 

2006年05月08日(月) 0時44分
盛大に放置ぷれいをかましてみんとす。
生活環境が変わったことで、モチベーションにも変動きたりて音沙汰なさす。
まぁ生きてます、生きてますか?

ともあれ。
金〜日あたりに週一更新できるようにしていこう。という自分メモ。

タロット・シティ(1-5) 

2005年11月27日(日) 2時38分
5.

 ――時刻は二十一時半を少し過ぎた頃。
 もう外が暗いとかいう以前の問題として、普通に夜中である。
 うちの学校(名を八代夜間学校)は午後十七時に授業が開始され、二十一時で終わる。
 夜間学校というやつだ。
 学校といっても、在籍する生徒の総数が二十を下回るという現状なので、もはや塾といってもいい。
 下は中一、上は高三。世間でいう中学、高等教育課程を一箇所でまかなえるという点は便利なのだが。
 あまり世間の認知度は高くないようで、新入生や転入生はほとんどない。
 いずれ廃校の末路を辿っていくんじゃなかろうかと、一生徒の身で案じてみたりもする。
 ……それはそれで良いか。
 ひっそりと、不世出のまま。人知れず廃れ、滅び、潰えて行くのもまた然り。
 世に残るものなし、とうちの先生も言ってたっけ。

タロット・シティ(1-4) 

2005年11月27日(日) 2時33分
4.

 「何ぼーっとしてんのさ」
 言うなり、頭をぺしりと叩かれた。
 痛みはない。ただ、呆けていた所を急に起こされたので、少し驚いた。
 「……あざかか」
 「あざかか、じゃないわよいっくん。眠いの?」
 「ん? いや、そんなことはないけど」
 「ならさっさと帰ろーよ。じゃまじゃま」
 ぺしぺしと。やけに馴れ馴れしく人の頭を叩いてくる鮮霧・千花。
 早瀬さんにはどつき回され、西園寺には想像で七回殺され? 鮮霧にはぺしぺしと頭を叩かれる。
 厄日か。
 「あーあー、分ったから叩くな叩くな」
 まとわりつくハエを払うかのように、鮮霧の手を振り払う。
 鮮霧はさっと手を引き、振り払いにきた俺の手から逃れていた。
 鮮霧を見る。
 肩口ほどの長さの茶髪。さっぱりとした髪型も相まって、活動的な雰囲気をかもし出している少女。
 スレンダーな身体つきの割りには起伏に富み、ぶっちゃけスタイルは抜群なんじゃなかろうか。
 性格がもうちょっと落ち着けばかなりイイとは思うが、まぁそれは不可能だろうと言うことで。
 「なんだ、ふつーじゃん」
 「うん?」
 なんだ、とはなんだろう。目線で鮮霧にコトを問うと、
 「や、いっくんが居眠りしたのって初めてでしょ? 起きた後もなんかおかしかったし、どうしたのかなと」
 ……ああ、そうか。
 つまりは、気を遣わせてしまっていたわけか。
 「なんでもないさ。たまたまだよ、たまたま。偶然うとうととしたくなったから、ついつい寝てしまってただけ」
 鮮霧はなぜか半眼でこちらを見ている。ご機嫌斜め?
 元がそう悪いわけでもなく、どちらかと言うと美人に分類カテゴライズされるであろう容貌。
 西園寺がキレイだとするならば、鮮霧はなんというか、パワフルだ。
 ゆくゆくは女豹とか、野性的な美女とか賞されていきそうな、そんな器量。
 その潜在的女豹の、何か気に障るような事を言ってしまっただろうかと、幾ばくかの心配を胸に生んだ時、
 「ま、いいけどね。ほら、かえろ?」
 けろり、と。
 どこか剣呑だった表情を一変させ、鮮霧が帰宅を促してきた。
 「OK、すぐ行くよ」
 女心と秋の空は予測ができないという。
 きっとこれも、女の気まぐれと言うやつなのだろう。詮索すべからず。
 やぶ蛇という言葉も思い浮かべつつ、特に抵抗せず帰り支度を終えてしまった。

タロット・シティ(1-3) 

2005年11月27日(日) 2時30分
3.

 「ほなま、みんな上がろか。あーと、今日のトジカン誰やっけ?」
 ぽんぽん、と丸めたテキストで肩を叩きながら早瀬さんが声と一緒にため息を吐いた。
 肩が凝って仕方ないんだろうか。体力的な衰えはいかんともし難い人の宿業であり宿命。決して歳だから、などといった安直な感想で済ましてはいけない気がする。
 トジカン。正しくは戸締り管理役人。
 早い話が教室及び校舎の戸締りを確認してから帰る係りだ。
 警備員雇えよ、とか、セキュリティ会社と契約しろよ、とか、せめて教職員の持ち回りで当番しろよ、とか。
 様々な学生からのブーイングを踏み潰して施行されている悪法である。
 「あ、今日はうちっスわ。昨日はふーちゃんで、明日はいっくん」
 「あー、鮮霧か。もう一週したんね。早いもんやなぁ……ま、ぜんぶで十何人しか居らへんからそら早いっちゅーねんな」
 「あはは、回転速いと逆に順番、覚えにくいしね」
 早瀬さんに合わせて軽口を叩く女子生徒、鮮霧あざぎり
 名前は千の花と書いてせんかと読むらしい。
 早瀬さんの名前は千の香と書いてちかと読むのだが、とりあえず字面が似てるという理由でか仲は良い。
 千花と千香、非常に紛らわしいことこの上ない。
 二つの千かは和気藹々(なかよし)。
 今夜のメシの話や予定の話に始まり、テレビの話題や最近気になる男の趣味の話など、傍目の一男子視点ではまったく付いていけない話題の流れ。
 あっちへ行ったかと思えばこっちに来て、さらに向こうへと行ってはまた戻る。
 話に一貫性がないとしか思えないが、本人たちの間では一環しているのだろう。
 あまり深く気にせずさっさと帰ろう。

タロット・シティ(1-2) 

2005年11月27日(日) 2時24分
2.

 そう言えば、口は災いの元である、と先生に教わった覚えがある。
 モノを言う時は細心の注意と配慮を払い、内容をよくよく吟味してから話すべきである、とも。
 何が相手にとっての禁句事項タブーになるか判然としないうちは尚更だ。
 この場合、何がいけなかったのだろうか。
 自分としてはただ事実を我流解釈にして口にしていただけなのだが、何かしらが早瀬さんの禁句事項に引っかかってしまったのかもしれない。
 だとすれば、その禁句に触れぬよう会話を続けるより、自粛して黙り込むのが手っ取り早い保身技術ではあるまいか。
 ……対早瀬・千香会話時における一部の発言要素を自主検閲。
 意識的に発言規制を設けた。
 頭部の鈍い痛みをもって教訓となす。
 人間、痛みを伴わないとモノを覚えないもんだなと、我事われごとながら思う。
 左手を机の上に置き、右手を肩の高さに掲げて、言う。
 「OK、分った千香さん。今後一切"乙女"発言についての言及を行わないとここに宣言します」
 「おま、いっぺん死んでこい」
 また殴られた。痛かった。

タロット・シティ(1-1) 

2005年11月27日(日) 2時19分
霜月/十一日

1.
 ――鼻こうにまとわり付く、アカい血の残滓。
 鮮血の記憶は細部まで鮮やかで、どこまでも粘り付くような感触が色濃く残っている。
 視界を埋め尽くす、粘着質な赤い泥。
 逃れられない赤い霧に覆われてしまったのかと、ありえない錯覚に陥った。
 ……そう、ありえない。これは、いつもの赤い幻視。ただの悪夢。
 浮上していくイメージ。後ろへ、あるいは上へ。身体の内より解離し、外へと拡がる希薄な無形の自我意識。
 無我の錨いかりを外された意識体は、夢中であるという明晰をもって覚醒に向かう。
 無明の暗やみに満たされた海から浮かび上がり、わずかな灯りを得た。

 【目蓋が開かれ、眼球が外気に触れる】幽かに見える光が段々と強く大きくなり、
 【焦点を定めようと虹彩が絞られていく】
 【水晶体が光の屈折率を調整していく】視界が拓け、ぼんやりと世界が像を結び、
 【網膜に結ばれた像が脳に届き】
 【現像処理を施されて受理された】曖昧だった全てのモノが明らかクリアになった。

タロット・シティ(0) 

2005年11月19日(土) 2時37分
.../


                          ころり
  ころり
           ――ころころと
 回り 
   転がり 
              廻って 
巡る――
 石がある
            黒 と 赤
       混じって重なる 双つの螺旋
 ころり ころり
      ――石が回る
     渦巻く黒 と 逆巻く赤
                         血精石
                    黒曜赤
      くろとあか
    雑じる玄 交じる朱 
  ころころと
                   ―― 石 が 廻 る
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