午前4時。
風が吹いていてせっかくの涼しい夜だったのに、相変わらず直ぐに目が覚めてしまって。
仕方ないので、またDVDで映画を。
ボギー主演のハワード・ホークス監督『三つ数えろ』(1946)。
原題はRチャンドラーの原作のままの「THE BIG SLEEP」。
ハンフリー・ボガートがかっこいいのはまあ当然、ローレン・バコールが美しいのもね。
つか、バコール、この役を演じたとき、
まだ22歳なんだね。
ボギーは47歳。
同じホークス監督の『脱出』で共演した翌年の45年に結婚してる二人、
年の差は25歳。
素敵な話だと思います。
オープニング早々の、温室で依頼人と合うシーンとかね。
パクられまくって、既にオリジナルが忘れ去られるくらいステロタイプになってたり。
主人公の私立探偵フィリップ・マーロウも詩人なら、依頼人のスタンウッド将軍も詩人w
誰も彼もが、気の利いたセリフを吐きまくっちゃう「チャンドラー節」もいかしてます。
字幕にはほぼ反映されてないけれど。
気取ってんじゃねえよ、とちょっと言ってやりたくなるような、チャンドラー節。
村上春樹みたいな感じを想像してもらえば正解だと思います。
高校の頃、初めて村上春樹を読んだとき、そのチャンドラーかぶれっぷりにニヤッとさせられたのを思い出したりします。
依頼人の次女役を演じるマーサ・ヴィッカーズの頬を張るシーン。
「ボギー、ボギー、あんたの時代はよかった♪」
と沢田研二が歌っていた『カサブランカ・ダンディ』を思い出したりするシーンですが、
「聞き分けのない女」の頬を張り倒してるわけではなく、
「麻薬入りの酒で朦朧としている女」の目を覚まさせようとして引っ叩いてます。
チャンドラーって、一度発表した短編作品を適当に組合わせて長編を作ることが多いんだよね。
だから、各場面、セリフは最高に魅力的だけど、全体のプロットには緊密性・必然性がなかったりします。
スタイリッシュな味わいに酔いながら読み進むうちに、「あれ? そもそもどんな事件だったっけ?」みたいな。
原作がそんななので、映画のストーリー展開も当然そんな感じだったりはします。
今までずっと、「オトナないい女」なイメージを持っていたローレン・バコールが、
今回観直してみたら、すごく無邪気な若い女の子に見えました。
まあ、実際、若い女の子なんだけど。
自分が年を取ったということなのか。
というか、今年でこのときのボギーと同じ年齢になるんだ、俺。
というか、25歳下の俺のバコールは…何処に?