ホーホケ教 maybe happy end

December 21 [Wed], 2011, 20:59
夕陽もくれた帰り道の出来事である。
薄暗い闇を月明かりが照らしていると、反対側から女子学生がこちらに向かって歩いてきた。
高校年生ぐらいだろうか。
長い黒髪の端整な顔立ちの娘だった。
果たして彼女は僕に語りかける。
あのう、最近お疲れじゃありませんか疲れていない時の方が少ないのではないか、と自問してみる。
そして心の中で、これは変な宗教の勧誘ではないかと身構えた。
しかし、彼女はそんな事を気にしたそぶりも見せずに言葉を続ける。
今時、疲れてない人なんていないですよね。
と微かに笑いながら言葉を紡いでいく。
でも、心が癒されていれば意外と疲れないものなんですよ。
と、彼女は子を愛でる母のように微笑んだ。
自然と僕の足は止まっていた。
もう少し話を聞いてみよう。
好奇心が勝ってしまったのだ。
ウグイスっているじゃないですか。
ホーホケキョッってなく鳥さんです。
彼女は心地よいリズムで言葉を奏で続けている。
あの鳥に癒しを見けて、ホーホケ教というのを作った方がいるんです。
親父ギャグみたいなセンスにあきれちゃいますよね。
私も最初は関心がなかったんです。
いの間にかにやけていた口元に気付いて、悟られないように口元を引き締める。
君はどうしてホーホケ教に入ったのかと、知的好奇心がこの口を動かした。
彼女は両手の細い指を体の前で重ねながら、ゆっくりと語り出した。
私、好きな人がいたんです。
その人も私に気をかけてくれているような気はしてたけど、でも勘違いなんじゃないかって思ったら急に怖くなったんですよ。
まり自分に自信が持てなくて、気持ちを伝えられずにいたんです。
彼女は照れくさそうに、アスファルトに視線を落とした。
きっと自分が傷くのが怖かったんだと思います。
彼女の澄んだ瞳に、深い色が加えられていくような気がした。
私、バカだったんだと思います。
距離を置いてみようとしたけど、視線がその人を追っているんです。
その人が他の女の人と話しているだけで嫉妬して、でもその人から話しかけられると怖くて壁を作っての繰り返し。
どんどん憂鬱になりました。
言葉を発する彼女の表情は、暗闇がベールのように隠していた。
あのときの私、心が壊れかけていたんだと思います。
仲のいい友達も、私から距離を置いているよに考えている時期もありました。
その人から声をかけられなかった日には、死んでしまいたいと思った日もありました。
彼女は冗談交じりに笑った。
そんな気がした。
そんな時に出会ったんです。
ホーホケ教の杏子さんに。
杏子さんがホーホケ教を作った人かと確認したら、彼女は笑顔で頷いた。
やっぱり最初は、私もうさんくさいなーって思ったんです。
だってそうじゃないですか。
知らない人に声をかけられたら注意しなさいって、子供の時から言われていますからね。
彼女は悪戯っぽく微笑んだ。
でも話しているうちになんだか楽になったんです。
抱えているもの全部とは言いませんが、肩の荷がおりた気がしました。
無駄に意地を張っていただけだと気づかせて貰ったんだと思います。
そしたら杏子さん、次に笑いなさいって言ってきたんです。
彼女の無邪気な笑顔に、僕も釣られて頬がゆるんだ。
でも私泣いちゃったんです。
初めて会った人の前なのにですよ。
家出少女de掲示板彼女は瞳を大きく見開きながら言葉をなげる。
多分私の緊張した糸を杏子さんが解いてくれたんです。
そして杏子さんと話しているうちに、頑張ってみようって思ったんです。
ただあの人、道を示すだけで手は差しのべてくれないんですよね。
なんでだろうと考えていると、彼女が答えを示してくれた。
自分の力で立ち上がらないと、自分自身を成長させることなんて出来ないって言ってました。
でもらい時は言いなさい。
側にいてあげることは出来る。
話を聞いてあげることは出来る。
とも言っていましたけどね。
それで私ほんとうに頑張ったんです。
いっぱい泣きましたし、いっぱい笑いました。
そうしたら色々なことが上手く回りだしたんです。
彼女は楽しそうに目を輝かせる。
きっと私たちに出来る事なんてちっぽけなんです。
誰かが心の壁を作っていたら、それはきっと淋しい人生になってしまいます。
私たちはその壁を壊すきっかけになりたいんです。
彼女の真摯な目は僕の瞳の奥を覗きこんできた。
僕は目をそらそうとするけれど、そらすことが出来なかった。
あなたには昔の私に似ているところがあるなって感じたんです。
だから自然に声をかけることが出来たんです。
普段勧誘なんてしていないんですよ。
彼女は小悪魔っぽくそう語った。
不思議と嫌悪感はなくなっていた。
気付いたら、どうすればいいんだいそう彼女に問いかけていた。
彼女は笑いながら、まずは一緒に笑いましょうと僕に微笑みかけた。
僕は不器用ながらも微笑んだ。
心の底が少しむずがゆい気持ちになった。
きっとこれが変化の一歩目。
どうしてホーホケ教って言うんだいと彼女に聞いてみた。
ウグイスがホーホケキョッて鳴く時は、縄張りを宣言する時らしいんです。
まり心の壁みたいなものですね。
自戒の意味を込めてホーホケ教って名付けたって杏子さんが言ってましたよ彼女は愉しそうに笑っていた。
僕も不器用ながら笑っていた。
これがホーホケ教に入ったきっかけ。
その後どうなったかは、今の僕を見てくれれば分かるだろう。
と彼は私に微笑みかける。
ダメだし食らったのでリテイク。
何度も言うがフィクション。
書いてて思ったが、お昼を過ぎると想像力というのはなくなるあと設定とか何も考えずにホーホケ教という宗教があると言う形で書き出したので途中で支離滅裂もうやだハッピーエンドと言うよりは、ダーク面に墜ちてホーホケ教にはまって宗教戦争とかになった方が楽しいのかな
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