『さくら』読みました
2008.03.10 [Mon] 12:08

読み終えたときの感想は「きっつうっ!!」でした(笑) ほのぼのした物語を期待して購入したため結構衝撃が大きかったです。 非の打ち所のないような幸せな家庭。 その幸せに隠れていた小さな暗闇が、拡大し、増殖し 幸せすぎた主人公一家をずたずたに引き裂きます。 その最初の暗闇のひとつが読者の前に提示されたとき 私自身も主人公と同じように憤り、怒り、どうしようもない哀しい気持ちになりました。 同時に、それは自分の子供時代や10代の頃のキズをえぐり出されるようなそんな感じでした。 だけど、そんな鬱でドツボになりそうな状況を 主人公一家の「幸せ」の象徴として描かれていく「きくら」が救います。 主人公達のおかれている状況は変わっていないのに なぜか爽快感さえ感じる結末は不思議な感覚でした。 「癒し」ではなく「救済」でもない「昇華」とも違う。 どんなに不幸でひどいことも、すぎてしまったらもうどうしようもない 私達に出来ることは、ただ自分らしく生きて、愛して、喜ぶこと。 ただそれだけでいいんじゃないのとポンと肩を叩かれたような そんな読後感でした。 おすすめです。