中国ではこのほど、中国におけるトヨタ車の販売会社、一汽豊田銷售販売有限公司(以下、一汽トヨタ)の松木秀明総経理が、浙江省商工局による発表から一転し、中国全土のRAV4のユーザーに対して、無料点検サービス以外での経済的な補償を行わない方針を明らかにしたことで、消費者らによる「米国ユーザーとのサービスの差」への不満が噴出している。
中国ユーザーによる「不満続出」のきっかけは、一汽トヨタと浙江省工商局との間で29日、話し合われたされる補償問題について、同局の発表と同社の見解のずれによると見られる。同局は当初、同局の求める◆リコールのタイムスケジュール ◆リコール車種の訪問回収 ◆代車の提供 ◆全額返金 などに一汽トヨタが応じたと発表しており、ユーザーからも同社の対応を評価する声が上がっていた。
しかし一汽トヨタはこのほど、無料点検、修理のサービスや、RAV4を予約したユーザーが解約を希望した場合の全額返金には応じるが、30分程度のメンテナンスに代車を出す必要はないとしたほか、車両回収、関連サービスのコストはメーカー側の負担で、代理店による負担はなし、と、実質的に「無料点検以外の経済的補償はしない」方針を明らかにした。
中国ユーザーは、同社の対応を「態度一変」だとして、激しい不満をぶちまけている。中には「補償の夢が2日で消えた」、「素敵なエープリルフールをありがとう」など、同社を皮肉るブログもあるなど、同社批判の色を強めている。
また、中国の法律事務所、中銀律師事務所の陳広氏も、中国政府や省政府の、リコールに関する関連法規の未整備を認める一方で、「リコールの関連規定のないことが、賠償をしなくていいということにはならない」などと発言し、「顧客第一」を掲げる同社の対応に疑問を投げかけている。
中国がトヨタ社によるリコール内容にこだわる背景には、リコール車の訪問回収サービスや、代車の提供、販売店までの交通費負担など、米国で行われたとされるサービスが中国では同様に行われない「不信感」にもよる。これまでにも、報道に触れた多くの消費者が「米国人と中国人では、命の重さが違うというのか?」などと不満の声を上げている。トヨタが中国におけるブランドイメージの回復など、難しい対応を迫られていることは間違いない。(編集担当:金田知子)
【4月2日20時22分配信
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