鈴木先生

February 10 [Fri], 2012, 9:58
長谷川博己ファンが大絶賛ご推奨のドラマ「鈴木先生」を見た。

「セカンドバージン」でブレイクした、長谷川博己初主演作のこのドラマは、21世紀のゴールデンタイムのテレビドラマでは史上最低平均視聴率2.16%を記録しているそうで、リアルタイムで見てた人は非常に少ないようだが、ハセくんファン(ファンは彼をこう呼ぶ?)の友人(ゆみごんさんですが。笑)が、「スズセンはハセくんの代表作であって最高傑作の伝説のドラマである」と力説するので、それならばと見てみた。

そのスズセン、視聴率が低かったのは、第一話の「中2の男の子が小4の女の子とやっちゃって、それを知った親と教師がどう対応するか」というショッキングな内容だったため、引いてしまった視聴者が多かったからのようだ。

それについては、私は別に引かなかった。都会の公立中学生の現実かな、と。現に次男が中2のとき、「なぜ、中学生はやってはいけないか?」で、珍問答になって苦労した経験があるし、同級生の女の子の妹がまだ生理もないのにコンドームにぎりしめてはりきっていて、どう対応していいか分からないとそのお母さんから聞いたこともあるから。

まあ、題材が性にまつわることが多いことは置いといて、このドラマ、すこぶる面白かった。


3話目からぐいぐい引き込まれて、6話から最終話までは一気に見てしまった。

私が10代で悶々と悩んでいたころ(性のことだけではなく)、倉田百三の「出家とその弟子」を読んで、目からうろこが落ちるようにすっきりしたときの感覚に似ている爽快感があった。

「出家とその弟子」は親鸞とその息子と弟子の話だが、私は宗教には詳しくないので「問答」についてはよく分からないが、悩んでいる人が本音を言葉にして吐き出し、その会話のぶつかりあいによって、本質が見えてくる感覚?

だけど、価値観の相違によって正義は決して一つではない、ということが分かり、結論は出せないんだけど、心が満たされて落ち着く、みたいな。

何が正しくて、真実はどこにあって、何が善いことで美しいのか、人間はそんなことに悩み続けながら生きていくんだ、ってことが分かったぞ、みたいな。

ちょっとうまく言えないけれど、「スズセン」は、確かに「伝説のドラマ」かもしれないと思った。


そして、私の子育て経験上(笑)、本音の会話のぶつかりあいをさせるには、中学二年生(それも公立)しかない。

思春期真っ盛り、脳も身体も大人になり、頭の中パンパンにいろんなことを考えまくって、思うことは山ほどある。中学三年になると受験が迫ってくるから内申も気になって本音を言うことは少なくなるが、中2は最強である。失うことなど何もない彼らは本音を炸裂させる。

もう、それを言っちゃあオシマイみたいなミもフタもないようなことをがんがん言う。しかも、それが、実は誰もが気づいているけど気づかないフリをしているだけの本質をついてたりする。

その感じを、中学生役の子達が、個性豊かに、ものすごいリアル感で演じている。ミもフタもない台詞が炸裂する。

極論だけど、公立中学校2年生というのは、ある意味、この国の人たちの縮図のように思える。勉強のできる子だけでなくて、いろんな職業の親がいて、いろんな価値感があって。保身は何も考えない。それぞれが本音ぶちかます。
(まあ、クラスにオガワソミ的人物がいないと崩壊すると思うが。)

彼らに政治の問題を話し合わせてみたらどんなに面白かろうと思った。

だって、今、国会見てても、本音言える人はいないのだから。

同じ政党でも価値観真っ二つに分かれていて、そこに保身が加わったら、何一つ解決できないし前にも進めなくて当たり前。議員数削減なんて、進めようとしたら自分が消えるかもしれないんですもんね。

スズセン最終回で、オガワソミちゃんが「私が書記をやります」と黒板に出てきた時、思わず拍手した。未曾有の大地震の原発事故対応の議事録を残してなかった政府っていったい。

「もう ノーサイドにしましょう・・・」で、私がちょっと期待した首相はいまや、野だめちゃんだし。

映画「ロッカーズ」の時に並みでない理解を示してくれて、私が大きな期待を寄せた古川佐賀県知事には裏切られたし。

おっと、ちょっと脱線。


話を元に戻し、そんな中学生たちのリアル感のある本音炸裂会話をスズセンがまとめることができたのは、やはり、長谷川博己の舞台俳優がゆえの力量だと思った。

私自身は、実は「舞台」という表現形態は好きではない。だって、見てるとこっちが照れくさくて、うまく入り込めないから。だけど、舞台俳優さんというのは、言葉を使って表現するプロ中のプロなんだと思った。伝わり方が半端ではない。長谷川博己ファンが、この作品を代表作だというのがうなずけた。(ただ、どんなドラマにもはまるとは思わない。例えば、同じ教師役でも、ファンタジー度の高い『鹿男』には向かないし、孤高の山男は絶対できないと思う。だから、ゆみごんさん、私がハセくんに落ちることはないよ〜 笑)


そして、聞くところによると、視聴者がドン引きするような内容で、低視聴率で通せたのは、このドラマが制作委員会方式だったからだそうである。あまりスポンサーにへつらわなくてよかったから実現できた?

民放のドラマは、スポンサーへの配慮(特に電力関係)があることを知ってからは、どれもこれも気に食わない気がする昨今、こういう制作委員会方式のドラマがあることを知って嬉しく感じている。

この際、制作委員会方式のドラマ、もっと増えて欲しいと思う。
  • URL:http://yaplog.jp/qjkiv_d/archive/1448
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もずく
>ゆみごんさん
うん、私もそう思う。パワーが全然違う。カビラとかいらんけん、もっと博多弁でガンガンやってって。
February 11 [Sat], 2012, 9:54
ゆみごん
そう!!!大吉も方言のほうがよか〜
February 11 [Sat], 2012, 9:39
もずく
もしかして、あれやろ?かつおぶしになんしようと?って。

February 11 [Sat], 2012, 6:24
ゆみごん
すんません、何回も〜、きりがなかろ?(笑)
たけしのやつの華大、あれから観たっちゃん!もうね、もうね、バリバリ地元ネタ過ぎて旦那とゲラゲラ笑いよった!!小戸のパチンコ屋!!
youtubeで、【漫才】博多華丸・大吉ってのも観て!ウッチャンとくりいむが司会のやつやけん!

あ、で、こっちの話せないかん
珍問答・・・の方がまだいいかんしれんね、なん考えとうかわかるけん・・・答える方はややこしかろうけど・・・あの人達どっちかいな〜??怖か〜もう。
「出家とその弟子」と「親鸞」やね、読んでみらないかん。
哲学とか、なんかお堅いものかと思っとったっちゃけど、中2の子の頭ん中ってまさに哲学なのかもしれんし、そん頃わが子としゃべれんでも、友達でいいけんしゃべりたか〜!
げ、もうこげな時間!寝るけん、おやすみね・・・ほんと、いっちょん変換しきらんやったよ(笑)
February 11 [Sat], 2012, 1:15
もずく
>母と意見を戦わせる中2

人それぞれだと思う。放っておくほうがいいタイプの子と、手を離してしまったらおしまいになっちゃう子と。

うちの次男は、カワベさんなみにそれ言っちゃあオシマイだろうみたいな事をぶちかますヤツだったので、担任の先生とも、私とも、珍問答を繰り返した。今、思えば笑えるけど、渦中はタケチの親みたいになってたなあ。何をどう言っても納得させることなんてできないもん。逆に納得させられたりして。

あ、出家とその弟子は、哲学とかそんな固い感じじゃなくて、面白く読める話です。そういえば、性にまつわることが多かったな。坊主のくせに遊女と恋してしまってってそんな話。文章も簡単で。大人になった今読んで、感動するかどうかは分からないけれども。

そうそう、五木寛之の「親鸞」も面白いよ。
ちょうど、平清盛の時代の話で、時代背景も分かりやすいし。

ゆみごんさんと方言でしゃべりまくったら、もっと、いろんなニュアンスが伝わるんじゃないかと思うことある。で、一個前のコメント、佐賀弁にしてみたけど、変換しないからめんどくさくて戻した。(笑)
February 10 [Fri], 2012, 21:58
ゆみごん
なんでなんで??
とてもいいレビューです!またスズセンを思い出してウルウルきたもん
私は自分の遠い思春期を思い出したばってん、あと5年で(えーーー!!)わが子の中二時代がくるとよ・・・ヒリヒリしとうとかいな〜

息子さんのその中二の時代、母と意見を戦わせることってよくあったと?わが子ってそん時親と口きくとかいな?アタシは受けて立つつもりやったら、先輩ママさんは、思春期はそっとしとかないかんって言いよった・・・息子って謎〜〜!!
February 10 [Fri], 2012, 20:20
もずく
リアルタイムで見とらんで、人のレビューとかいっちょん見とらんけん、見当違いなレビューになっとるかも知れんばってん、わたしゃ、何かのレビューば書くときは、人のレビューは見らんで、自分の感性だけで書こうと思うとります。だけん、時々、とてつもなくずれてるかも。

検索で引っかかってやってきたスズセンファンに怒られるかも知れんね。(笑)
February 10 [Fri], 2012, 17:25
ゆみごん
まず、「落ちない」は、もういいですから(笑)
私だって今後つまんない役者になったら好きじゃなくなるもん。
でもね、今日のはなまる観てて、この人はそうならないと思ったけどセリフ回しは、ちょっと、これからもっとバリエーション出てくるとうれしいな〜ってあたし何さまなんだろ??失礼失礼。

レビュー、うれしいです!!

私は、10代の頃、そんな出家と弟子とかドストエフスキーとか哲学っぽいの読んだことなくて・・・手塚治虫も哲学的だけども、なんか、そのストンって落ちる感覚・・・もしかして何かに影響受けてあったかもしれないけど、それはきっと大人になるにつれてどんどん薄れてしまってて。
そしていつしか親になった私は、これを観るまでまさに“自分の価値観に凝り固まった大人”になってたんです。
まあそれは、普通っちゃー普通でしょ?みんなそんなもん。

でも、スズセンを観勧めるうちに、自分の奥の奥の方に閉ざしてあった、何かわからない感情の箱がこじ開けられるような感覚があって、もうさらけ出されて、いろんなセリフがグサグサ突き刺さるし、よく泣いてました(笑)泣くことによって浄化されるみたいな!!すんません、大げさで・・・。

まさか、1つのドラマによってこんな風に自分をえぐられるなんて思ってなかったもんだから。おれもまだまだだなってスズセンの最後の涙と、最後のシーンが終わった瞬間、私にとって伝説のドラマになったのですよー。実にすがすがしかった!でも、気がつくとまた、凝り固まった自分ってのがいたりするんだけど、その瞬間、スズセンのシーンが頭に浮かんできてる。

と、私の感じたことはど〜でもいいとして、楽しくみていただけてとにかくよかったです!(長々失礼しました
February 10 [Fri], 2012, 16:33