山本恭司で松井

September 01 [Thu], 2016, 10:57
今のところ、インプラントの歯根部はチタン製が主流です。骨になじんで比較的安定しやすいため、金属アレルギーも起こりにくい素材の一つです。もちろん、治療を始める前にはCT検査、レントゲン検査、口腔内検査など一通りの検査を行い、治療適用が妥当となったところで初めて治療開始となるので納得した上で治療を始められます。それから、治療後には、メンテナンスを積極的に患者が歯科医と連携しながら行っていけば安全で、快適な使用が続くことを期待できます。
インプラント治療を考えているなら、最も重要なのは検査からメンテナンスまで、安心して任せられる歯科医に出会えるかどうかです。最新の治療を実施できる技術があることは言うまでもなく、手術前の検査や、治療方針の立て方、アフターケアなど全て歯科医の腕に任されているので差は大きいと断言できます。インプラント治療は、特に歯科医ごとの差が大きい治療法だということを理解してください。手に入る限りのデータを集めて、歯科医を決めることが治療の成否を決めるのです。
インプラント治療を掲げている歯科医院で、外来で行う普通のインプラント治療の中でも、院内感染が起きないと言えません。ですから、歯科医院を決めるときに感染症対策はどうなっているか調べた上で決めることがキーポイントの一つです。院内感染防止の対策をホームページ上で具体的に示している歯科医院もごく普通になっているので、そこで調べるのも良いでしょう。
インプラント治療によって義歯が使えるようになるまで、段階が大きく3つに分かれます。まずは人工歯根をあごの骨に埋め込みます。あごの骨の中に人工歯根がしっかり定着するのを待ち、歯根と義歯の間をつなぐアタッチメントをつけ、義歯をかぶせれば使用可能です。という流れは皆さん変わりません。人工物を骨に埋め込むのですから、組織が歯根の周りにできて骨に定着するまでには時間がかかり、もちろん、いろいろなケースがありますが、2ヶ月くらいは最低でもかかり、長い場合は6ヶ月ほどかかるのが普通です。ですから、インプラント治療全体ではおおよそ3ヶ月から10ヶ月かかると押さえてください。
耐久性の面で、インプラントはどうかというと、長期間の使用例が少ないため定説になっていませんが、歯科医の指導に従い、メンテナンスを欠かさなければ自分の歯と同じくらい保たせることが可能と考えていいようです。そうだとすれば、セルフケアと歯科医のケアによって長期間の使用も問題ありませんが、セルフケアの手を緩めると歯周病など、異常が起こることがあるという押さえが必要です。
これからインプラント治療を始めようと決めても、治療費は総額でいくらか、深刻な問題だと思います。現実には、治療費といっても歯科医院それぞれで大きく異なります。この治療はほとんど保険が適用されず、自由診療のため費用を自由に決められるのが建前です。しかし、材料費や薬剤費などはほぼ決まっているので、相場は自ずと決まるものです。歯一本分のインプラントで、40万円前後が一般的な相場とみて良いでしょう。
忘れてはいけないインプラントのメリットとして仮歯を入れてから、義歯だといわれることはまずないと考えてください。根元から再生しているので、見た目は自分の歯と同じように自然な印象を与えるのでこれは義歯だと自分から言わない限り、義歯を入れたと気づかれることは考えなくて良いのです。自分の歯と変わらない見た目を選ぶ方にはおすすめしたい治療法です。
歯科医にインプラント治療をすすめられるケースとしては、他の健全な歯を傷つけるのは避けたいと、患者が考えている場合です。例えば、ブリッジで義歯を入れようとすると両隣の歯は義歯の支えになるので、一周削ることになります。インプラント治療の場合、人工歯根を骨に直接埋め込むので周辺の歯には関係なく失った歯だけを再生できます。他の歯に影響を与えずに、失った歯を再生したいという事情のケースなら、インプラント治療を考えた方が良いですね。
歯科治療の中でも、インプラント治療が難しいとされるのは、失敗すると、やり直しが非常に困難な治療だということです。入れ歯、ブリッジ、クラウンなどの義歯と異なり人工歯根とあごの骨を結合させてしまうので何らかの理由でインプラントと骨がなじまず、インプラントがしっかり固定されないというアクシデントがあれば普通は再手術しか手段はなく、いったん削ったところをさらに深く掘ることになるのです。そして、インプラントの埋入にはあごの骨を削るので、周辺の神経を傷つけるリスクが常にあります。
虫歯の危険性は、インプラントにはありませんがメンテナンスは自分の歯より楽と考えてはいけません。インプラントを維持するためには、小さな異変でも放っておけませんし、歯茎と歯根の間に細菌感染が起これば歯周病を引き起こすこともあるのです。残存している歯と同様に歯科医、衛生士に言われたことをしっかり守ってセルフケアは欠かさないようにしましょう。異常がなくても、歯科医の指示に従ってメンテナンスを受けなくてはなりません。
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