今月の気になる新刊.

2012年06月01日(金) 1時09分

今月の気になる新刊は,以下の通り.

なかなかの少なさ.

@唐亮 『現代中国の政治: 「開発独裁」とそのゆくえ』(岩波新書1371,東京:岩波書店)

A森田邦久 『科学哲学講義』(ちくま新書,東京:筑摩書房)

BJ.S.ミル 『自由論』(翻訳:斉藤悦則)(光文社古典新訳文庫,東京:光文社)



@は,1980年代から90年代に流行した「開発独裁論」の枠組みから現在の中国政治を説明する一冊.個人的には,「開発独裁」はもはや遠い昔に廃れてしまった概念だと思っているので,そんな因習染みた考えを打破してくれるような何かしらの新しい知見が得られるのか,興味津々.

Aは,科学哲学,すなわち,科学の思考法に関する哲学を扱う一冊.自然科学だけではなく,社会科学の研究にも通じるような思考法が展開されているのではないかと,すこぶる期待.

Bは,光文社古典新訳文庫の2冊目の『自由論』.2006年に山岡洋一・訳で刊行したばかりで2冊目を刊行するのはいくらか不可解ですが,念のため,購入してみようかなという感じ(光文社のHPを覗いたら,当該の文庫が検索に出てこなかった….何かしらの問題でも生じたのだろうか).同じ書籍を2回も新訳する暇(!)があったら,ミルの A System of Logic の新訳も読んでみたいというのが,偽らざる思い.


今月の気になる新刊.

2012年04月04日(水) 4時29分

今月の気になる新刊は以下の通り.

@G・ジョン・アイケンベリー 『リベラルな秩序か帝国か』・上下巻(監訳:細谷雄一)(東京:勁草書房,2012)

A森井裕一・編 『ヨーロッパの政治経済・入門』(有斐閣ブックス,東京:有斐閣,2012)

B和田春樹 『北朝鮮現代史』(岩波新書1361,東京:岩波書店,2012)

C青山和夫 『マヤ文明:密林に栄えた石器文化』(岩波新書1364,東京:岩波書店,2012)

D有田隆也 『生物から生命へ:共進化で読みとく』(ちくま新書,東京:筑摩書房,2012)

E高橋昌一郎 『感性の限界:不合理性・不自由性・不条理性』(講談社現代新書,東京:講談社,2012)

FH.G.ウェルズ 『タイム・マシン』(訳:池央耿)(光文社古典新訳文庫,東京:光文社)

G荒木飛呂彦 『ジョジョの奇妙な名言集 part.1-3』・『ジョジョの奇妙な名言集 part.4-8』(集英社新書,東京:集英社,2012)


 @は,3月刊行のはずでしたが,今月刊行とのこと.いずれにせよ刊行が楽しみ.Aは,欧州の政治経済に関する概説書.欧州のことは知らないことばかりなので,学部生のつもりになって虚心坦懐に読みたい.

 Bは,「そこそこ近くてあまりに遠い」印象のある北朝鮮の現代史.Cは,マヤ文明.学部のころに考古学や古代史を専攻していたことも相俟って,いつまで経っても古代文明に魅力を感じてしまいます.

 Dは,新書で「共進化」.生物学の話なのか,それとももっと幅広い生物間の相互作用や環境の話なのか,興味津々.Eは,『理性の限界』・『知性の限界』の続刊.どちらも題材は難しいながらも,対話篇につき読みやすい印象だったことを踏まえれば,今回も非常に楽しめそう.Fは,ようやくの刊行.

 Gは,タイトルのとおり,ジョジョの名言集.好きなのです.一連の『ジョジョの奇妙な冒険』.


Clark, Golder & Golder (2012 forthcoming)

2012年03月14日(水) 0時09分

William Roberts Clark, Matt Golder & Sona Nadenichek Golder, Principles of Comparative Politics 2nd ed. (Washington, D.C.: CQ Press, 2012 forthcoming)


版元情報はここを参照.

900ページに及ぶ大著の概説書の第2版.

 「科学とは何か」・「政治学とは何か」に始まり,近代国家,民主制と独裁制の概念・計測,経済的要因,文化的要因,民主主義への移行,意思決定,議院内閣制・大統領制・混合制,選挙システム,政党システム,拒否権プレイヤーと,包括的に概説していく.

院生同士の輪読には最適かもしれない.

第2版では新たに「独裁制の多様性」という章が追加されたとのことで,個人的には腹が立つくらいにおもしろそう.


今月の気になる新刊.

2012年03月02日(金) 2時01分

今月の気になる新刊は以下の通り.


@川上泰徳 『イスラムを生きる人びと:伝統と「革命」のあいだで』(東京:岩波書店,2012)

Aタキトゥス 『同時代史』(翻訳:國原吉之助)(ちくま学芸文庫,東京:筑摩書房,2012)

B坂野潤治 『日本近代史』(ちくま新書,東京:筑摩書房,2012)

C井田茂 『系外惑星:宇宙と生命のナゾを解く』(ちくまプリマー新書,東京:筑摩書房:2012)

D加茂利男・大西仁・石田徹・伊藤恭彦 『現代政治学・第4版』(有斐閣アルマBasic,東京:有斐閣,2012)

E伊藤武・伊藤正治・内山融・編著 『専門性の政治学』(MINERVA 比較政治学叢書,京都:ミネルヴァ書房,2012)

FG・ジョン・アイケンベリー 『リベラルな秩序か帝国か』・上下巻(監訳:細谷雄一)(東京:勁草書房,2012)


中東地域の現在から,古代史,近現代史,科学の解説,政治学の概説書,政治学の最新の知見,国際政治の名著まで,いつにもまして興味深い新刊が盛りだくさん.


Brownlee (2012 forthcoming)

2012年02月29日(水) 0時22分

Jason Brownlee, Democracy Prevention: The Politics of the U.S.-Egyptian Alliance (Cambridge: Cambridge University Press, 2012 forthcoming)


版元情報はここを参照.


「エジプトの権威主義体制が米国の「援助」を受けて,いかに存続してきたのか」という問題に着目する一冊.

本書の洞察には,

エジプトの同時代史,

開発援助,

ひいては,

権威主義体制の国内政治に対する外的アクターの役割など,

様々な論点への貢献が期待できる.



………………

修士のころから私淑し続けている

Jason Brownlee の新刊(新作)につき,

いかなる内容であれ,

個人的に興味津々.


今月の気になる新刊(和書).

2012年01月06日(金) 0時13分

今月の気になる新刊は,以下のとおり.

とりあえずは新書・文庫ばかり.


@篠原一・編 『討議デモクラシーの挑戦:ミニ・パブリックスが拓く新しい政治』(東京:岩波書店)

A山口二郎 『政権交代とは何だったのか』(岩波新書1347,東京:岩波書店)

B兼子仁 『変革期の地方自治法』(岩波新書1349,東京:岩波書店)

CH.G.ウェルズ 『タイム・マシン』(訳:池央耿)(光文社古典新訳文庫,東京:光文社)

D小山慶太 『寺田寅彦:漱石,レイリー卿と和魂洋才の物理学』(中公新書2147,東京:中央公論新社)

E中林伸一 『G20の経済学:国際協調と日本の成長戦略』(中公新書1245,東京:中央公論新社)



最近,

新書・文庫以外に,

興味を引くような単行本や論文を見つけることができず,

ちょっと寂しい,

そんな新春.


今月の気になる新刊.

2011年12月02日(金) 14時54分
今月の気になる新刊は,以下の通り.


@古瀬奈津子 『摂関政治』(岩波新書1276:シリーズ日本古代史6,東京:岩波書店)

A大瀧雅之 『平成不況の本質:雇用と金融から考える』(岩波新書1344,東京:岩波書店)

B松戸清裕 『ソ連史』(ちくま新書,東京:筑摩書房)

C『20世紀をつくった経済学:シュンペーター,ハイエク,ケインズ』(ちくまプリマー新書,東京:筑摩書房)

D藤原帰一・大芝亮・山田哲也・編 『平和構築・入門:「平和」への道のりを考える』(有斐閣コンパクト,東京:有斐閣)

E久米郁男・川出良枝・古城佳子・田中愛治・真渕勝 『政治学・補訂版』(New Liberal Arts Selection, 東京:有斐閣)

F山尾大 『現代イラクのイスラーム主義運動:革命運動から政権党への軌跡』(東京:有斐閣)



 @は,「シリーズ日本古代史」の一冊.シリーズの最終巻とはいえ,来年の大河ドラマ『平清盛』の放送開始に合わせるかのようなこの刊行のタイミング,編集部はなかなかの策士.Aは,理論経済学の知見を踏まえた内容とのこと.楽しみ.Bは,ソ連崩壊から20年越しにソ連を振り返る一冊.Cは,経済学や経済学史に関して多くの書籍を発表している根井氏の最新刊.

 Dは,平和を「脅かす」,「創る」,「支える」の3つのテーマから読み解く平和構築学の教科書.「平和構築学とは体系的にどのような論点で形成された研究分野なのか」,そのような疑問に答えてくれる基礎的な一冊になるのではないかと期待.Eは,政治学の純然たる教科書.初版を手元に置いているので,ちょっと様子見.Fは,新進気鋭の中東研究者による博士論文の書籍化.著者の山尾氏には個人的にも大変お世話になっていることもあり,本書の刊行が楽しみかつ刺激的で仕方ありません.同書の内容に関しては刊行時に改めて取り上げたいところ.


今月の気になる新刊.

2011年11月03日(木) 0時45分

今月の気になる新刊は,以下の通り.


@羽田正 『新しい世界史へ:地球市民のための構想』(岩波新書1339,東京:岩波書店,2011)

A益川敏英 『素粒子はおもしろい』(岩波ジュニア新書697,東京:岩波書店,2011)

B八木沢敬 『分析哲学入門』(講談社選書メチエ,東京:講談社,2011)

C木村俊介 『物語論』(講談社現代新書,東京:講談社,2011)

D越澤明 『後藤新平:大震災と帝都復興』(ちくま新書,東京:筑摩書房,2011)

E山岸俊男 『「しがらみ」を科学する:高校生からの社会心理学入門』(ちくまプリマー新書,東京:筑摩書房,2011)



今月は,

様々な分野で興味深い書籍(主に新書)が出版されるとのことで,

諸々と興味津々.


今月の気になる新刊.

2011年08月02日(火) 23時48分

今月の気になる新刊は以下のとおり.

分野は様々.

@都出比呂志 『古代国家はいつ成立したか』(岩波新書1325,東京:岩波書店)

Aロック 『市民政府論』(翻訳:角田安正)(光文社古典新訳文庫,東京:光文社)

B黒田孝郎・森毅・小島順・野崎昭弘 『高等学校の確率・統計』(ちくま学芸文庫,東京:筑摩書房)

C岩崎正洋・編著 『ガバナンス論の現在:国家をめぐる公共性と民主主義』(東京:勁草書房)


Diamond (2012 forthcoming)

2011年07月27日(水) 0時38分

Larry Diamond, In Search of Democracy (London: Routledge, 2012 forthcoming)


版元情報はここを参照.

著名な民主主義研究者による,

「民主主義」づくし,

「民主主義」ずくめの新著.



 本書は,「民主主義」の概念とその様々な分類(選挙民主主義,自由民主主義,定着した民主主義)に始まり,民主主義の質,民主主義の移行,法の支配,民主化支援など,「民主主義」にまつわる20年来の自身の議論の再録・更新版のような構成となっている.


何かと賛否両論のあるLarry Diamondの議論.

彼の広範な視点を自分の議論の下地に活用するにせよ,

彼の散漫な視点を徹底的に批判して仮想敵にするにせよ,

読まずにはいられない,そんな一冊.


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