生命保険の「二重課税問題」で、生命保険協会は6日、二重課税の可能性がある保険が、2009年までの5年間分で計20万件を超えるとの調査結果を国税庁に報告した。加盟約45社分を集計した。財務省や国税庁は今後、二重課税分のうち、所得税分を返す対象を検討する。
7月の最高裁判決は、年金払いとして毎年一定額ずつを分割して保険会社が支払う「生活保障特約付きの終身保険」で、相続税の対象となった保険金に所得税を課税するのは違法と判断した。
生保協会は、判決と同じタイプの保険のほか、二重課税と判断される可能性がある商品として、年金払い型の学資保険や個人年金保険、企業年金保険、団体定期保険を対象に挙げた。生保が源泉徴収していた所得税額は、約300億円に上るという。
財務省は、税金を返してもらえる時効の5年間より前の分も返す方針で、どの程度さかのぼるか検討する。さらに件数が膨らむ可能性がある。
課題は、年金払いが始まって2年目以降に支払われた保険金への課税だ。最高裁は1年目に支払われた部分には運用益が含まれておらず、すべて元本部分とし、全額が二重課税と判断した。しかし、2年目以降の元本部分と運用益部分の区別はあいまいだ。
このため生保協会は6日、財務省などに「分かりやすく簡素な課税」を求める要望書を提出。2年目以降は、運用益分も含めて非課税にすべきだと主張している。
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